美容師の裏側の本音に関して

シャンプーをする美容師  

離職率が高いと言われる美容師には、職場の人間関係や給与面、さらにお客様との接客に置いて思うことは多々あるでしょう。そこで今回は、美容室で働いている人に“本音”を聞いてきました。

こういったお客様は困る!?

美容師も人間です。毎日お仕事をしている中で、こんなお客様はちょっと困るなと思うようなことももちろんあります。ここではそんな美容師の本音について詳しく見ていきましょう。

すべてお任せのお客様

「とりあえず短くしてください」「いい感じに切ってください」などざっくりとした注文だと美容師は困ってしまいます。

既に何度も通っている美容室でコミュニケーションも取れているならまだしも、初めて来店する美容室ですべてお任せのお客様は困りものです。

なぜなら、お任せのお客様に限ってヘアスタイルに納得が行かず、苦情に繋がるケースが多いからです。例えば好みのヘアスタイルの写真を持っていくとか、できるだけ細かく自分のイメージを伝えるとか、せめて「これだけは嫌だ」というラインを伝えるだけでもずっと切りやすくなります。

無茶な注文をする

すべてお任せのお客様も困りますが、無理な注文を押し通そうとするお客様にも美容師は困っているようです。

例えば、ストレートパーマがまだかかっているけれど「パーマをしたい」と言われたり、黒染した後に「やっぱり明るい色にしたい」と言われたりなど、どんなに要望されても髪の毛の性質上、希望通りに施術できないこともあります。

また、髪が痛みすぎている人の場合も、髪が傷んでいるのに、「ブリーチをしたい」「パーマをしたい」と言うお客様もいます。しかし、あまり髪が傷んでいる状態でパーマをすると、さらに髪が傷んでチリチリパーマになってしまうなんてこともあります。一度そうなってしまったら取り返しは付かないので、あまり無理な注文を突きつけるのは辞めましょう。

カット中に頭が動くお客様

カット中に頭がフラフラ動くと美容師は困ってしまいます。

くしゃみをした時に頭が動くのが困るとかそういう事ではありません。例えば、話すときの癖で相槌を打つ時に必ず頭が動くとか、自分がカットされているのを鏡越しで見たいがために無意識に頭が左右に動く人など、その度に美容師はさりげなくお客様の頭の位置を戻しています。また、最近ではスマホを操作しながら頭が揺れ動く人が意外と多いそうです。美容師に上手くカットして欲しいなら、頭はなるべく動かさないようにした方が良いようです。

美容師の会話には意味がある

どこの美容室に行っても美容師さんに聞かれる定番の質問ってありますよね、例えば、「今日はお仕事お休みですか?」「この後どこかお出かけですか?」など。正直なんでそんなこと聞くんだろうと思う事も・・・。しかし、そういった美容師の質問には実は意味があったのです。

「今日はお休みなんですか?」

美容室に行くとよく聞かれる質問の一つですが、この質問にはお客様の定休日を知るという狙いがあります。お客様のお休みを知ることで次回の予約の提案や日程の調節をあらかじめ行う事が可能になります。お客様にまた来店していただくために美容師はちょっとした会話からでもお客様の事をもっと良く知りたいと考えています。

「お仕事は何をされているんですか?」

この質問は、お客様の普段の服装を知って、お客様の生活に合ったヘアを提案したいという狙いがあります。例えば、サラリーマンや営業職であればスーツを着る機会が多いでしょうから「襟足は短めでいいですか?」と提案することが出来ます。また、アパレル系や比較的服装の規定が少ないIT系のお仕事であれば、「髪色はもう少し明るい方か良いですか?」とお客様の仕事に合った髪型や髪色を提案することが出来るのです。

「この後の予定は何かあるんですか?」

この質問で美容師が知りたいのは、施術後にセットが必要か必要でないかです。

このあと予定があるようであれば、施術後にお出かけ先にあった髪型にセット・スタイリングできますし、出かける予定がなく、もう家に帰って寝るだけという場合にはセットは必要ない訳です。

このように、美容師の質問には意外な意図が隠されていたんですね。美容師はお客様の髪の毛をキレイにすることが仕事なので、お客様との会話を続けることを目的にしているわけではありません。しかし、お客様の事をもっと知りたい!お客様に似合う髪形を提案したいとの想いから定番の質問が生まれていたようです。

番外編

気合の入るお客様がいる

美容師にとって気合の入るお客様とは「他のお客様の紹介で来店した人」「その美容師を気に入って指名でいらした人」の2パターンが多いです。

他のお客様の紹介となれば、そのお客様の面子を潰さないためにも、慎重に施術を行います。また、過去の作品をネットや雑誌で見かけたり、さらに前回のスタイルが気に入り指名したという場合も、美容師にとっていい意味でプレッシャーがかかるようです。その他「カットやカラーが気に入らず、リテイクをしてもらいに来たお客様」に対しても、一度満足いただけていないため、もう2度と失敗できないということで気合が入るのだとか。

カットモデルのスカウトが大変

美容師の本音として、もっとも避けたい仕事はカットモデルを探すことです。おしゃれな美容院でカットモデルをやりたい女性は多くいるように思われますが、実際のところはそれほど興味がない人が多いようです。

実際に、路上などで若い女性に声を掛けては断られるのを繰り返している美容師はたくさんいます。男性美容師の場合、モデルをしてもらう女性に声をかけるとなれば、ナンパと思われることも少なくありません。何人声を掛けても話をまともに聞いてもらえないという状況もあるので、美容師の裏仕事で1番大変だといわれているのがモデル探しいわれています。

運よくカットモデルが見つかっても、そのカットモデルは素人なので、興味本位でその場で了承することも少なくありません。撮影当日に来なかったり、時間にルーズだったりすることもざら。

あくまで美容院側から声を掛けてカットモデルを「お願い」しているので、モデルの機嫌を取らねばならないというのも大変な理由のひとつです。

憧れ以上に、美容師は大変な職業

口元を隠す男性

接客中はもちろん顔や態度に出てはだめですが、やはり美容師も人間。本音として気合が入る条件や大変だと思うことは周りの職業とさほど変わりません。美容師は表面上、華やかなイメージの職業として世間には知られています。しかし、実際にはお客様に対してかなり気を遣わなければならず、大変なことも多いのが事実です。

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