美容スペシャリストな自分になるために
作成:2017.01.25
実は日本は祝日数が多い!? それでも日本人が「働きすぎ」と言われる理由とは?
日本人を揶揄する言葉としてよくあるのが、「働きすぎ」という言葉ですよね。しかし実は日本の祝日は世界と比べると多い方なのは知ってましたか? 日本の祝日数は15日で、2014年のグローバル・コンサルティング会社のマーサーによる「年間祝祭日数世界ランキング」では世界第3位だという結果が出たそうです。
ですが、これはあくまでも“祝日”にフォーカスを絞った話。日本人が本当に「働きすぎではない」かどうかは言い切れません。なので今回は、「日本人は働きすぎ」と言われる理由を紐解いていき、世界の労働事情と比べてみましょう。
諸悪の根源は「サービス残業」!?
まず、2016年に「Crack Two」というサイトが発表した情報によると、世界36カ国の労働平均時間(一週間)を比べると日本は週に44.5時間で第28位。下から数えた方が早い順位で、先進国の中ではぶっちぎりの下位という結果に。ちなみに第1位は北欧・デンマークの38.3時間で、日本と約6時間も差がありました。ここで問題は、日本特有の美徳とされている「サービス残業」がカウントされているのかどうかですよね。ですが、給与が発生しないという「サービス残業」の性質上、正式なデータとして残している企業は少ないと考えられます。そのため下手をすると、このランキングよりさらに平均労働時間が増える可能性があるんですね。
有給が取りにくい環境に問題
祝日の他に、法的に保障されている休みといえば「有給」ですよね。日本は有給の支給日数を増やしたことで話題になりましたが、それでも「有給を頼みにくい」という空気が蔓延している会社が多いのは事実です。2016年のエクスペディア・ジャパンの調査結果によると、世界の有給消化率はフランスやスペインなど100%の国もあるなか、日本は50%と最下位となっています。
そもそも世界の風潮として、「有給」を取る際に後ろめたさを感じることはほとんどなく、気兼ねなく休んでいるそうです。そういった流れから見ると日本の有給消化率の低さが異常に感じられ、「働きすぎ」という印象を持たれるのでしょう。
たとえばドイツを例にしてみると、ドイツの労働時間は世界から見るとかなり少ないと言われています。なぜなら「労働時間法」という制度で、法的に1日の労働平均時間が8時間を超えてはならない、という決まりになっているからです。さらに役所の監査が厳しく、抜き打ちで点検することも多々あるそうなんですね。その点日本の場合にも、「労働基準法」で就業時間の規制をしているはずですが、実情としては全てを取り締まれていないようす。世界基準で考えると、日本と世界では仕事に対する価値観が大きく違っているようです。
日本人特有の性格?
ドイツだけでなく、フランスも「週35時間労働制」という制度で労働時間が規制されていて、比較的に短い時間しか働かない国として有名です。しかしもし日本がフランス並みの労働時間になったらどうなるでしょうか? よく日本は世界から「時間管理が徹底している」とか「約束事は必ず守る」といった印象を持たれているようですが、これはよく考えてみれば「働きすぎ」の対極にあるイメージですよね。今の日本が提供しているサービスはそういった労力から質が保たれているとも考えられます。
しかし、それを「非効率」と捉えている外国人も多いそう。「丁寧だが細かすぎる」や「集団でものごとを考えるから時間がかかる」といった声もあり、日本人特有の性格が非効率を招いているのではないかという指摘もよく見られます。確かに日本人は細かなところまで気配りしますし、集団の輪を重視しているところがあるので、これが「長時間労働」に繋がっているのかもしれません。また、日本人は遠慮する気持ちが強い傾向にあるので、個人の意思をアピールできる外国人からすると理解し難いのでしょう。
結果的に「働きすぎ」という事実は変わりませんが、世界の労働時間と効率の面を考えると日本は「非効率なのでは?」という疑問も沸いてきます。とはいえ、それも言い換えれば、高い質を追求しているプロ意識の高い企業が多いということなのかもしれませんね。
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