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兎の餅つきだけじゃない。月にまつわる伝説とは?
月、と聞くとどんなイメージが浮かぶでしょうか?
古くから日本人は、月を愛し信仰を深めていました。朧月や雨月、下弦の月に満月。
様々な名称を持ち、和歌や俳句の中に月が登場するのもその大きな証拠です。
今回はそんな月にまつわる伝説や言い伝えをご紹介します。
月の兎伝説
「まんまるのお月様にはうさぎさんが住んでいて、十五夜の日ためにお餅つきをしているのよ。」子供の頃、そんな風に聞かされたことはありませんか?
月を見ると、うさぎが餅つきしているイメージが浮かぶ人も多いはず。
実はこの月のうさぎ伝説は、日本だけではなく中国やアジアでも古くから言い伝えられています。
日本では餅つきですが、中国では不老不死の薬の材料を手杵で打っている様子だとされています。
その他にも、モンゴルでは家畜を追うための猟犬、ベトナムでは大きな木とその下で休む男性、アメリカではバケツを運ぼうとする少女、そしてヨーロッパでは広く大きなハサミを持つ蟹の姿として捉えられています。
国によって様々な姿に例えられる月の模様ですが、日本で例えられるうさぎの餅つきは元々はインドに伝わる「ジャーカタ」という仏教説話が由来とされています。その内容を簡単にご紹介します。
「ある山の中で、猿と狐と兎の3匹が力尽きて倒れている老人に出逢いました。
3匹はそれぞれ老人を助けようと考え、猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕り、老人に与えました。どう頑張っても食料を採ることができなかった兎は、猿と狐に頼んで火を焚き、自らを食料として捧げるために火の中に飛び込みます。その姿を見た老人は、兎の慈悲行を伝えるために兎を月へと昇らせます。そう、老人の正体は帝釈天だったのです。」
何だか悲しいお話ですが、月に見える兎の姿の周りに煙のような影が見えるのは、自らを焼いた際の煙だとも言われています。
女性は月を見てはいけない?
着物を着た女性が綺麗な月を愛でる姿はとても絵になりますが、実は「女性は月を見てはいけない」という言い伝えがあるのをご存知でしょうか?
日本だけでなく様々な国でそのように言い伝えられています。ではなぜそのように言われているのでしょうか。
月の引力による影響
満月の夜には、引力の影響によって体に強く負担がかかると言われています。
特に男性よりも女性がその影響を受けやすく、負担に抵抗しようとして自律神経が乱れることから「イライラする」「ネガティブになる」などの負の感情が生まれやすくなってしまうと言われています。
かぐや姫伝説
竹から発見された美しい女の子が優しいおじいさんに育てられ成長するも、最後はおじいさんのもとを離れ月に連れ帰られてしまうというかぐや姫のお話をご存知でしょうか?
このお話から、日本では「月に女性が連れていかれる」というマイナスなイメージを持つ人が多く、女性は月を見ていけないと言われる由来になったとされています。
子供が元気に生まれてこなくなる
これは日本ではなく北欧やアイスランドで言い伝えられていることですが、妊娠した女性が月を見ると月のパワーによって精神が乱れ、お腹の子供に障害が発生するというもの。
海外では、それほどまでに月の影響は大きいとされています。
犯罪が増える
狼男の伝説を聞いたことがあるでしょうか。
満月を見ると人間の男性が恐ろしい狼に姿を変え、人々を襲うというもの。
満月の夜には引力の影響で精神状態が不安定になることがあり、狼に変身はしなくても攻撃性が高まり、犯罪を犯してしまう人が増えると言われています。
夜に女性が一人歩きするのを防ぐためにも、このような言い伝えがされているのですね。
安全な場所でお月見を
科学的に証明されているわけではありませんが、満月の夜には出産が多かったり満月の夜には頭痛が起こってしまう「満月前症候群」という周夫場もあったりと、少なからず体や精神に影響を与えられているはず。
月の中は空洞である、月の裏には秘密基地がある、など様々な伝説がある月は、眺めているだけでもなんだか不思議な気持ちになりますよね。
「女性が月を見てはいけない」という言い伝えには防犯的な意味も十分に含まれているので、男女問わず安全な場所でお月見を楽しんで下さいね。
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