静岡県の男性県職員の育児休業取得率を紹介します。厚生労働省発表の男性の育休取得率や育休取得制度について、なぜ男性の育休取得率が伸びないのか取り上げていきますので、育休取得を考えている男性・家庭はぜひ参考にしてみてください。
伸び悩む男性の育児休業取得率
近年、女性だけでなく男性の育児参加に注目が集まってきています。育児に励む男性を指して“イクメン”という言葉も生まれましたが、重要になってくるのが男性の育児休業の取得。先日、静岡県が2016年度の男性県職員の育児休業取得率が前年比から4.5%増の「15.1%」だったことを公表し、過去10年間で最も高い数字となった結果が話題になりました。しかし全国的に見て、男性の“育休”取得率は上昇しているのでしょうか?
厚生労働省が5月30日に発表した2016年度の男性の育児休業取得率は、前年比0.51%の微増となる3.16%。数字だけを見るとずいぶんと低い取得率ですが、この数字は調査開始以来最高のもの。ごくゆっくりと男性の育休取得が拡がりつつあるようですが、それでも2020年度の目標数値である「13%」にはほど遠い数字。微増は見せつつも、まだまだ男性の育児休業制度の活用にはほど遠いのが現状のようです。
厚生労働省が勧める育児休業制度
厚生労働省が定める「育児・介護休業法」によると、申し出をすれば子どもが1歳になるまでの育児休業の取得が可能。もちろんこの制度は男性も利用が可能で、夫婦揃って取得する場合は1歳2カ月までの育児休業が認められています。また母親の出産後8週間以内に父親が育児休業を取得かつ終了していた場合、特別な事情がなくても再度育児休業が取得できるため、父親の育児休業中に母親の職場復帰のサポートができるといったメリットも。
男性が育休取得に悩む職場の環境
子どものためにも、また夫婦のお互いのケアのためにも利点が多い制度でもあるのに関わらず、なぜ男性の育児休業取得率は低いのでしょうか。その理由の1つに挙げられているのが、「企業側に育児休業制度を推奨する姿勢がない」ということ。職場に「育休が取りづらい」空気が流れてしまっていては取得に気後れしてしまったり、上司から嫌味を言われる・仕事の評価を下げられることに対しての恐怖心もあるようです。また育休に対する保障はあっても夫婦そろっての収入減になることを避けたいという、“家計の成立”のために躊躇してしまうという意見も。
ネット上では「育休バッシングは日本人にありがちだよね」「国がもう少し保障をしっかりしてくれたら…」などの声もあり、“男性の育休取得率”を上げるためには国や企業をあげての制度向上・推進が鍵になりそうです。