女性に大人気の苺。そのまま食べても美味しいし、ケーキや飲み物に入れても美味しい魔法のフルーツですよね!最近では、いちご狩りで真っ赤に染まった苺農園で写真を撮ったりSNSに投稿したりと、若い世代にも春の「いちご狩り」は大人気となっています。
全国各地でいちご狩りができる農園は数多くあり、エリアによって旬の時期も異なります。「好きな品種がある!」と言ういちごファンも多いかもしれませんね。ビタミンも豊富に含む苺について、旬の時期や品種による違いや特徴を詳しく説明します。記事を読んで、いちご狩りに出かけてみてはいかがでしょうか。
INDEX
■【いちご狩り】旬の時期はいつ?
■苺の種類や特徴とは?
■上手ないちご狩り3ヶ条!
■美味しい苺の見分け方
■いちご狩りを楽しめる持ち物や適した服装
【いちご狩り】旬の時期はいつ?
せっかく食べるなら、一番美味しい時期に苺を食べたいものですよね。食べごろで美味しい時期を狙っていちご狩りに行ってみてはいかがでしょうか。また、苺が育つ土地や品種によって旬の時期が変わりますので、いちご狩りに訪れる場所や食べたい品種を参考にして時期を決めていきましょう。
苺の生産地によって異なる旬の時期
栽培方法によっても異なりますが、いちご狩りができる農園ではビニールハウスの中で育てる「ハウス栽培」が主流です。ハウス栽培は温度管理がされ12月~3月頃の寒い時期に旬を迎えます。
その中でも特におすすめの時期が1月下旬~2月まで!地域や品種によっても異なりますが、いちご狩りのベストシーズンは1月~3月あたりの寒い時期と言われています。真っ赤に染まった苺は、温かい時期に栽培されている印象もありますが、寒い季節に温度を徹底管理されて作られているのですね。
苺が栽培されるエリアによっても、旬の時期に多少違いが出てきます。エリア別で見てみても、やはり旬の時期は1月~2月。いちご狩りで有名な5つのエリアで比較をしてみましたので、ご自宅から近い場所を参考に出かけてみてください。
【エリア別】苺の旬の時期
- 宮城県
- 1月~6月
- 栃木県
- 12月~5月
- 愛知県
- 2月~4月
- 大阪府
- 1月~5月
- 福岡県
- 1月~3月
苺の品種によって異なる旬の時期
全国各地で数多くの苺がスーパーなどでも販売されています。苺の品種もさまざまで、ひとつずつ味や見た目も変わっていますよね。苺が店頭に並ぶと、苺好きにはたまらない気分になるのではないでしょうか。
そう簡単には行けませんが、農園で苺を摘み取りその場で食べる苺は絶品です。いちご狩りのシーズンには必ず1回は農園に訪れるという人も少なくないでしょう。いちご狩りで好みの品種を探しながら食べるのも良いかもしれませんね。
【品種別】苺の旬の時期
- アイベリー
- 12月中旬~4月中旬
- 章姫(あきひめ)
- 12月上旬~3月上旬
- あまおう
- 12月下旬~4月中旬
- あまおとめ
- 1月上旬~4月上旬
- おいCベリー
- 1月上旬~2月上旬
- さがほのか
- 12月下旬~4月中旬
- さちのか
- 12月下旬~2月下旬
- 桃薫(とうくん)
- 1月下旬~4月下旬
- とよのか
- 12月上旬~4月上旬
- とちおとめ
- 12月上旬~3月下旬
- 紅ほっぺ
- 1月下旬~5月上旬
- もういっこ
- 12月下旬~4月中旬
- やよいひめ
- 2月~3月下旬
※収穫の最盛期を表しています。
苺の種類や特徴とは?
日本では古くから苺の栽培を行っていて、本当に数多くの種類の苺が食べられます。苺好きにはたまらない!ですよね。利き酒のように、利き苺をしてみても楽しめるかもしれません。
形も違えば色も違って、最近では白い苺が栽培されており「赤い苺」という概念が無くなりつつあります。味も、酸味の強いものから甘いものまで、交配を重ねて様々なブランドが世に出ています。いちご狩りを行う農園でも、何種類もの苺が食べられるようになっていて、いちご狩りを楽しむ人も飽きずに苺を食べられますよね。
全てではありませんが、ここでは苺の種類や特徴をご紹介いたします。意外と知らなかった苺のルーツ(交配)も楽しんでみて下さいね。
アイベリー
- おもな産地
- 静岡県や千葉県、佐賀県など
- 形の特徴
- くさび形や心臓形で大粒(一般的な苺の2~3倍の大きさ)
- 味の特徴
- 甘さは控えめで、酸味や香りの調和がとても良い
- 交配
- -(企業秘密)
- メモ
- アイベリーは「アイベリー研究会」に加盟しなければ栽培することが出来ない。最大の特徴は大粒になりやすく、大きいものだと80gを越える。
章姫(あきひめ)
- おもな産地
- 静岡県
- 形の特徴
- 細長い円錐形でやや大きめ
- 味の特徴
- 酸味が少なく、その分甘みがある
- 交配
- 「久能早生」×「女峰」
- メモ
- トータル的にみて形が綺麗に整っているため、ケーキのトッピングに使われている事が多い。果肉や表皮が柔らかいため、保存の際は注意が必要。
あまおう
- おもな産地
- 福岡県
- 形の特徴
- 整った丸みがあり大粒
- 味の特徴
- やや酸味が少なく、その分甘さがある
- 交配
- 「久留米53号(とよのか×てるのか)」×「92-46(久留米49号(女峰×とよのか)×さちのか)」
- メモ
- 「あまおう」の由来は、「あ」かい、「ま」るい、「お」おきい、「う」まいの頭文字。商標登録されており、「あまおう」の名前を冠する場合は商標権の問題が発生するので注意が必要。
あまおとめ
- おもな産地
- 愛媛県
- 形の特徴
- やや縦長の円錐形で大粒
- 味の特徴
- 糖度が高めで甘いが、酸味もある
- 交配
- 「とちおとめ」×「さがほのか」
- メモ
- 愛媛県のオリジナル品種。寒い時期にあえて低温にあて、いちご自らが糖分やミネラル分の濃度を高める働きを利用した栽培方法を用いている。極早生種で11月下旬頃から収穫可能。
おいCベリー
- おもな産地
- 佐賀県や長崎県、四国地方など
- 形の特徴
- 縦長の円錐形で大粒
- 味の特徴
- 甘さの後に、バランスの良い酸味が広がる
- 交配
- 「9505‐05」×「さちのか」
- メモ
- 7粒で1日分のビタミンCが採れるほど、ビタミンC含量が最も高い。日持ち性も優れている。2012年に品種登録された。
さがほのか
- おもな産地
- 佐賀県
- 形の特徴
- スリムな円錐形でやや大きめ
- 味の特徴
- 酸味が少なく甘さが前面にでる
- 交配
- 「大錦」×「とよのか」
- メモ
- 佐賀県では「とよのか」を中心に栽培していたが、今は「さがほのか」に切り替わってきている。果肉は全体に白く色は付いていない。食感はやや硬め。日持ち性も優れている。
さちのか
- おもな産地
- 長崎県や佐賀県など
- 形の特徴
- 長円錘形でやや大きめ
- 味の特徴
- 香りが少し強く、酸味は少なめ
- 交配
- 「とよのか」×「アイベリー」
- メモ
- 果実の硬さはかなり硬く、無種子帯はほとんどない。ビタミンC含量が高め。日持ち性も優れている。
桃薫(とうくん)
- おもな産地
- 長崎県や茨城県など
- 形の特徴
- 縦横比が同じくらいの円錐形で淡い桃白色
- 味の特徴
- 桃やココナッツの香りが強く、甘さは控えめ
- 交配
- 「K58N7-21(カレンベリー×野生種)」×「久留米IH1号(とよのか×野生種)」
- メモ
- 「桃薫」の由来は、桃のような甘く芳醇な香りが薫るようにと付けられた。表皮の色は完熟してもとても淡い桃白色。果肉も真っ白。
とよのか
- おもな産地
- 福岡県
- 形の特徴
- 円錘形で大粒
- 味の特徴
- 甘い香りが強く、糖度が高い
- 交配
- 「ひみこ」×「はるのか」
- メモ
- 「東の女峰(栃木県)、西のとよのか」と言われるまでになり、1990年代後期まで「西の横綱」と言われていた。
とちおとめ
- おもな産地
- 栃木県
- 形の特徴
- 整った円錘形で大粒
- 味の特徴
- 甘味と酸味のバランスが良い
- 交配
- 「久留米49号」×「栃の峰」
- メモ
- 栃木県では「女峰」を中心に栽培していたが、今は「とちおとめ」に切り替わり栃木県の主要品種となる。全国のいちご出荷量1位の栃木県、その大部分を「とちおとめ」が占めている。
紅ほっぺ
- おもな産地
- 静岡県
- 形の特徴
- 長円錘形で大粒
- 味の特徴
- 甘味と酸味のバランスが良く、コクがある
- 交配
- 「章姫」×「さちのか」
- メモ
- 「紅ほっぺ」の由来は、ほっぺが落ちるくらいコクがあり美味しくなるようにと付けられた。JA伊豆では「伊豆紅ほっぺ」という名前で地域ブランド化を目指している。
もういっこ
- おもな産地
- 宮城県
- 形の特徴
- 円錐形でやや大粒
- 味の特徴
- 甘い香りが強く、水っぽさを感じない濃厚な味わい
- 交配
- 「MN3(女峰×しずたから)×女峰)」×「さちのか」
- メモ
- 「もういっこ」の由来は、つい”もう一個”手を伸ばしてしまいたくなるようにと付けられた。ガクの付け根までしっかりと色付いている。病害に強く寒冷地に適した宮城県オリジナル品種。
やよいひめ
- おもな産地
- 群馬県
- 形の特徴
- 円錘形で大粒
- 味の特徴
- 甘味と酸味のバランスが良い、香り少なめ
- 交配
- 「とねほっぺ」×「とちおとめ」
- メモ
- 平均果重20gで上品な薄紅色。群馬県のオリジナル品種と言う訳ではなく、他府県でも栽培されている。日持ち性も優れている。
上手ないちご狩り3ヶ条!
春休み頃にはたくさんの人がいちご狩りを楽しんでいますよね。多くの人が来園する事は嬉しい事だけど、「マナーをきちんと守って苺を食べてほしい」というのが農家さんの本音なのではないでしょうか。
また、「せっかくなら一番おいしい状態で食べたい!」というのもいちご狩りをする人は思うはず。ここでは、いちご狩りをする際に守るべき事や美味しい食べ方を紹介しますので、上手にいちご狩りを楽しみましょう。
その1.事前予約を必ずすること
いちご狩りに行く際は、必ず農園に予約連絡を入れるようにしましょう。農園では、苺の生育状況によって、いちご狩りの受け入れを中止する事があるからです。繁忙期になると、多くの観光客で苺がなくなってしまうという事も珍しくありません。朝イチにはたくさんあった苺も、夕方に近づくにつれなくなってしまうような事が起こるのです。
予約をしておく事で確実ではありますが、農園によっては完全予約制というシステムを設けていない所も多く、直接来たお客さんを受け入れる事もあります。早めの時間帯で予約をしておくと安心かもしれませんね。
その2.マナーはしっかり守ること
いちご狩りのほとんどは30分や60分という風に、時間制限を設けています。時間制限があるからと言って急いで収穫し、「食べきれない程の量」を摘んでしまう人がいます。それは完全なるマナー違反です。ひとつずつ食べながら、食べられる量を摘んでいきましょう。
また、お子さま連れの場合、ベタベタと苺を触り「一度触ったものもそのまま放置」なんて事も。人が触った苺や握られたものは商品にならなくなってしまいます。子どもを連れていく場合は、しっかり注意して見ておくようにしてくださいね。
苺のヘタや果肉を地面にポイ捨てするのもNG!です。大切に育てている苺の農園を開放して一般の人に食べてもらっているわけなので、ちゃんと所定のゴミ箱に捨てるようにしてください。
その3.ヘタの方から食べること
真っ赤な苺を見ると、ヘタをつまみ、そのままかぶりつきたくなりますよね。ですが、その食べ方は×!苺の先端部が一番甘いので、ヘタが付いている方の丸い部分から食べるようにするのが正解。そうする事で、最後まで甘みを堪能できるというわけですね。試しに、ヘタ側から食べてみて味の違いを確認してみましょう。
また、ハウスに入ったら奥の方まで進み、奥の方にある苺を探すと良いですよ。入り口付近の苺は色付き始めたものが多く、奥の方に熟した苺があるそうです。また、葉っぱの陰に隠れている苺は冷たくてひんやりしているのです。いろんな場所で苺を探しながら、コレ!と決めたものだけに手を出すようにしてくださいね。
美味しい苺の見分け方
農園一面に広がる真っ赤な苺畑から、最高の1粒を探してみたいものですよね。品種によって甘味や酸味のバランスは異なるものの、美味しい苺を見分ける方法があるのです。美味しい苺の特徴とはどんなものなのでしょうか。
【美味しい苺の5つのポイント】
- 種を覆う果肉がぷっくりと盛り上がっている
- 葉っぱが果肉から離れヘタが反り返っている
- ヘタのすぐ下が細くなっている
- ヘタの下まで真っ赤で果肉に光沢がある
- ヘタの下の果肉にひび割れがある
いちご狩りを楽しめる持ち物や適した服装
初めていちご狩りに行く!という人も、これを読んでおけばきっと楽しめるはず。いちご狩りができる農園によって違いますが、大人の腰から頭位の高さにいちごが栽培されている「高設栽培」や大地からの栄養をしっかり吸収する従来の栽培方法「土壌栽培」が主流となっています。高設栽培はかがまずに苺を摘む事ができるので、腰痛持ちの方にはおすすめです。
ここでは、いちご狩りに最適な服装や、ちょっぴり工夫して色んな苺を楽しめる持ち物などを紹介していきます。いつもと違ったいちご狩りを求めている人は参考にしてみてくださいね。
ビニールハウス内はポカポカ陽気!いちご狩りに適した服装
荷物はコンパクトに
人が1人通れるくらいの通路に、両側から苺がぶら下がっています。そのため、大きなバッグやダウンジャケットなどを着ていると、苺を傷つけてしまう恐れがあります。苺は品種によって果肉が柔らかく傷みやすいものもありますので、十分に気を付けましょう。
農園に入る時は、荷物は極力コンパクトにし両手が空いている状態で行くと良いですよ。また、ウェットティッシュを取り出しやすい位置に持ち、手や口をすぐに拭ける状態にしておきましょう。
歩きやすい靴
土壌栽培の場合、当たり前ですが土の上を歩きます。土の上を歩いたりかがんだりしますので、スニーカーを履いていくのがベストです。ヒールの高いものやサンダルなどは適していません。
万が一、転んでしまったりして苺をつぶしてしまっては大変です。高設栽培であっても、足元が舗装されていない可能性もあります。いちご狩りに行くと決めた日には、スニーカーで行くようにしましょう。
脱ぎやすい服
ビニールハウス内は、温度が高めに設定されています。外は寒くても、ハウス内が温かいという事もありますので、シャツなどの軽いものを羽織ってすぐに調節できるようにしましょう。腰に巻いておけるようなものがベスト!
また、ハウス内には受粉用のハチが飛んでいます。黒い服や香りの強い香水などは、ハチを刺激してしまいます。なるべく黒い服装は避け、香水なども付けずに行きましょう。受粉用のハチは放っておけば何もしませんので、気にせずにいちご狩りを楽しみましょう。
コレがあればいつもと違った楽しみ方ができる
氷水を水筒に入れて持っていきましょう
温かいビニールハウスにあるいちごは、常温もしくは少し温まっています。苺の甘みは冷やした方が引き立つのです。そこで、役に立つのが「氷水入りの水筒」です。魔法瓶に氷水を自宅から入れていき、採った苺をしばらく水筒に入れて置きます。
魔法瓶に入れた苺が少し冷えた頃に取り出して食べると格別です。さまざまなフルーツ狩りに行って、ちょっぴり悩んでいた「温度問題」。自宅で冷やして食べるフルーツに慣れているため、その場で食べると温まっている事にガッカリする事も。しかし、これで解消します!水筒に入るサイズの苺だからこそできる技なのですね。お試しあれ!
練乳やチョコレートソース
いちご狩り農園であらかじめ用意されている事もありますが、苺そのものの味を楽しみながら、トッピングを楽しみたい!という人には「練乳」や「チョコレートソース」を持参しましょう。苺に練乳をかけて食べる食べ方はおなじみですが、チューブタイプになっているため持ち運びにも優れていますよね。
しかし、練乳やチョコレートをかけると、普通の苺が酸っぱく感じるようになってしまうので、トッピングを楽しむのは、ある程度、苺そのものを楽しんだ後にしましょう。また、農園によっては、ハウス内に冷蔵庫がありアイスクリームを用意してくれているなんて所もありますよ!あまり、大掛かりなトッピングの持ち込みは良くありませんが、是非、色んな食べ方をしていちご狩りを楽しんでみて下さいね。
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