人事評価支援サービスを行う企業が、会社経営者を対象に「労務・人事の訴えの対策」に関する調査を実施。調査の結果、企業のハラスメント対策に関する驚愕の実態が明らかになりました。職場のハラスメント被害に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
対策をしない理由は「必要性を感じないから」!?
ハリウッドでは大物プロデューサーのセクハラ事件でもちきりになる中、日本国内でも会社の上司から受けるパワハラやセクハラに悩む事例は後を絶たないようす。SNS上には「前の職場にいた時に上司から受けたパワハラがキッカケで、過緊張と吃音が悪化した」「上司にホテル行こうって誘われた時は、死ぬほど気持ち悪かった…」といった声が多く見られます。
今回の調査では、従業員数300人未満の会社経営者400人を対象に、労務・人事に関する対策について質問。すると63%の企業が、社内のハラスメントに対して「対策していない」と回答しました。同様に「残業未払い」や「長時間労働」の項目でも、「対策していない」と答えた企業が65%と、衝撃的な調査結果が明らかに。さらに「異動・配属」の項目では、「対策していない」と答えた企業は69.5%にまで上り、全項目で最多となっています。
調査では対策をしない理由についても聞いていますが、全項目中「必要性を感じない」がトップという結果になりました。次いで「やり方が分からない」「訴えがこないと思っている」と続いたほか、時間や経費を理由にあげる企業も。
驚きの調査結果に対しネット上でも、「これだけ世間でパワハラだー、セクハラだーって騒がれてるのに、必要性を感じないと答える経営者ってどうかしてる」「半数以上の経営者がこんな感じだと、ハラスメント撲滅なんて到底無理じゃん!」「そもそもハラスメントすら対策できない経営者って…」と不満を露わにする声が多く上がりました。
6割以上の経営者は給与制度を見直している!
過半数の企業が「対策していない」と回答した一方、対策を行う企業が存在しているのも事実。では実際に対策を進める企業では、どういった対策が実施されているのでしょうか? 調査の結果から、経営者が対策として「行っていること」のトップ5が判明しています。
第1位には「給与制度の改定」(64.5%)がランクインし、次いで「定期的な面談の記録を残す」(54.5%)、「就業規則の定期的な改定」(51.4%)、「昇降格基準、キャリアパスの明示」(46.8%)、「社内研修の実施」(44.5%)と続きました。
職場でハラスメント被害に遭遇した場合は、1人で抱え込んでしまう前に専用の窓口や部署に相談をしてみましょう。もしかすると、解決の糸口が見つかるかもしれませんよ。