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更新:2020.07.07

作成:2020.07.06

特集

大切な愛犬が夏バテ!?その時、飼い主の対処法とは?


 

日本の夏は気温がどんどん上昇し、通勤しているだけでも熱中症になってしまうと言う人も多くいます。暑い日が続き、いつも通り家に帰ってみると「あれ?何だかペット(犬)の様子がおかしいかも?!」なんて事があるかもしれません。

 

夏に体調を崩してしまうのは人間だけでなく、飼っているペットにもあり得る事なのです。人間は苦しい部分や痛い部分を言葉で伝える事ができますが、犬となるとそうは行きません。その分、飼い主が注意して見ておく必要があるのです。異変に気付いたらすぐに対処をするようにしましょう。

 

INDEX
■夏に犬の体調が悪いと感じたら?
■夏バテの症状が出た時の対処法
■犬が夏バテする原因
■【準備】夏バテ防止の為に飼い主がやっておくべき事
■【注意】夏バテしやすい犬っているの?特徴は?
■まとめ

夏に犬の体調が悪いと感じたら?


 

飼っているペット(犬)が、ぐったりしていていつもと違う…と感じたらすぐに何らかの対処をしなければなりません。「1日経てば治るかな」などと処置が遅くなればなるほど、愛犬を苦しめてしまう事に。

 

もちろん、具合が悪くなった原因は夏バテだけではありませんが、暑い夏には注意しておかなければならない病気のひとつです。昨日まで元気に走り回っていたのに…と言う場合には、夏バテを疑っても良いかもしれません。

夏バテを疑ってみる<夏バテの症状>

それでは、夏バテの症状を見て行きましょう。このような症状がある場合には、夏バテのサインです。

 
【夏バテの症状】

  • ぐったりしている
  • じっとしていて動かなくなる
  • 食欲がなくなる
  • 嘔吐をする
  • 下痢をする
  • 胃腸が弱る
  • ずっと寝ている

 

このように、人間と同じような夏バテ症状が現れます。犬の夏バテは5~6月にかけて起こり始め、7月や8月のように気温の上昇がピークに達するとさらに起こりやすくなります。

 

今まで、しっかり完食していたご飯を残すようになったりオヤツしか食べなくなったりしたら夏バテを疑っても良いでしょう。また、日中もだるそうにしていたり下痢をしてしまっていたりすれば、体が弱っている証拠となります。

夏バテの症状が出た時の対処法


 

それでは、愛犬に夏バテの症状が出てしまった時の対処法を見て行きましょう。ぐったりして下痢と嘔吐を繰り返しているようであれば、すぐに動物病院へ連れて行きましょう

1.症状が酷く辛そうな時は、すぐに病院へ

明らかに様子がおかしい!と言う時は、迷わず動物病院へ連れて行きましょう。普段、健診などで診てもらっている主治医にお願いするのが一番安心です。しかし、急を要する事態なのでなるべく早く連れていける場所を選びましょう。

 

下痢をしていたり嘔吐していたりして、横になっていれば脱水症状を起こしてしまっている可能性も考えられるので、自宅での処置だけでは愛犬を苦しめてしまう事もあります。点滴などが必要な場合もあるので、早急に対処してあげましょう。

2.元気がない時は、直接犬の体を冷やし涼しい場所へ

愛犬の元気がなく横たわっている場合には、タオルに包んだ保冷材を「」「後ろ足の付け根」「」などにあてて冷やしてあげましょう。

 

また、風通しのよい場所に移動させ部屋を涼しくしてあげます。うちわなどで軽く仰いであげても良いでしょう。この場合も、長い時間症状の改善が見られない時には病院に連れて行く事をおすすめします。

3.ご飯を食べない時は、食べやすいものをトッピング

夏の暑い日、食欲を無くしご飯を食べない時は、いつものご飯に夏バテ時に食べやすい食材を乗せてあげましょう。人間でも、暑い日には食欲がなくなる事もあり、そんな時にはそうめんや冷ややっこなどを食べる事もありますよね。しかし、犬には食べさせたらいけない食材もあり、何でも良いというわけにはいきません。食欲がない時には以下のようなものをあげてみて下さい。

 
【食欲不振時のおすすめトッピング】

  • ヨーグルト
  • スイカやキュウリ、トマト
  • ウェットフード

犬が夏バテする原因


 

犬が夏バテを起こしてしまうという事に、人間とは違う理由が存在する事はご存知でしょうか。犬が夏バテを起こしてしまう最大のポイントは、「体に汗腺がない」という事。犬は体に汗腺がなく汗を流して体温調節する事ができません。ハアハアと舌を出して呼吸をしているのを見かけるかと思いますが、あれこそが犬の体温調節の仕方なのです。

 

しかし、気温と湿度が高い日本の夏は犬にとっても厳しく上手に熱を逃がしきれない事があるのです。ましてや、犬の体は厚い被毛に覆われているので、体内で熱がこもりやすくなっているのも暑い夏にはマイナスに働いてしまいます。

 

その結果、体内で熱がこもった状態が続き自律神経の調整が効かなくなり食欲不振や下痢、嘔吐をしてしまうのです。

【準備】犬が夏バテしないように飼い主がやっておくべき事


 

愛犬を家に迎えたからには、快適に過ごせるようにしてあげる事が不可欠です。お世話を怠って、苦しませてしまう事のないようにして下さい。1年中、気温の変化や自宅の設備(エアコンなど)に故障がないかをきちんと確認しておく事も必要です。家を留守にした際に、エアコンが故障で止まってしまうなんて事のないようにしましょう。万が一、このようなトラブルが起こってしまえば愛犬は体調を崩してしまいます。

 

このように、夏の季節は特に、飼い主が愛犬のために準備しておく事は沢山あるのです。一つも怠ってはいけない事なので注意して読んでみて下さいね。

1.バランスの取れた食事管理をする

人間にも起こる事ですが、暑い日が続くと食欲が落ちてしまい食べる物も偏ってきます。そうなると、栄養バランスも崩れ風邪を引きやすくなったり夏バテになってしまったりします。

 

そうならない為にも、普段から栄養バランスの良い食事を管理してあげましょう。例えば、いつもあげているドライフードをぬるま湯でふやかして食べやすくしてあげたり、栄養豊富なスープを作ってあげたりして、ご飯を残さないように工夫します。犬は、嗅覚が優れているので、美味しそうな匂いがするものをトッピングしてあげるだけでも、食欲は増加します。しかし、好みではないものがトッピングされていればご飯を一口も食べなくなるという事もあるでしょう。

 

胃腸が弱っている時や下痢をしている時に、無理に食べさせる必要はありませんが、なるべく食べやすい状態にしてあげるなど工夫が必要なのです。ここでは、夏バテを防止するための食材をご紹介します。

 
【栄養豊富な夏バテ防止食材】

  • 豚肉(脂身が少なく新鮮なもの)
  • 馬肉
  • 旬野菜(きゅうり、トマト、スイカ、かぼちゃ、ゴーヤなど)

 

夏場は、ご飯に栄養食材をトッピングして与える事が増えて行きますが、置きっぱなしには注意が必要です。生肉や生野菜などは食中毒の恐れがあるので、その日のうちに処分するようにして下さいね。

2.お部屋の温度や環境を整える

犬を置いて外出する際は、空調を入れて室温を調整します。また、人間がいる時も部屋の温度には気を付けてあげましょう。全身に毛のある犬は人間より体感温度が高く、人間が涼しいと感じるくらいの室温が適温です。

 

温度は25~28℃湿度は60%以下が快適に過ごせる温度ですが、老犬になると体が冷えやすくなるので飼い主がよく観察しておくと良いでしょう。足が冷たくなっていると、部屋を冷やし過ぎている状態なので注意してください。

 

また、犬が寒いと感じた時や暑いと感じた時に自分で対処できるように、冷感マットやブランケットなどを置いておくと良いでしょう。犬種によって暑がりの子や寒がりの子がいるので、愛犬がどのような状態にいるのかを毎日しっかり見てあげてくださいね。

 
【夏場におすすめの犬用アイテム】

  • エアコン、扇風機
  • 冷感素材の洋服(犬用)
  • 冷感マット、アルミマット

3.清潔な水を飲めるようにする

夏バテを防止する為に、常にきれいな水を用意してあげて水分不足にならないように管理してあげましょう。水分不足になってしまうと、夏バテだけでなく熱中症の原因になることがあります。

 

水分は多ければ多いほどいいと言うわけではありませんが、愛犬がどのくらい水分を摂っているのかも観察しておきましょう。無理に水を与えすぎるというような事はしなくて良いのですが、明らかに水を飲んでいないな…と感じたら、犬用ミルクをあげるなどしてみて下さいね。

 
【水分を摂ろうとしない時のお助けアイテム】

  • 水分補給用ゼリー
  • 犬好みのスープ
  • 犬用ミルク(ヤギミルク)

4.夏の時期にやってはいけない事を心得る

夏場はさまざまな危険と隣り合わせとなるため、1年の中でも特に注意が必要な季節です。そして、意外と気付かずにしてしまうのが、日中の散歩です。真夏の日中は、コンクリートなどの地表面温度が約65℃まで上昇するため、犬が散歩中に肉球を火傷してしまう恐れがあるのです。

 

人間は靴を履いて歩くので気付かないかもしれませんが、犬はコンクリートの上を裸足で歩き続けなければなりません。小さなお子さんなど、ペットを散歩に連れ出したいがために日中でもおかまいなしで出かけようとします。そうすると、犬の肉球は皮が剥けて歩けない状態になる事も。

 

地表面温度が上がる前の早朝に散歩をするようにしてくださいね。地表面温度が43℃以上になると火傷のリスクがあると言われています。夏の散歩に関しては、日差しだけでなく肉球の火傷にも十分注意しましょう。

【注意】夏バテしやすい犬っているの?特徴は?


 

ほとんどの犬が暑さには弱いのですが、その中でも特に注意してあげなければならない犬種があるのです。また、犬種問わず年齢や体系なども大きく関係してくるので愛犬が当てはまる場合には注意が必要です。

1.鼻の短い短頭種

鼻の短い犬種は鼻呼吸が得意ではありません。そのため、口呼吸(パンティング)が多くなり心臓や呼吸器に大きな負担をかけてしまいます。犬の体温調節はパンティングで行う為、臓器に負担をかけた状態で回数多く行っていると、かえって体温を上昇させてしまうのです。

 

体のつくりを変える事はできませんが、その分、暑さに弱いという事を理解しておきましょう。部屋の温度調整を怠ってしまえば、愛犬がパンティングを多く行う事となり心臓に負担をかけさせてしまいます。長生きしてもらう為にも、快適な生活環境を整えてあげましょう。

 
【代表的な犬種】

  • ブルドッグ、フレンチブルドッグ
  • ボストンテリア
  • パグ
  • ペキニーズ
  • シーズー
  • チャウチャウ
  • チワワ
  • ヨークシャテリア
  • ポメラニアン
  • マルチーズ

2.ダブルコートの犬種

ダブルコートとは、夏毛と冬毛が交互に生え変わる被毛の形態を言います。イヌ科の動物はダブルコートが一般的で、比較的短毛種の犬種が多いのも特徴。一方、単毛のシングルコートの犬は、人間がブリードによって作りだしたものと言われています。

 

夏と冬で生え変わるダブルコートの犬は寒さには強いのですが、暑さにはとても弱いのです。特に寒い国が原産地の犬は夏が大の苦手。また、フサフサと被毛が豊かな犬種も同様で、熱がこもりやすく体調を崩しやすいのです。

 
【代表的な犬種】

  • シベリアンハスキー
  • シェトランドシープドッグ
  • ゴールデンレトリーバー
  • ラブラドールレトリーバー
  • ウェルシュコーギー
  • ダックスフント
  • キャバリア
  • 柴犬、秋田犬

3.子犬やシニア犬

産まれてすぐの子犬や1歳未満の子犬は、まだ体が十分に出来上がっていません。そのため、夏バテしやすくなっています。また、6~7歳以上のシニア犬も体に衰えが出て、暑い夏を乗り越えにくくなっているのです。

 

自宅で飼っている犬がシニア期に入っている事を見逃さないようにして、デリケートな犬としてお世話をしていくようにしましょう。「まだ7歳だし、元気だから大丈夫!」と成犬の時と同じように扱っていてはいけません。7歳にもなると人間でいう49歳となり、その後1年経過するごとに人間の6年分の年をとるのです。

 

お年寄りを大切にするように、愛犬がシニア期に入った時にはいつも以上に気を使ってあげましょう。

まとめ


 

気温と湿度が高い日本では、人間だけでなく自宅で飼っているペット(犬)も体調を崩してしまいます。犬が快適に暮らせるかは、飼い主にかかっています。万が一、犬が夏バテになってしまった場合には、すぐに病院へ連れて行くなどの処置が必要です。応急処置として、風通しの良い涼しい場所に移動させてあげるのも良いでしょう。

 

また、普段から部屋の温度湿度など快適な環境を整えてあげる事も飼い主の役目。人間は暑ければ自分で調整する事ができますが、犬はそうはいきません。自宅で犬を飼うと決めたのであれば、責任を持って世話をしていく事が大切です。そして、普段から栄養バランスの良い食事をさせてあげて夏バテしないように健康管理をしてあげてくださいね。

 

どんな状況でも苦しめる事があってはいけないので、赤ちゃんやお年寄りと生活しているように最優先で面倒をみてあげましょう!そうする事で、長く愛犬との生活を楽しめるのではないでしょうか。家族のように愛犬に愛情を与え、大切にして下さいね。

Author:美プロ編集部

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