十五夜が年に12回あるって本当?!
十五夜のそもそもの意味は、「毎月15日」のことです。
なので、本来なら十五夜だけなら年に12回あるのが正解です。ただ、現在は十五夜というと「中秋の名月」、つまり、秋の真ん中である8月15日に出るお月さまという意味にとられられていることがほとんどなのです。
「ん?待って待って。8月15日ってまだ夏真っ盛りじゃないの?!今年の8月15日って猛暑だったよね?!」そう思った人も多いはず。
そう、実はこの8月15日というのは旧暦の際のもの。
現在の暦は、旧暦と1か月~2か月ほどのずれがあるとされているので、現在は皆さんもご存じの通り「9月初旬から10月初旬」の中で中秋の名月の日が決まるのです。
ちなみに、旧暦の8月15日は必ず仏滅になることから「仏滅名月」とも言われているんですよ。
なんだかちょっと物騒ですね・・・。
十五夜は、満月じゃない?!
年に一度しかない十五夜には、必ず満月を見ることができる。
そう思っている人も多いはず。
実はこれは大きな間違い。十五夜の日の月が満月になることはほとんどないんです!
月と地球の公転が関係していて、満月になる周期は14日~16日と振れ幅があります。
ですから、それがぴったり重なって満月になるのはとても貴重なのです。
ちなみに2018年の十五夜は9月24日なのに対し、9月の満月は25日の予定です。
今年と、来年以降の十五夜はいつ?
2018年の十五夜は、9月24日の月曜日。
ちなみに2017年の十五夜は9月15日で、来年2019年の十五夜は9月13日の予定です。
美しい満月は眺められましたか?「見逃しちゃった・・・!」という方でも大丈夫。
十五夜は必ず毎年あり、来年以降の日付も既にほとんど決まっています。
オリンピックのある2020年は10月1日、2021年は9月21日、2022年は9月10日を予定しています。しっかり日付を手帳にメモして、来年の十五夜はお月見をしましょう。
ちなみに、「せっかくの十五夜なのに雨が降っていて月が見えない・・・」なんてこともあるはず。そんなときには、十五夜以外にもお月見にぴったりな日がありますよ。
十三夜
じゅうさんや、と読みます。旧暦で9月13日から14日にかけての夜のことで、中秋の名月である8月15日の後にくることから「後の月」と呼ばれることも。
十三夜には栗や枝豆を備えることが多いので、栗名月や豆名月とも呼ばれます。
今年の十三夜は10月21日、十五夜を見逃した方もまだ間に合いますよ。
十日夜
とおかんや、もしくはとおかやと読みます。旧暦で10月10日に行われる収穫祭のことであり、現在だと11月の中旬に該当します。
本来の目的はお月見ではありませんが、地域によっては十三夜に続いて3回目のお月見をすることもあることから、「三の月」とも呼ばれます。今年の十日夜は11月3日です。
月見団子を備える理由
お月見といってイメージするのは、木でできた台の上にのった白くて丸いお団子ですよね。
日本では縄文時代という大昔から、月を愛でる慣習がありました。風雅の対象としてだけでなく、八百万の神とも言うように、太陽や月、星や風は神様としても信仰されていたのです。
そのため、今でも十五夜のお月見の時にはお供えものをしています。
十五夜に十三夜と十日夜を合わせた「3月見」は、収穫に感謝する日なので、穀物の収穫に感謝して米粉を使って作った月見団子が供えられるようになったことが始まりです。
ちなみに、大阪ではあんこの巻かれたお団子だったり四国では串に刺さったものだったり、東北ではお団子ではなくお饅頭だったりと、地方によっても様々なお供え物の違いがありますよ。
たまにはゆっくり月を眺めてみませんか?
最近ではほとんどの人がスマホを持っているため、スマホを見ながら下を向いて歩いている人が多く見られます。これをスマホで読んでいるあなたも、もしかして外にいたりして。
せっかく四季のある日本にいるのですから、季節の移り変わりをしっかり見届けることも素敵ですよ。
小説家である夏目漱石は、『アイ・ラブ・ユー』を『月が綺麗ですね』と訳しました。
LINEの文字で送る「愛してる」よりも、ずっとずっと気持ちが伝わる気がしませんか?
スマホばかり睨んで歩くのをたまにはやめて、ゆっくりと月を眺めながら散歩でもして、大切な人に『月が綺麗ですね。』と伝えてみては?