4月入社の顔ぶれがそろってから早くも2カ月が過ぎましたね。そろそろ緊張感も和らいできて、新入社員たちの本性(!?)が見え始めてきたころではないでしょうか。彼らとどう接したら良いのかも含め、今年の新入社員たちの実態を詳しく見ていきましょう。
分かって欲しいのに殻に閉じこもる
新入社員たちが物心ついた時には既に携帯電話が普及し、ネット社会の片鱗が見え始めていました。自分の心模様や関心ごとを発信する機会が日常に溢れていた2017年新人世代。自分の思いや考えを外部に伝えたいという気持ちは強いものの、「もともと人見知りだから、話すタイミングとか場所とか考えちゃう…」「歓送迎会、マジ無理。コミュ力必須じゃん。話せないよ」といった声が上がっているように、面と向かって意思表示するのは苦手なようです。
研修や会議の場面でアイデアや疑問が浮かんでも積極的に発言しないため、周囲の人には「無関心なのか?」と思われてしまうのが残念なところ。2012年に行われた調査結果と比べると、「外向性」や「協調性」が低下している2017年新人世代と上手く付き合うには、こちらからコミュニケーションの頻度を増やすのが良いようです。気軽に報連相ができる関係性を築くために、1対1で話せる空間を意図的に作るなど工夫をしていきましょう。
小さなことからコツコツと
「人より良い大学に」「誰よりも良い会社に」と頑張ってきたバブル世代と違い、2017年新人世代は「競争性」「野心性」を好みません。真面目にコツコツと努力し、自分の能力やスキルを成長させられればOK。管理職や経営幹部への上昇志向はあまりないようです。その代わりに「論理性」が高く、最短距離で目標達成する合理的なプロセスを考えることが得意。ただ「行動性」の低さから、なかなか動き出せずに躊躇してしまう可能性も。せっかくの能力を生かすためには、「実際に数値を出してどうすればいいか考えさせる」「アクションプランを一緒に考えて対話ベースですすめる」というように、具体的なスケジューリングを促しましょう。
2017年新人世代には、小まめに進捗状態を確認しながら小さな承認・賞賛を重ねていき、自信をつけさせてあげることが大事。早期に成功体験を積んだら、「変革性」の高い2017年新人世代は自己成長やスキルアップのために奮闘してくれるはずです。
安定指向を大切に
今回の調査でも、新入社員1,300人に対して行った別の調査でも浮き彫りになったのが、2017年新人世代の「私生活の重視」という面。仕事をおろそかにするわけではないけれど、私生活の方を充実させたいという人が多いようで、「私生活を充実させるために仕事するんだから、私生活優先なのは当たり前でしょ」「給料が良くてもプライベートがなかったら意味ないからなー」という声が上がっています。
私生活のためにも長期で安定したキャリアを形成したい気持ちはある2017年新人世代には、目標設定の場で業務範囲の拡大やマネジメントへの挑戦が安定につながることを伝え続けると良いみたい。でも、人付き合いのストレス耐性が低いため、頭ごなしに言うのはNG。うまく気持ちを持ち上げつつ、期待を含んだ声をかけてあげるようにしましょう。新人の特性を伸ばし、上手く育成していけるといいですね。