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美容室におけるフランチャイズについて
「フランチャイズ」とは、同一のイメージ、サービスでチェーン形式で営業するお店のことです。
事業者(フランチャイザー)と事業者(フランチャイジー)の間で営業の象徴となる標識、および経営のノウハウを用いて、
同一のイメージのもとに事業を行う権利を与え、フランチャイジーは、見返りとして一定の対価を支払い、
フランチャイザーの指導および援助のもとに事業を行う形式です。
様々な業界で見られる形式ですが、美容室でも取り入れられています。
経営経験がない美容師が「自分のお店を持ちたい」「独立したい」という夢を実現させる場合の選択枠としても上がります。
将来のキャリア選択の一つとして考える方は特に、事前に内容をしっかり知っておくと良いでしょう。
美容室ならではの事情も含め、メリット、デメリットを簡単に紹介します。
メリット
まず、経営や営業指導が受けられるので、経験が乏しくても開業が可能です。
資金面でも、本部の標準化した設備を利用できるので、設備コストが安く収まります。
美容室は人員確保に苦戦することが多いですが、チェーン企業の信用により、求人の際も比較的集めやすいと言われています。
また、求人費用に関しても、求人を本部が一括で行う、または他店舗と合同で行えば、安く済みます。
実際にサロンをオープンし、運営していく際にも利点があります。
例えば、チェーン経営などで、すでに名前が知られている場合、オープンと同時に集客に成功する可能性は高いです。
スタッフのトレーニングや求人、集客の援助を本部が行う企業もあり、その場合サロンでは、人員・時間を全て店舗の運営にあてられます。
経営ノウハウの面でも、他店舗での成功事例をはじめ、1店舗だけでは得られない量のノウハウを得ることができます。
また、薬剤などの商材や消耗品を本部で大量仕入れしている場合には、安く仕入れるなど、コスト面でも、個人経営に比べ負担が少なくなる部分が多く、
独立自営でオープンするより、成功の可能性は高いと言われています。
デメリット
一方、本部との関係、本部のスキル、実際の運営など、開業後でないと分からない部分も多く、フランチャイズにも少なからずリスクはあります。
自分の「思い」や「考え」が具体的にある場合は、向かない形態でしょう。
例えば、チェーン全体でイメージの統一が必用なので、サロンのコンセプトや店内の雰囲気・インテリアも自由に設定できません。
もちろんメニューも統一。使用する製品やブランドも決まっているため、選択枠が制限されやすいです。
本部の利益とデリバリーコストが上乗せされて、仕入れが割高に設定されている場合もあります。
イメージ面でも、良くても悪くても左右されやすいと言えます。
良いイメージの場合、開業直後でも集客が順調になりますが、
一店舗でも不祥事を起こすと、本部や他加盟店のイメージダウンに直結してしまいます。
このように、全体的に本部の方針に沿って運営するため、依存心が強まり努力しなくなる恐れもあります。
しかしあくまでも経営者は自分。赤字であってもロイヤリティは発生します。
経営者である自覚を持ち、スキルアップの努力が大切です。
フランチャイズの本質をよく理解せずに始めてしまうと、トラブルを招く原因になります。
詳細な部分や雰囲気は、各企業により異なるため注意が必要です。
それぞれの企業における契約内容、方針等もしっかり理解しておきましょう。