クールビズを7割以上が勘違い

クールビズと聞いて連想するのが「28度」という言葉でしょう。でも、何が「28度」なのかを勘違いしている人が実はかなりいるようです。あなたももしかしたらクールビズの「28度」を誤解しているかもしれませんよ。

7割以上が勘違いしているクールビズの「28度」

 

 
結論から言うと、クールビズにおける「28度」とは「室温」のことです。これを「エアコンの設定温度」と誤解している人が多いようで、ある調査によると、男女1,000人に聞いたところ7割以上がクールビズを勘違いしていたそう。38.2％の人がクールビズを「衣服を軽装にして、エアコン（冷房時）の設定温度を28度に設定すること」、25.4％の人が「衣服を軽装にして、エアコン（冷房時）の設定温度を25度～28度の間で設定すること」と回答しています。
 
エアコンの設定温度を28度にしても室温が28度以上になる可能性は大いにあり、クールビズが「暑い！」と思っている人はそれが原因なのかも。ネット上では「もっと早くこれを言ってくれよ！ これで心おきなく会社のエアコンを下げられる」「空調28度だとドアの近くなんて30度超えてることあるしね」「なるほど、確かに28度に設定しても28度なのはエアコン周辺だけだもんね」「俺が暑いのはおかしくなかったんだ……」といった声が上がっています。
 

そもそも「室温28度」も正しくないという声も……

しかしそもそも「室温28度」という設定も正しくないという話が。今年5月11日に行われた副大臣会議では、「28度でなんとなくクールビズをスタートして、科学的根拠があったわけではない」「28度は実は無理があるかもしれない」といった討論がされ、「室温28度」を再検討する動きも出ていたのです。
 
現在環境省のサイトでは、「『28度』という数値はあくまで目安です」と記述され、状況に応じた対応を各自に求めています。消防庁によると、今年に入ってから7月までに、全国で3万人以上が熱中症で救急搬送され、その中の6割以上が職場や自宅などからの搬送。28度に固執して暑いのを我慢するのは得策とは言えません。
 
とはいえ、地球温暖化対策のためにCO2削減をするうえで、冷房の設定温度を上げるのが効果的なのも事実。オフィスの空調温度の設定は多くの人が「寒い」「暑い」で不満を抱えているという声が上がっていますが、きちんとコミュニケーションをとって場所ごとに最適な設定温度を探すことが求められます。

Author：美プロ編集部