オフィスワークの定番「一般事務」といえば、女性の仕事として最もポピュラーなものの一つ。憧れる人が多い職業でもありますが、今ではその採用枠は減ってきているとも言われていて、仕事内容にも変化があるようです。
今回は一般事務がどんな仕事をする職業なのか、詳しく見ていきましょう。必要なスキルやキャリアアップの可能性についても紹介するので、進路に悩んでいる人はもちろん、「そもそも一般事務って何?」という人もぜひ読んでみてください。
一般事務の仕事内容
とてもメジャーな一般事務という職種ですが、その仕事内容は多岐にわたっていて、会社によっても変わってくるようです。しかし逆に言えば一般事務の仕事は幅広く、オフィスワークを行う会社であればほぼ確実に必要とされるような存在でもあります。
仕事内容としては、オフィスでの事務作業全般を任されることになります。具体的には資料のファイリング・見積書や請求書などの書類や社内文書の作成・データの集計・備品管理・郵便物の管理などが主な作業内容になりますね。また、ExcelやWord、PowerPointといったソフトを使ってデータを管理したり、文書やプレゼン資料を作成したりする、いわゆる「OA(Office Automation)入力」も一般事務の仕事内容の範疇です。基本的には社内の仕事が円滑に回るように、サポート的な役割を請け負っているのだと言えるでしょう。
また、電話応対や来客の対応など、社外との窓口的な役割を任されることも多いようです。ただしかつては「一般事務=お茶出しなどの雑務作業」というイメージも強かったですが、最近ではお茶出しを各自でやる会社もあるなど、時代の変化の影響を受けているようす。
そのほかの特徴としては、会社にもよりますが残業時間が少なく、定時で帰りやすいところが多いとも言われています。縁の下の力持ちとして働くことにやりがいを感じる人にもオススメの職種なので、自分らしく働ける職場を探してみてはいかがでしょうか。
求められるスキル
次に一般事務にはどんな能力が必要とされるのか、見ていきましょう。書類を作成したり、データを管理するのが主な仕事になるので事務処理能力はもちろん必須です。作成する書類は素早くかつミスが生じないよう、注意力を持って作業に当たらないといけないんですね。
また、事務作業では必ずと言っていいほどPCを使うもの。ExcelやWordなどのオフィスソフト全般を扱うスキルも身につけておいたほうが良いでしょう。的確にデータ入力を行うタイピング能力もあったほうが便利ですが、こちらは働いていく内に自然と磨かれていくかもしれません。
そして人当たりの良さも大切なスキルの一つですね。社外の人と関わることが多いので、そこで悪印象を与えてしまうのはもちろんご法度。他部署との調整や勤怠管理など、社内の人と関わることが多いのも一般事務の特徴なので、人を惹きつけられるような笑顔や話し方を身につけておくと役に立つでしょう。また、どんな人が相手でも円滑なやり取りができるように、コミュニケーション能力を磨いておくことも重要です。さらに海外の人とコミュニケーションが図れるように英語力も養っておけば、社内で重宝されるはず。
そのほか人当たりの良さだけでなく、しっかりとしたビジネスマナーや一般常識を持っていることも求められます。社外の人と話す際に間違った敬語を使っていたら社内教育を疑われてしまいますし、非常識な振る舞いも心証を損ねてしまう原因に。「なんで事務職なのに人の印象ばかり気にしないといけないの!」と思う人もいるかもしれませんが、別の仕事に転職する際にも役立つので、身につけておいて損はないでしょう。
キャリアプラン
一般事務として採用されたはいいものの、「将来はどうなるんだろう…」と不安に思う女性も多いようです。たしかに一般事務は社内でキャリアアップしていく道が設けられていなかったり、転職がしにくいとも言われていますね。ですが働きながらスキルを磨いていけば、専門系の事務職に転職するという道を作ることもできます。また人当たりの良さやコミュニケーションスキルを活かして秘書になったり、簿記などの資格を取得して経理の仕事に転職したりと様々なキャリアプランがあるんです。
昔は一般事務として入社して、結婚して寿退社をするというプランが強く意識されていました。しかし現在では大企業の一般事務は待遇も良く、人気職の一つとなっています。また時代の変化もあり、自立したいと考える人も増えてきていますよね。幅広い業務をこなす仕事だからこそ、既成のキャリアプランに縛られず、自由な生き方を考えてみることをオススメします。