就職活動をする上で履歴書の書き方がとても重要なのは周知の事実。就活本などのハウツー本を片手に、「職歴」や「資格」「志望動機」をいかに上手く書けるか四苦八苦している人も多いはずです。しかし「特技・趣味欄」に関しては「とりあえず埋めとくか」という意識で、手を抜いて記入している人もいるんじゃないでしょうか。
ですが実は、企業の採用担当者の中には意外と「特技・趣味欄」を重要視する人も多いそうなんです。適当に書いていると、そのことが不採用の原因になってしまう可能性があるかもしれません。今回はそんな「特技・趣味欄」について、なぜ重要なのか、どのように書けば好印象を与えられるのかご紹介していきます。
意外と重要な「特技・趣味欄」
履歴書の中でも学歴や職歴、資格欄に比べて、特技・趣味欄はあまり重要な項目だと思われていません。そのため力をいれて書かなかったり、もしくは空欄という人も稀にいるようです。しかし面接官は意外と特技・趣味欄を見ていると言われており、適当に書くとそれだけで他の人と差がついてしまうかもしれません。
というのも特技や趣味にはその人の人間性や価値観など、採用担当者が欲しい情報が含まれているもの。例えば趣味が「フットサル」の人には活動的でコミュニケーション能力が高そうなイメージがありますし、“明るそう”というざっくりとした印象も湧いてきますよね。また、学生時代に陸上部でマラソンを走っていた人は“体力に自信がありそう”、自身でHPを作成して個人ブログを書いている人は“パソコンに詳しそう”など、実際に働くうえで重要なスキルを持っているのかを知る指標の一つになることもあります。
逆に何も書いていなかったり、何の説明もなく「散歩」などと適当に書いてあったりすると、採用担当者が人となりを想像し難くなるだけではなく、「あまり楽しそうな人じゃないな…」「なんか雰囲気暗そう」とマイナスなイメージを持たれてしまうこともしばしば。履歴書も埋められない“意欲がない人”と見られてしまう恐れもあるので、せめて空欄だけは避けましょう。
コミュニケーションのきっかけになるように
ではどのように「特技・趣味欄」を書けば就職が有利になるかという話ですが、基本的には面接で話題になることを前提にして、シンプルに分かりやすく書くことをオススメします。その際に情報が少なすぎるのはもちろんNGですが、多すぎても面接で話を広げる幅がなくなってしまうはず。「バンド活動(毎週末にサークルの時の仲間とスタジオで練習しています)」というように、一行ほど説明を付け加えてみると良いでしょう。
さらに、面接の場で話を広げるという目的から、あまり詳しく話せない趣味を書いてしまうのはNG。ただ単に当たり障りがないという理由で「映画鑑賞」や「読書」などと書く人も多いと思いますが、いざ「どんな本読んでるの?」とか「〇〇って映画見た?」という質問を受けて、ありきたりな返答しかできなかったり回答に戸惑ってしまうと円滑なコミュニケーションの妨げになってしまいます。面接は志望者のコミュニケーション能力を見る場でもあるので、どのように聞かれても答えやすい趣味を書くべきです。
自己PRをさりげなく混ぜよう
特技・趣味欄で自分の能力を上手くアピールすることができれば、他の志望者と差をつけることが期待できます。といってもあくまで特技・趣味欄であって自己PR欄ではないので、「~だから行動力があります」などとこれ見よがしに書くのは避けた方が無難でしょう。「旅行(世界の音楽フェスティバルに参加するのが趣味で、現地の人と音楽の話をするのも楽しみにしています)」=“コミュニケーション力がある”というように、さりげなく自分の能力をアピールすると良いですね。
また、「大会優勝」や「コンクールで〇〇受賞」など実績も付け加えると「一つのことを頑張れる人なんだな」といった高評価につながることが多く、自己PRになります。面接時の話題にもなるので趣味・特技に関係なく、何らかの実績がある人は遠慮せずに記入しましょう。
その他「ゲーム」や「麻雀」など一般的には履歴書に書きづらいと思われる趣味でも、言い方次第で自己PRにつなげることができます。例えばゲームの場合では「ゲームセンターで見ず知らずの人と共通の話題について盛り上がれるので、重要なコミュニケーションツールの一つです」と面接で付け加えることで、ゲームが自分の経験でどのように役に立ったのかをアピールできますね。麻雀の場合も同様で、「人の表情を読むのが得意になりました」や「違う世代の人とも交流ができるので麻雀が好きです」など、説明の仕方しだいで自己PRにつなげることが可能です。