エステティシャンとは?具体的な仕事内容や就職する方法
女性に人気の職業であり、憧れの的でもあるエステティシャンのお仕事。しかし、エステティシャンになりたい!と思っても、「資格は必要なの?」「給与事情はどうなの?」「どんな学校に行けばいいの?」など、疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。今回は、エステティシャンとして就職するまでの道のりや仕事内容などをご説明していきます。
INDEX
■エステティシャンとは?どんな仕事をする?
■エステティシャンになるには?就職する方法
■エステティシャンに向いている人の特徴
■エステティシャンはネイルOK?
エステティシャンとは?どんな仕事をする?
エステティシャンとは、実際にどのような仕事をしていくのでしょうか。厚生労働省の情報提供サイトでは、以下のような実施例が書かれています。エステティシャンと言っても、様々な仕事内容がある事がわかりますね。ボディケアやフェイシャル、脱毛など多くの種類があり、施術の前に行うカウンセリングやクロージング、アフターフォローといった業務は、エステメニューに関わらず行う事だと言えるでしょう。
【エステティシャンの具体的な仕事内容(実施例)】- カウンセリングで、お肌の状態や悩みをヒアリングし施術コースを確定させる
- 指や手、腕を使って、顔などをさすり血行を良くする
- クリームや機器を使って、肌の汚れを取る
- 全身のもみほぐしやパックのボディケアを行う
- 基礎化粧品やコスメの販売をする
- 美容機器を使ってフェイシャルケアを行う
- 痩身機器を使って全身の引き締めや肌のたるみを取る
- ワックスや機器を使って美容脱毛をする
その他にも、受付や予約管理、電話対応や店内清掃なども大切なお仕事になります。エステティシャンになったらどんなメニューに携わりたいか、どんなエステティック技術に興味があるか考えて、就職先を選んでいくと良いかもしれませんね。
関連記事:エステティシャンの仕事内容とは?
エステティシャンの1日の流れ
開店時間や出勤時間はサロンによって異なりますが、午前11時に開店するサロンで働くエステティシャンの1日をご紹介します。エステティシャンになったらどのように1日を過ごすのか、シミュレーションしてみてくださいね。
10:00 出社・店内清掃
出社したら店内清掃を行います。お客様に触れるタオル類などの洗濯も欠かせません。非現実的空間でゆったり過ごして頂くためにも、ホコリや汚れのないようにしておきます。
10:30 ミーティング・開店準備出社
前日からの引き継ぎや対応するお客様について話し合います。指名制度を設けている場合には、担当するエステティシャンが変わることはあまりないのですが、そうでない場合にはエステティシャン同士でお客様について共有し合います。施術ルームの最終確認をして開店準備をします。
11:00 開店・お客様のお出迎え
お客様を快適にお迎えするため、お店の空調や換気だけでなくエステティシャンの身だしなみもしっかり整えておきます。お客様が使用するアメニティーなど、細かな所まで気を配っておく事で良い印象を与えられますよ。
11:15 カウンセリング~施術
お客様を施術ルームへお通しし、カウンセリングを行います。お客様によっては、コンプレックスを抱えて来店される事もあるので丁寧にヒアリング出来ると良いでしょう。また、施術時間が伸びてしまう事のないようにします。エステの後に用事を入れているという事も考えられるので、決められた予約時間の中で終わらせられるようにします。
13:30 ランチ休憩
休憩はお客様の予約に合わせて取るようにします。サロンでは施術着を着る事が多いので、外出はせずにサロンで休憩を取る人が多いようです。次の予約に遅れる事無く、歯磨きなど身だしなみを整えておきましょう。
14:30 カウンセリング~施術
午後の予約を対応します。施術者に疲れが出始める頃ですが、なあなあにならないように施術を行いましょう。
19:00 業務終了・遅番へ引継ぎ・片付け・退勤
2交代制のシフトであれば引継ぎを行います。使った施術ルームの後片付けやカルテへの記入などを行った後に、次の日の予約を確認しておくと次の日もスムーズに行えますよ。
エステティシャンの年収・給料
ここまで、エステティシャンになるにはどうしたらいいのか?そのための基本的な流れや資格、仕事内容についてご説明いたしました。そして、念願叶ってエステサロンに就職できた際の、あなたの年収がどれくらいになるのか...というのも気になるところでしょう。
また、現実的な生涯賃金や給与システムが気になる方も多いのではないでしょうか?もちろん雇用形態によって様々ですが、エステティシャンの給料事情を知り、実際に働くイメージをもつことも、エステティシャンを目指すための重要なステップです。
エステティシャンの平均年収は、正社員の場合で300~400万円程と言われています。とはいえ、エステティシャンとして成功できるかどうかはスキルや集客力にかかっているもの。歩合制を取り入れているサロンも多くあり、多くの人に指名されればより多くの給与を獲得できます。さらに独立・開業して軌道に乗ると年収500万円以上になり、集客に成功すれば年収1000万円に到達するという話も。開業したお店を人気エステサロンまで育て上げることも夢ではないので、やりがいたっぷりの業界です。
関連記事:エステティシャンの平均年収・生涯賃金は?
エステティシャンの将来性
エステティシャンのお仕事は、ライフステージに合わせてキャリアチェンジしていけるというメリットがあります。エステティシャンの業務内容は多岐にわたるので、体力的にきついと感じるようであれば施術者の道ではなく指導者にまわるというのも良いでしょう。
また、ボディートリートメントやフェイシャルエステといったメニューだけでなく、痩身エステや脱毛などを行うサロンもあるので、やりたい仕事を選べるという楽しみもあるのではないでしょうか。技術をしっかり習得し、指名をしてくれるお客様が増えていけば、独立して自宅サロンを開業するという道もあります。
一度、技術を身につけてしまえばエステティシャンから講師やインストラクター、サロンオーナーへとキャリアアップを目指せます。「どのようにして働いていくのか」「どんな自分でありたいのか」を考えながら進んでいける職業と言えるでしょう。
エステティシャンになるには?就職する方法
エステティシャンになるためのルートはいくつか考えられますが、最も一般的といえるのは、高校卒業後にエステティシャン養成学校やスクールへ通い、そこで必要な知識を修得し、卒業後にエステティックサロン等へ就職するという方法です。
就職するにあたって、学歴や資格を問われる事はあまりありませんが、皮膚の知識や化粧品、美容機器の取り扱いなど、必要なスキルを身に付けておくと良いでしょう。そのためにも、美容専門学校やサロン系列のスクールといった専門の養成機関で、正しい知識を学ぶことが一番の近道です。
各協会の認定校であれば、卒業と同時に資格を取得できる場合もあります。近年では、そのような専門機関でスキルを身に付けてから資格を取得し、就職に臨む人も少なくないのです。なお、マッサージではあん摩マッサージ指圧師という資格があり、無資格で施術を行う事ができません。仕事をする上で必要な資格やスキルを身に付けてから、エステサロンから発信されている求人情報をチェックすると良いでしょう。エステサロンや美容室のような美容業界に特化した求人サイトもあるので、数多く掲載しているエステサロンの中から求人を選ぶ事ができますよ。
エステティックに関する資格
エステティシャンになるための国家資格はなく、働くに当たって資格が必須というわけではありません。しかし、現在のエステ業界においては色んな分野での知識が問われてきています。そのため、民間の認定資格の取得を求められる時代になってきているのも事実です。
例えば、資格を持っていればサロンへの就職時に有利に働きますし、雇用された後も経験者とみなされるため待遇も良くなります。必要に応じてエステティシャンの資格を取ることは、自分の為でもあり、お客様に安心感を与えられるという意味では、必要不可欠なのかもしれません。
エステ業界で活かせる資格には沢山の種類が存在しますので、自分がなりたいエステティシャンのイメージを持って、それに合った資格を選ぶようにしましょう。
AEA認定エステティシャン
AEAの基礎資格で、エステティシャンとしての基本的な知識や技術、接客マナーが問われます。試験の方式は実技試験と筆記試験の両方。受験資格を得るにはボディエステまたはフェイシャルエステの実務経験を1年以上積むか、認定校カリキュラムを300時間相当修了する必要があります。
AEA認定講師
AEA認定インターナショナルエステティシャンの資格を取得して講師経験を3年以上積むか、担当する分野で5年以上の実務経験を積むと、AEA認定講師の資格を認めてもらえます。この資格を取ると認定校でエステティシャンの育成に関わることができるので、未来のエステティシャンを育てたい人はぜひ目指してみましょう!
CIDESCO(シデスコ)
1946年にベルギーで設立されたCIDESCOはエステティックの教育機関として世界的に認められた団体。この団体で認定されている国際資格「ビューティー・セラピー・ディプロマ」を取得するには膨大な時間とお金がかかりますが、晴れて資格認定を受けることができれば、エステティシャンとして世界に羽ばたいていく道も開かれます。
エステティックに関する学校
エステティシャンに関する学校は、専門学校や養成スクールといった所があります。全日制や通信制など、自身の生活に合わせて選んでみても良いでしょう。エステティシャンになるには、専門学校や養成スクールへ通うのが最もポピュラーではありますが、学校には通わずにエステサロンへ就職して技術を学びながらプロを目指す人も少なくありません。また、独学で勉強する人もいます。
ですが、専門学校の良いところは、栄養学や運動生理学といった幅広い知識を学ぶことができる所です。さらにネイルやメイク、アロマテラピーといったプラスアルファの技術も身に付けることができますよ。
数多くある美容の専門学校の中から、自分にぴったり合った学校を探すのはそう簡単なことではないですが、自分の理想のエステティシャンを思い描きながらあれこれ吟味する時間は、とてもワクワクする瞬間でもあります。資料請求だけに留まらず、気になった学校へは直接足を運び体験入学をしてみると良いでしょう。手間を惜しまずに、自分に合った学校を見つけてくださいね。
関連記事:エステティシャンになるための学校
エステティシャンの求人の種類
エステティシャンの活躍の場はとても広く、エステサロンやリラクゼーションサロン、温浴施設やスポーツクラブなどがあります。また、結婚式場に併設しているブライダルエステサロンというのも珍しくありません。お客様は目的に合わせてエステティック技術を受けに来るので、エステティシャンの需要も高いのではないでしょうか。
また、求人情報などでは、活躍の場だけでなく待遇面でも働きやすさを紹介していますよね。ライフステージに合わせて仕事を選ぶという人が多いので、「主婦ママ歓迎」「時短勤務OK」などと書かれていると、チャレンジしやすくなります。また、スキルを磨きたいという人にとって、「研修制度あり」「外部研修あり」というのも魅力的です。
雇用形態も正社員だけでなく契約社員やパートタイマーなど、ライフスタイルに合わせて選択できるというのも良いでしょう。サロンに雇用されるのではなく、フリーランスとして働きたい!という人には、業務委託契約で働くのもひとつの手段ではないでしょうか。エステティシャンを目指す人にとって、求人サイトには有益な情報が掲載されており、働き方を選べるのも今の時代ならではです。
エステティシャンに向いている人の特徴
いかがでしょう?エステティシャンになるためのイメージは掴めてきましたか?実際にあれこれ調べてみると、「自分は本当にエステティシャンに向いているのかな?」と、少し不安になってしまう方もいるかもしれません。
ですが、自分の苦手な面を知り、事前に準備しておくことは、後々の自信につなげる行為でもあります。そして、向き不向きを知ること自体、その職業のことを知る上で大切なことなのです。自分の能力を考えて諦めてしまうのではなく、活かせる場所、成長できる場所を選んでみて下さいね。
以下のような特徴をお持ちの方が、エステティシャンに向いていると言われています。勿論、これだけではありませんよ。そのサロンがどのようなエステティシャンを募集しているのか、確認してから決めても良いのではないでしょうか。
- 前向きで明るい
- 美容に興味がある
- 人のために一生懸命になれる人
- 人の変化に気付ける人
- おもてなしの心をお持ちの人
- 体力に自信がある人
- 英語を話すのが好きな人
エステティシャンになったら、絶対に英語を話さなきゃいけないというわけではありません。ただ、海外からのお客様が多く訪れるようなエステサロンでは、英語を使って接客することも珍しくありません。そのため、求人の募集要項には「日常会話レベルの英語が話せる方」「英検○級以上の方」「TOEICのスコアが○点以上の方」などと記載されていることもあります。日本にいながら、英語を使えるお仕事がしたい!という方にはオススメです。もちろん、英語を全く使わないというサロンも多く存在するので、自分がどうなりたいかを考えて働く場所を選んでみると良いでしょう。
「もしかしたら自分は向いていないかもしれない」と思うようなことがあっても、前向きに努力し続ければ必ず変わっていけるので、「プロのエステティシャンとして活躍したい!」という想いを大事にして、理想のエステティシャンを目指していってください。
関連記事:エステティシャンの向き不向きについて
エステティシャンはネイルOK?
エステティシャンとして働きたいけど、ジェルネイルなども楽しみたい!という方は少なくありません。エステティシャンとして働くには、ネイルを諦めなければならないのでしょうか。
結論から言うと、ネイルOKとしているサロンはありますが、ほとんどのサロンがNGとしています。セラピストと違い、お客様の肌に直接触れるサービスを行うため、原則禁止としているサロンがほとんどなのです。たとえ、ネイルOKとしているサロンだとしても、長い爪や派手なネイルは避けておいた方が無難です。
また、忘れてはいけないのが、ハンドケアです。ネイルをしていなければOKというわけではなく、ハンドクリームできちんと保湿をしておきましょう。肌荒れやささくれなどは、敏感なお肌を傷つけてしまう可能性がありますし、痛みを感じさせてしまうこともあります。非現実的な空間でリラックスしたいお客様もいますので、それを妨げる原因は潰しておきましょう。