需要拡大中のセラピスト業界!気になる給与・年収の相場や収入アップのポイントとは?

毎日更新!2024年11月22日 (金)

需要拡大中のセラピスト業界!気になる給与・年収の相場や収入アップのポイントとは?

セラピーの需要が高まるにつれてセラピストという職業の求人も増加し、セラピストを目指す人やセラピー業界への転職を考える人も増えてきました。そんな人にとって気になるのは「セラピストってどのぐらい稼げるの?」ということですよね。

 

そこで今回は、気になるセラピストの給与・年収の相場を見ていきましょう。また、あまり知られていないセラピストの給与システムや、収入の格差についてもご紹介。セラピストとして働くことを検討している人には、きっと参考になるはずですよ。

セラピストの給与・年収<多職種との比較も!>

セラピストの給与や年収は、スキルによって収入が大きく異なります。また、サロンで提供するセラピーの種類によっても違うかもしれませんね。そこで、指標を2023年7月に美プロに掲載されていた求人情報に定め、セラピストの給与を算出してみました。

 

美プロに掲載されていたセラピスト求人は、月給18.6万円~31.8万円、単純に12ヶ月で計算すると約年収223万円~381万円となりました。また、サロンによっては、歩合などの手当がつくこともありますので、接客した人数が多ければ多いほど収入が増えていきます。

 

続いて、セラピストのお給料を他の職種(美容業界)と比べてみましょう。セラピストを目指している人にとっては他の職種は関係ないのかもしれませんが、参考までに見てみてくださいね。

 
月収 年収
セラピスト 18.6~31.8万円 約223~381万円
エステティシャン 18.6~31.8万円 約223~381万円
美容師 17~40万円 約204~480万円
アイリスト 18~30万円 約216~360万円
ネイリスト 18.5~30万円 約222~360万円

※2023年7月に美プロに掲載されていた求人情報から算出

 

どの職種も、下限と上限の幅が広く、スキルの高さや経験で貰えるお給料に差が出ることが想像できますね。中でも、美容師の上限値が年収480万円となることから、セラピストのお給料は低く感じてしまいますが、スタートの金額はどの職種も同じような金額なので、セラピストの給料が特段低いというわけではなさそうです。また、勤務地によって給料相場は変わりますし、待遇や手当はサロンによって様々です。

固定給VS歩合制

セラピストの収入に最も影響を及ぼすのが給与形態です。セラピー業界では毎月一定の額を給料として受け取る固定給か、あるいは労働内容によって給与が決定する歩合制のどちらかを採用しているお店がほとんどですね。

 

固定給の場合は給与が事前に決まっているため、仕事内容によって給料が増えるということはありません。ただし安定した収入が見込めるというのは大きなメリットだと言えるでしょう。その一方、歩合制の場合には施術数を多くこなしたり、指名数が多くなればなるほど給料が上がります。そのため、セラピストの中には月25~30万と相場よりも高収入を得ている人もいるようですね。ですが歩合制は施術数をこなすことができなければ、収入がゼロに等しくなることも…。未経験やセラピーの仕事に慣れていないうちは固定給で働いて、スキルが身についてきたと感じたら歩合制のお店に転職する、というセラピストも多くいるようです。

セラピー内容で収入が変わる

セラピーには「アロマセラピー」や「リンパセラピー」といった人気を集めているものから、「温泉セラピー」「イヤーセラピー」など、聞き慣れないマイナーなものまで様々な種類があります。マイナーなセラピーの場合は求人そのものがないこともありますが、収入源がないというわけではありません。

 

世間的に知名度が低いセラピーはそれだけを扱っているお店こそ少ないものの、「アロマセラピー」に「ハーブセラピー」や「イヤーセラピー」を取り入れたり、スパや入浴施設で「タラソテラピー」や「温泉セラピー」をメニュー化するなど、ほかのセラピーといっしょに行われることが多いんです。そのため、異なるセラピーメニューを扱っている店舗で働いた際に、該当する資格や経験を持っていると給与がアップするということもあります。また、必ずしもメニュー内容に直接結びつく資格を持っていなくても、セラピーに関連する資格があれば優遇されるというお店もあるようです。

働く場所も収入に影響する!

セラピストが働く職場にはセラピーをメインで扱う店舗だけでなく、入浴施設やスポーツジムなどのほか、ホテルや旅館内の施設も含まれます。その中で最も給与が高いと言われているのが、ホテルや旅館などの宿泊施設です。他店舗に比べて1回の施術料金が高くなりがちなことや、営業時間が長いことが関係しているようですね。

 

しかし、ホテルで働く場合には集客率や繁忙期・閑散期などの時期に左右されるので、収入が安定しないというデメリットもあります。また、ホテルの格式に合わせた接客マナーや言葉遣いを求められることもあるので、ほかの職場よりも厳しいと感じる人が多いのも特徴の一つです。

給料をアップさせるためには?

資格を取得して給料を上げるという方法があります。

セラピストには国家資格はありませんが、AEAJ公益社団法人 日本アロマ環境協会などの資格のほかにも、研修を受けてエステティシャンの資格を取得しても良いでしょう。

ただ、資格を取得してすぐに給料アップをすることは難しいので、できれば20代後半くらいから各種の民間資格を取得して、店舗で実践を重ねていくことが必要です。

 

また、セラピストにはある程度医学知識も必要になりますので、既に開業しているサロンで働くことが、将来にわたって給料アップするための一番の近道になるはず。

他にも、独立してフリーランスのセラピストとして活躍したりサロン経営を始めて年収をアップさせている人もいます。

開業・独立した場合のサロンは?

サロンで働く場合だけでなく、独立や開業した時に収入がどれぐらいになるのかも気になるところですよね。セラピストは独立してフリーで働く際には300~400万円ほど、従業員を雇ったりする規模で店舗を経営する場合には500万円以上の収入が見込めるよう。もちろん独立・開業する場合のリスクとして、経営に失敗すれば収入がゼロ、もしくは赤字になることも大いに考えられます。フリーセラピストや経営者に転身しようと考えている人は、自分のスキルや仕事内容、資金を十分に考慮に入れたうえで、慎重に計画を練ったほうが良いでしょう。

 

セラピストの収入は、相場だけを見ると美容業界でも低いほうだと思われるかもしれません。ですが癒しブームが続いている以上、あるジャンルのセラピーがヒットする可能性はつねに潜んでいます。サロンでスキルを積むことも大切ですが、独立・開業まで視野に入れてセラピストとしてのキャリアプランを考えてみてはいかがでしょうか。

 

インセンティブって? セラピストの給料システム

美容業界の中では比較的給与が低いとも言われているセラピスト。そこでセラピストを目指す人が気になるのは「インセンティブ」の存在ですよね。セラピスト業界では「指名料」や実績に応じた「施術給」など、“頑張った分だけ得られる報酬”がサロンによって色々用意されています。

 

その内、最も代表的なものの一つが「指名料」。多くのサロンではセラピストの指名制度をとっていて、指名料の何割かセラピストに還元される仕組みとなっています。還元率はサロンにより異なっていて、なかには「全額バック」されるサロンもあるのだとか。また施術や物販によって生じた売上額から、一定の割合を支給してもらえる店販手当も一般的。サロンごとに支給要件は異なりますが、やる気アップに繋がる嬉しい制度ですよね。

 

またセラピストの求人を見てみると、インセンティブ以外にも手当や福利厚生が用意されている場合があります。たとえば特定の資格を持っている人に給与が生じる「資格手当」は、多くのサロンの待遇のひとつ。対象となるのは「公益社団法人 日本アロマ環境協会」が実施している「アロマテラピー検定」などの一般的なものから、国家資格の「美容師免許」まで様々。

 

そのほか将来的に独立を考えている人に向けて、「独立・開業」支援制度を充実させているサロンも。開業資金は自分で用意する必要がありますが、融資や営業、物件探しなど独立するために必要なことについて相談に乗ってもらうことができます。将来的にはセラピストとして独り立ちしたい、と考えている人はチェックしてみてください。

画像出典:WorldSkills UK / Aromatherapy (from Flickr, CC BY 2.0)Justin See (coming back) / Aromatherapy (from Flickr, CC BY 2.0)Joe Loong / DSCF3624.jpg (from Flickr, CC BY 2.0)

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