寒い時期になると途端に増える風邪症状。喉が痛くなったり発熱したりと体調不良に悩まされますよね。年末頃には乾燥が進み、忙しさも相まって多少喉が痛くても対処しないまま過ごしてしまう人も多いと思います。
そこで、喉の痛みの原因や緩和させる方法をご紹介していきます。病院にいく時間がない!という方も日頃からケアをしておく事で、喉の荒れを防げるので注意して見ておきましょう。
INDEX
■なぜ、喉が痛くなるの?
■のどの痛みは外敵と戦っているサイン
■自分で喉の痛みを和らげる方法
■症状によって違う対処法
なぜ、喉が痛くなるの?
そもそも、喉って何で痛くなるのでしょうか。風邪をひいてしまったから喉が痛くなるといったイメージもあるかと思いますが、喉を痛めてしまう原因はタバコの吸いすぎやアルコールの飲み過ぎ、声の出し過ぎなどさまざまです。
ですが、喉の痛みのほとんどは「乾燥」からくるもの。喉には体を守るための粘膜がありますが、「乾燥」「ストレス」「声帯の使いすぎ」などで粘膜を簡単に弱らせてしまいます。
日常生活で、食事や空気は喉を通して摂取していますよね。喉は外部から侵入してくる病原体と接触する最前線とも言え、毎日休みなく使い弱ってしまった粘膜では、空気中のウイルスや細菌が入り込みやすくなってしまうのです。
どんなタイミングでウイルスを通してしまうかは生活習慣によって異なりますが、ウイルスを通したのち、喉に炎症を起こし充血して腫れている状態こそが喉の痛みを感じる時なのです。
喉の痛みは外敵と戦っているサイン
喉に痛みを感じる時は、喉が荒れているからというだけでなく、他にも理由があったのです。実は、体の中で「外敵」と戦っているサインなのです。
空気中のウイルスや雑菌に攻撃されると、体は戦うために「白血球」を集めます。そのため、喉が赤く腫れていたり痛みを感じたりする時は、白血球がウイルスと戦っている証拠。
喉の「咽頭」では外敵と白血球が戦い、「扁桃」では、外敵の侵入を防ぐ働きをしています。扁桃は咽頭の粘膜内で肥大しているため、風邪の感染に反応して腫れてしまう部分でもあります。また、花粉症などのアレルギーでも扁桃に炎症をおこし喉の痛みを感じるので、常に乾燥しないように喉の粘膜を守り、外敵の侵入を防げる抵抗力を付けることが必要となってくるのですね。
自分で喉の痛みを和らげる方法
では、痛くなってしまった喉はどうしたら痛みを和らげられるのでしょうか。痛くなってしまっているという事は、喉に炎症を起こし赤く腫れてしまっている状態です。
痛みによっては、食事も摂れない程痛み、酷い時には水分を通すことも苦痛と感じるでしょう。入ってしまった外敵を殺し、できるだけ喉に負担をかけないようにしていくようにしましょう。これから紹介するケアの1つだけ出来ていれば良いのではなく、出来る事は全て行うようにすると効果的ですよ。
マスクで乾燥から喉を守る
喉が荒れてしまってからでも遅くはありません。喉の加湿のためにマスクを着用しましょう。マスクを着用する事で、乾燥しにくくなり痛みを緩和できます。
喉の痛みにプラスして鼻づまりの症状がある人は、マスクにメントール成分が配合されているハーブスプレーをサッと吹きかけて使用するのも良いでしょう。マスクに付着したウイルスや菌を除去してくれるものもおすすめです。
また、マスクは常に清潔な物を使うようにして、汚れてしまったらすぐに取り替えましょう。何日も同じものを着用するなどはしないようにしてくださいね。
部屋を加湿する
乾燥した環境を好むウイルスは、空気中に漂う時間が長くなり感染しやすくなります。風邪の原因の約80~90%以上はウイルス感染と言われています。
清潔に保った加湿器で、お部屋の湿度を保つようにしましょう。快適な湿度は40~60%とされており、40%を下回ってしまうと目や肌、喉の乾燥につながってしまいます。それだけでなく、インフルエンザウイルスが活動しやすくなってしまいます。
家の外に出ていないから大丈夫と過信してはいけません。お部屋で過ごす場合には、きちんと加湿がされている事を確認しておきましょう。
うがい薬で喉を殺菌する
うがいには、喉の洗浄だけでなく喉が刺激されることで潤い粘液の分泌や血行を良くしてくれる効果があるのです。
喉に付いた病原体やホコリを粘液と一緒に吐き出し、うがい薬で喉の殺菌を行いましょう。一度水でうがいをした後に、うがい薬やスプレーを併用すると効果的とされていますが、それぞれの商品の成分が同じであれば避けた方が良いですよ。
外から帰ってきた時はもちろん、部屋にいる時でもこまめに手洗いやうがいをしておくと、余計なウイルスを寄せ付けることなく痛みも緩和していくでしょう。
殺菌・抗菌を促してくれる食事や飲み物を摂取する
喉を痛めてしまっている時には、普段の食事ではなく意識的に喉に良いものを摂るようにしましょう。
【喉の殺菌や抗菌を促してくれる成分が含まれる】
・大根
・ねぎ
・しょうが
・はちみつ
【喉の炎症を鎮静させる成分】
・ミント
・カモミール
・ユーカリ
このような成分を意識して、お茶にして飲むなどしてみても良いでしょう。また、飲み込むのに痛みを感じる場合は、やわらかく調理し消化の良いものにします。お酒や辛いもの、熱すぎるものは、喉の粘膜を傷つけてしまうので刺激物の摂取は控えて下さいね。
声をなるべく出さないようにする
喉に痛みを感じている時は、極力声を出さないようにしましょう。小さな声で会話するくらいは仕方ないのですが、カラオケなどで歌を歌ったり大声で叫んだりすることはやめましょう。
酷い場合は、声帯にポリープが出来てしまうこともあるので要注意です。仕事で声を使うなど、生活していく中で無意識に声帯や喉を使っています。喉を痛めてしまっている時は、声を出す事を控え安静にしておく事が一番です。
職場などでも、周りの人に協力してもらうなど周知しておく事で、緩和につながります。お互い様なので、遠慮することなく声を休ませてもらい回復したら今まで通り元気に働きましょう。
本当に風邪?症状によって違う対処法
喉が痛くてケアも色々試してみたけれどなかなか治らない…なんて事もあるのではないでしょうか。喉の痛みにも症状が色々あり、風邪からくる痛みとは限りません。
どんな痛みなのか、症状別に読んで正しい対処法を見つけましょう。症状によっては、すぐに病院を受診した方が良いものもあります。大事に至る前にしっかりと診てもらうようにしましょう。
ものを飲み込む時に痛みを感じる
ものを飲み込む時に痛みを感じる場合は、「咽頭」や「扁桃」に炎症が起きています。マスクを着用し乾燥から守り、タバコや刺激物の摂取、大きな声を出すなどは控えて下さい。
市販薬でセルフケアをする場合には、抗炎症成分を配合した「口腔咽頭薬」を選びましょう。内服薬には眠くなりにくいタイプ(抗ヒスタミン成分が入ってないもの)もあるので、お仕事で忙しい人も眠くならずに集中できるのではないでしょうか。
声がかれる・咳が出る
声がかれてしまった場合は、喉ぼとけがある「咽頭」に炎症が起きている可能性があります。咽頭が炎症していると声がかれたり咳が出たりし、これが風邪の症状であれば風邪を治すことで喉の痛みも良くなりますが、いつまでも声枯れが治らなかったり呼吸が苦しかったりすれば、他の病気が隠れている可能性があります。
声がかれる病気には、風邪の他に声帯ポリープや咽頭がんなども考えられ、咳が続く場合にも、慢性気管支炎や咳喘息、逆流性食道炎などの恐れがあります。風邪と思いこまずに早めに病院で受診するようにしましょう。
喉が痛痒い
喉がムズムズと痛痒い場合は、花粉のシーズンに鼻で吸収されなかった花粉が鼻から喉へと流れてしまっている事が原因かもしれません。鼻と喉はつながっているので、鼻水や鼻づまりの症状に加えて喉のかゆみや痛みを感じることもあるのです。
花粉症で鼻がつまって口呼吸になると、乾燥した空気が口に入り喉の粘膜を傷つけます。喉が痛痒いと感じたら、花粉などのアレルギーに反応している鼻症状を抑える薬を使い、喉の痛みなどの緩和にもつなげましょう。
まとめ
いかがでしたか。
喉の痛みとなる原因はさまざまですが、乾燥がとにかく喉には良くないようですね。乾燥した空気の中にいるだけで、喉の粘膜は弱まりウイルスや菌が体内に入りやすくなってしまいます。
部屋にいる時は40%以上の湿度を保ち、マスクをして加湿を心がけましょう。また、喉を痛めている時は、大声で会話したりカラオケに行ったりすることを控え、喉を労わると良いですよ。
さまざまな手法で喉を労わっても痛みが緩和されない場合は、他の病気が潜んでいる可能性があるので、早めに病院で受診するようにしてくださいね。
関連記事:正しい手洗い・うがいをしてウイルスを撃退