来客対応の基本的なマナーを取り上げていきます。アポイントメントの有無による対応の違いや、階段やエレベーターでの誘導の仕方などをご紹介。ビジネスマナーの基礎を身につけたい人は是非参考にしてみて下さい。
来客時のマナーの基本
会社では多かれ少なかれ来客があります。アポイントメント(約束)のあるお客さまから、飛び込みのセールスまで用件も人それぞれ。お客さまに対して失礼のないように基本的なマナーを把握しておきたいものです。ネット上では「取引先で対応してくれた子、多分新人だと思うけど大分マナーがなってなかった」「ビジネスマナーも知らない若造と仕事したくない」など厳しい発言も。今回は来客時の基本的なマナーをおさらいしていきましょう。
まずお客さまのお出迎え。挨拶をした後に必ず会社名と名前、そしてアポイントの有無を確認します。この時に会社名と名前を復唱し、間違いがないようにすることが重要。
アポイントがある場合、ない場合では対応の仕方も変わります。アポイントがある場合は、「お待ちしておりました」「お越しいただきありがとうございます」などの言葉を忘れず、心のこもった応対が大切。またアポイントがない場合は「ただ今確認してまいりますので、少々お待ちください」などと告げ、先に担当者の予定と意向を確認するのがポイントです。飛び込みのセールスなどでお引き取りいただく場合でも親切・丁寧な対応を忘れてはいけません。
次にお客さまの案内ですが、廊下を歩くときは、案内人はお客さまの正面ではなく左斜め前、2~3歩先を歩きましょう。途中適度に振り返り、お客さまと離れすぎないように。
さらに階段やエスカレーターに乗る時は、案内人がお客さまを見下ろす位置にならないようにします。しかし知らない場所で案内人が後ろにいては、お客さまに不安を与えてしまうことも。お客さまの様子を見つつ、時には「足元にお気を付けください。お先に失礼いたします」や「先導させていただきます」など、一声かけて上に行くのも間違いではありません。
エレベーターでのマナーはややこしいので注意!
ちなみにお客さまとエレベーターに乗る際、エレベーターの中に人がいるかどうかで案内方法が変わります。中に人がいる場合、中の人がボタン操作をしてくれているのでお客さまに先にエレベーターに乗ってもらいましょう。中に誰も乗っていない場合は案内人が先に入り「開」ボタンを押しておく必要があるため、案内人が先に乗ります。しかし一般的には案内人は「後乗り・後降り」が原則。先に乗る場合、「失礼いたします」と一声かけるのがいいでしょう。
またエレベーター内にも席次があることはご存知でしょうか? エレベーターの席次は乗っている人数によっても変化するのですが、基本的には後列が上座となって、操作盤前が下座に。お客さまを操作盤前に待機させたり、ボタン操作をさせてしまうことのないよう配慮が必要です。
その他に、一般的なルールとしてはエレベーター内で会話をしない、知人と乗り合わせても会釈のみといったマナーも。しかしマナーが第一なのではなく、お客さまが第一です。臨機応変に対応し、相手に不快な思いをさせないということを念頭に行動できたらいいですね。