「人手不足倒産の動向調査」についての調査結果とそれに対する反響の声をご紹介。調査結果と合わせて、現在の求人倍率や、人手不足解消のための取り組みなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
人手不足で倒産した企業の数は半年で49件! 2013年から2.9倍に
とある信用調査会社が7月10日に発表した「人手不足倒産の動向調査」で、人手不足を要因とする企業倒産が急増していることが判明しました。2013年1月から2017年6月末までの4年半で発生した「人手不足倒産」の件数は290件、負債総額は744億9,400万円という結果に。これには「そんなに多くの会社がつぶれてるのか!」「これからもっと増えていきそう」と驚きの声が続出しています。
同調査を開始した「2013年上半期」時点で、人手不足による倒産は17件。その後2013年下半期に17件、2014年は上半期・下半期ともに35件、2015年上半期が31件、下半期が34件、2016年の上半期が34件、下半期が38件と増減を繰り返していたのですが、2017年の上半期には49件と急増。2013年上半期と比較すると、2.9倍の増加となりました。
「人手不足倒産」の件数を業種別にみてみると、「建設業」の4年半で105件という結果が最も多く、ついで多いのは「サービス業」の92件。2業種で全体の67.9%を占めるという結果になりました。これには、「人がいないとどうしようもできない業種に倒産が多いのか」「サービス業には接客とか含まれているだろうし、“人”の力が必要な業種ほど直接的なダメージを受けてるんだろうね」と納得の声が。
ある意味チャンス? 求人倍率が高い職業は就職しやすい
厚生労働省の調査によると、平成29年度5月の“新規求人倍率”は2.31倍と、求人者より求人企業の方が多いという結果に。産業別では「製造業」、「運輸業・郵便業」、「建築業」、「医療・福祉」、美容師などを含む「生活関連サービス業」などで増加しています。
人手不足の多くは、低賃金や長時間労働、将来への不安などが原因になることが多いそう。そんな中、とある美容室経営者からは「早番、遅番をきっちり分ける」「勉強時間や練習時間は店側できちんと管理してやらせ過ぎないようにする」など働きやすい環境のために工夫していることをはっきりと打ち出し、人手不足解消のために努力しているという声も上がっています。
求職者からは「つまり就職倍率高い企業は就職しやすいってこと?」「狭き門だった美容師にも、今ならなりやすいってことなのかな」という声もあるように、考え方によっては好機とみることもできそう。求人倍率が高い職を目指す人々にとっては、チャンスかもしれませんね。