美容室（ヘアサロン）の種類

以前は、髪を切ったり、整えたりするお店といえば、「美容室」「理容室」の2つのイメージでしたが、 最近、美容室にあるメニューの１つを専門的に扱うサロンが増えています。
最初に急増したのが、カット専門店。駅周辺や駅構内、ショッピングモールなどに多くみられます。
さらに、カラーリングのみを行うカラー専門店や、エクステの専門店もあります。 こういった専門サロンは、一つのメニューに特化することで、豊富な種類を揃えられ、施術時間も短縮できることが特徴です。コスト面も抑えられるため、安く提供できます。
他にも、まだあまり店舗数はありませんが、需要が高まっているのがキッズサロン。
子供用のイスをはじめとした設備の問題や、慣れたスタッフでないと危ないこともあり、全ての美容室で子供のカットができるわけではありません。
「専門サロンなら安心」という利用者が増えているようです。
専門サロンは、「その時に必要なメニューだけやりたい」「専門知識のあるプロに施術してほしい」「空いた短時間に利用したい」などの理由で利用している人が多いようです。

上記のように専門サロンが増えている背景、利点は何なのか、カット専門サロンを例に挙げてみます。
1時間単位でみると、一般的なヘアサロンで施術できるのは1名のみであるのに対し、10分で仕上げるカットサロンでは、6名施術できます。単価が1000円でも1時間にカットのみで6000円になる計算です。
回転率の高さが、利益に繋がっていると言えます。
また、シャンプー台の設置や薬剤の保管場所も必要ないため、店舗面積も広さを必要としません。賃料、材料費などのコスト負担も軽くなります。
シャンプーがないことは、働く美容師側にとっても利点になることも。
手荒れや腰痛に悩んでいた美容師が、カット専門サロンに転職することも少なくありません。
また、アシスタント期間も短く、すぐにデビューしたい美容師にも人気です。

以前は男性がほとんどであったカットサロンの客層ですが、5年前に比べ、女性客が約2倍になっているというデータがあります。
「少し整えたい」「少し切りたい」「前髪だけ切りたい」など、ちょっとした要望で美容室を利用することをためらっていた女性客が、カット専門店を利用し出しています。
内装もオシャレで、美容師の指名もできるカットサロンも増えており、オシャレに敏感な女性客の需要にも合う業態に変化してきています。
さらに成長する可能性を持っている業態と言えるでしょう。