美容スペシャリストな自分になるために
美容師が開業資金を確保するために! 資金調達と初期費用を抑える方法
サロン開業にはもちろんたくさんのお金が必要です。一般的には400~600万円の資金が必要だと言われていますが、この金額すべてを自分でまかなおうと思ったら、なかなか独立できないですよね。では、独立した美容師はどのように資金をやりくりして、サロンの開業を果たすことができたのでしょうか。
開業のための方法としては二つ。一つは、資金調達のために融資を受けること。もう一つは、なるべく初期費用を抑えることです。これらの方法を活用しながら、開業に向けて満足のいく準備が出来るようにしていきましょう。
資金調達の為の融資とは?
融資というとカードローンや銀行が浮かぶ人が多いかと思いますが、美容師の場合は、日本政策金融公庫と市町村からの融資がメインになります。カードローンだと金利が高いため返済が大変になってしまうし、個人事業で銀行からの直接融資を受けるのはハードルが高いのです。
しかし、日本政策金融公庫と市町村からの融資では、新規や中小企業の発展・誘致の側面もあり、融資を受けやすくなっています。融資先として今回はこの二つを紹介していきたいと思います。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、政府が出資している金融機関のひとつで、銀行がやりたがらない新規開業者への融資を積極的におこなっています。新規開業を増やし、経済を発展させることを目的としており、新規開業をおこなう人はまず日本政策金融公庫からの融資を考えてみるのがよいでしょう。日本政策金融公庫から融資を受けるメリットには次のものがあります。
金利が安く、さらに固定金利
新規開業の推進を目的としているため、他に比べて金利も安く、また、固定金利の為返済終了まで金利が変わることはありません。開業後の資金計画などが立てやすいのが嬉しいですよね。
借入期間が長い
民間の場合、長くても数年で返済するのが一般的といわれていますが、これに対して日本政策金融公庫の場合は最長で20年。長い期間かけられるということは、月々の返済額が低く抑えられるということです。
無担保、無保証制度
日本政策金融公庫の「第三者保証人等を不要とする融資」では、これまでの実績・事業内容の確認、税金の完納などの確認はありますが、担保も保証人も不要で融資を受けることが出来ます。
日本政策金融公庫から融資を受けるためには、事業計画書が必要になったり、他にも細かな規定があるので、きちんと確認して融資を受けるようにしましょう。電話相談が出来たり、実際に窓口で相談できる支店もあるので、まずは問い合わせてみるのがいいかもしれませんね。
制度融資
各地方自治体がおこなう事業融資の多くを制度融資と呼びます。この融資は、主に地域の経済の発展や起業促進の為におこなわれており、名称や内容は自治体によって異なってきますが、多くは自治体と金融機関が協力しておこなっているものです。
制度融資のメリットとしては、地方自治体が主体なので金利が低く、また、積極的に融資をおこなってくれます。しかし、自治体と金融機関2段階で審査が必要になるため審査に時間がかかったり、税金の滞納などがあると融資を得ることが出来ない場合も。
各自治体によって制度や手続きの手順は違ってくるので、立地や物件を選ぶ際に一緒にどのような制度融資をおこなっているのか確認しておきましょう。自治体によっては、自治体+日本政策金融公庫を利用する形で、無担保、無保証で超低金利の融資を受けられる場合もあります。
初期費用を抑えるための方法・リース契約
初期費用を抑える方法としては、リース契約(ファイナンス・リース契約)というものがあります。リース契約は、主にリース会社と呼ばれる金融機関や企業がおこなっており、開業に必要になる物件や設備などをリース会社が購入し、開業者は毎月リース会社に一定金額を支払い、購入にかかった費用を返していくことで初期費用を抑えるという方法です。単純なレンタルと違い、自分が希望する商品をリース会社に購入してもらい、それをレンタルするという形になるので初期費用を抑えられ、かつ自分のほしい商品を手に入れることが出来ます。
初期費用が抑えられることは大きなメリットになりますが、毎月の金利も含むリース料の支払いが必要になることや、修理や保険などの契約は開業者自身がおこなっていくことを考えると、デメリットも多くなります。リース契約を利用する際には、きちんと開業後の運営計画までを考慮に入れて、効果的に活用できるようにしましょう。
開業の為の資金計画をいくつか紹介しましたが、メインは自分の貯蓄と自治体や日本政策金融公庫を利用し、その他をまかなう為にリース契約のような方法を活用していくことが手堅い方法でしょう。資金調達の際に忘れてはいけないことは、ゴールは開業ではなく、その先のサロンを運営し続けていく、ということ。目先だけでなく、開業後の運営についても考えながら資金調達をおこなっていきましょう。
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