書類試験や筆記試験を切り抜け、いざ面接だ! と意気込む受験者を地獄に叩き落すのが“圧迫面接”。「勝負どころの面接が圧迫だった… しんどい」「圧迫面接で、しかも1人だけやけに責められて半泣きで面接受けてきた」という体験者の悲痛な声もたびたび聞こえてくる。しかし、企業側も理由なく圧迫面接を行っているわけではない。どのような目的で圧迫面接を行うのか。その理由を知ることで、自分が圧迫面接を受けた時に冷静に対処することが可能になるだろう。
目的その1:ストレスに対する耐性の見極め
圧迫面接の理由としてまず挙げられるのが、ストレスへの耐性があるかどうかを見極めるためというもの。少しでも嫌なことがあった時に簡単に会社を辞めてしまわないか、また職種が営業や接客の場合、客先からの理不尽な注文やクレームにも耐えることが出来るのか。面接で実際にストレスを与えることで、受験者の“真の”ストレス耐性を確認している会社が多い。
面接官が「あなたは当社には向いてないんじゃない?」と受験者を怒らせるようなことを言ったときに、感情的に反論したり、不快感をあらわにすると、その時点で不採用の烙印をおされてしまうこともあるよう。圧迫面接の際は、腹が立つのはわかるがぐっと抑えて、態度や表情には出ないよう細心の注意を払うことが吉だろう。
目的その2:対処力の見極め
また圧迫面接にどのように対処するのか、ということも面接官が確認したいポイント。受験者が予期していなかった質問に、どのように返答するのか。ここで機転を利かせて冷静に返答することが出来れば、社会人として仕事をする際にも同様の対処が出来ると感じる面接官が大多数だろう。いかにパニックを起こさずに、落ち着いて対処・返答することが大切だ。
例えば、もし自分が面接で言った志望動機を否定された場合には「ありがとうございます。このように面接をすることで、自分の考えの甘さが良くわかります」と受け入れる場合に加え、「失礼いたしました。参考にお伺いしたいのですが、特にどの点でそう思われましたか?」と質問するパターンも。面接官の言ったことは否定せずに謙虚に受け止め、自分自身の意見も一緒に述べていこう。
圧迫面接をされたら内定はすぐそこ!
企業側にとっては、面接を行うのために手間も時間もかけているため、出来るだけ優秀で長く続けてくれる人を採用したいというのが本音。もし、圧迫面接を受けた場合は、その会社が自分を本気で採用するかどうかの見極めをしている最中。中には「圧迫面接されたときは、たいてい受かってる」「圧迫されたらこの面接いけたな、と思ってむしろやる気出る」という体験談もあるくらいなので、内定に着実に近づいているという気持ちを持つことが出来れば、つらい圧迫面接でも乗り越えることができるかも。
実際に圧迫面接を受けた受験者の声を聞くと「とりあえず笑顔で! とにかく笑顔で乗り切れ!」「新卒だし、とにかく勢いと情熱で突っ走ったな…」「ハッタリだろうと、出来る、自信があると言い続けた。それが大切」など、とにかく前向きに挑むことが面接を乗り切るコツのようだ。