スキルアップしたいエステティシャンがやるべきこと
エステティシャンとして長く働いていると、自分のため、お客様のためにもっと知識を身につけてスキルアップしたいと考える方も多いと思います。ここでは、どのように自身のスキルを磨き、キャリアアップへつなげていくのか、その方法についてご紹介します。
研修、スクールで技術の向上を図る
エステティシャンとしてキャリアアップを目指すのであれば、やはり技術の向上がメインとなります。
勤務するサロン内で店長による技術指導がある場合や、所属するサロンの運営会社が行う技術研修に参加することで、最新の技術を取り入れ、磨くことが可能です。
また、エステティシャン向けのスクールに通うことも効果的。スクールの場合、初心者がエステに勤務できるようになるまでの技術、知識習得を目指すコースがあります。
すでにエステティシャンとして活躍する人に向けて、スキルアップできるコースも存在します。
ボディ、フェイシャルマッサージの基礎、応用コースや、サロンの差別化を図ることが可能な、アーユルヴェーダ講習、ポリネシアンマッサージ講習、アンチエイジングリフトアップ講習などを開講しているスクールもあるのです。
基本技術の復習はもちろん、応用技術の習得には非常に効果的です。
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他サロンの施術をうける
お客様視点でどんな接客・施術が良いのかを体験したい場合には、自分のお店の近くにあるサロンに行って実際に接客を受けてみるのも良いでしょう。
この時に大切なのは、「評価の高い人気のサロン・自分が参考にできるようなサロンを選ぶこと」です。また、エリアによってお客様の層が異なり接客も変わってくる為、同じエリアのサロンを選ぶというのもポイントです。自分がお客様になって施術を受けると、頭で勉強するよりも、短時間で多くのことを学ぶことができます。
自分が身に着けたいスキルを持っていて、自分と似た身長や体型のエステティシャンを参考にして、立ち位置や手の置き方・力の入れ方などを確認しましょう。技術的な部分はもちろんですが、入店から施術までの流れ、接客の言葉遣い、アフターフォローなど、お客様の立場にたって一連の流れをみることができます。良いところは吸収し、気になる部分は自分に置き換えて、どうすれば改善できるのかを考えてみましょう。
あくまで目的は、自分の仕事に生かすこと。その為には、どの点を確認したいのか、予めチェック項目を作ってからサロンに行くのも良いですね。
接客のみでなく、サロンのレイアウトや使っている器具・小物についてもチェックしておけば、より良いサロン作りの参考にもなります。
帰ったらどこがよくてどこが悪かったかをきちんと振り返り、他のスタッフとも共有するようにしましょう。
知識の再確認、幅を広げることも重要
直接お客様の肌に触れて体や肌のメンテナンスを行うエステティシャンは、肌、筋肉、血行、リンパなどの基礎知識や、皮膚科学、整理解剖学、栄養学といった専門知識まで、さまざまな知識が必要となります。
また、美容への興味を持って、フェイシャルエステティックやボディエステティックなど幅広くスキルを身に着けることも必要。
エステで結果が出たら、その結果を長続きさせる為にはその後の生活をどうすれば良いのか生活習慣や食事なども併せてお客様のボディケアアドバイスができれば、より満足度の高い施術へとつなげることが可能です。
その為には知識だけではなく、接客スキルやカウンセリンスキル、コミュニケーション力を身に着けることも必要。「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちを忘れず、ひとつひとつの仕事を確実に、そして丁寧にこなせるようにしましょう。
資格を取得する
エステティシャンは資格がなくてもなることのできる職業ですが、更に深い知識が身につくだけでなく、保持者は優遇されるなど転職する際にも有利になる資格がいくつかあります。
- 認定エステティシャン:合格率80%、比較的取得しやすい資格。日本エステティック協会認定校もしくは通信教育で300時間以上勉強することで受験資格を得られる。
- AEA認定エステティシャン:AEAの基礎資格で、エステティシャンとしての基本的な知識や技術、接客マナーが問われる。エステの実務経験1年以上か、認定校のカリキュラムを300時間修了することで受験資格を得られる
- CIDESCOインターナショナル・エステティシャン:ベルギーで設立されたエステティック団体CIDESCOが認定する民間資格。3年以上の実務経験や、600時間以上のエステティックの教育がないと受験資格が得られない。 受験するためには条件をクリアしないといけないので受験できる人は限られてきますが、条件を満たしている人はスキルアップの為にも転職を有利に運ぶ為にも、是非受けてみるのが良いでしょう。
転職してスキルアップする
スキルアップを目指す為に、転職をするというのも一つの方法です。
特に、以下の条件があてはまっている人は転職でのスキルアップが見込めます。
- 働いているサロンにボディメニューしかないが、フェイシャルメニューを身に着けてスキルアップしたい
- 大手サロンで働いて1日に何人ものお客様を接客しているが、お客様1人にかける時間が限られている。個人サロンで細やかな接客を学びたい
- 個人サロンで働いているが1日に施術できるお客様が少ない。集客の整ったサロンで、できるだけたくさんのお客様と関わって働きたい
- 大手サロンで働いているが将来独立を考えている。経営についても学ぶことができるような個人サロンで働きたい
など、理由は人それぞれ。
転職する際には、「自分が今何に対して不満なのか」「次のお店ではどんなことをかなえたいのか」を明確にすることが必要不可欠です。
新しいサロンの面接に行ったときに、自分が今までどんな経験をしてきたのかという点と、これからどうしていきたいのかという将来のビジョンをきちんと口に出して説明できるようにしましょう。
「給料が低かった」「人間関係が悪かった」などの後ろ向きな理由ではなく、「スキルアップしたい!」という前向きな理由を伝えることで、採用につながりやすくなります。
一般的なエステティシャンのスキルアップとしては、アシスタント→エステティシャン→チーフ→リーダー→店長 となっています。大手のサロンだと教育カリキュラムがしっかりしているので、未経験者でも活躍しやすいというメリットがあります。
反対に個人サロンだと、働いているスタッフが少ない為1人に対して任される仕事が多く、スキルアップもしやすいというメリットがあります。
エステティシャンは年齢に関係なく、長く働いているという人が多い仕事です。30代・40代だから今さらスキルアップの為の転職をしても・・・と引け目を感じる必要はありません。
いくつになっても働ける仕事だということを頭に入れた上で、自分ができるだけ長く活躍できるようなサロンを選びましょう。