現代社会で働く女性にとって、“ストレス”は最大の敵と言えるでしょう。ストレスは「うつ病」のような心の病につながるだけでなく、ホルモンの乱れによって肌への悪影響を及ぼしたり、免疫力を低下させて重大な疾患を招いたりすることもあります。そこで大切なのはストレスをうまく解消することですが、間違った解消法を行ってしまうと、余計なストレスをため込んでしまうことにもなりかねません。
そこで今回は働く女性のためのストレス解消法をご紹介。朝起きてから就寝まで、各場面に合わせたストレスケアを取り上げていきます。そして平日の疲れを残さないため、休日にできるストレスケアも掲載しているので、ストレスフリーの生活を目指したい人はぜひ読んでみてくださいね。
INDEX
■女性がストレスを感じやすい原因とは
■朝起きた後のストレスケア
■電車内でのストレスケア
■会社内でのストレスケア
■運動でのストレスケア
■バスタイムでのストレスケア
■就寝前のストレスケア
■休日のストレスケア
■間違ったストレス解消法をしていませんか?
■さいごに
女性がストレスを感じやすい原因とは
男性と女性で、体の仕組みの違いからストレスに対する感じ方も異なります。働く女性がどのような悩みを抱えているのかを見ていきましょう。小さな環境の変化でも感じ取ってしまうため、ストレスへと変化していくのかもしれません。ストレス社会で自分と上手に付き合っていく為にも、理解しておくことが大切なのではないでしょうか。
夏の暑さや冬の乾燥
女性は、暑さや乾燥に弱く、お肌にもすぐ現れてきます。日焼け止めクリームを塗っていても、お肌の弱い部分は痛みを感じる程日焼けしてしまうし、寒い冬だけでなく季節の変わり目には乾燥してお肌がカサカサなんてことも。
スキンケアを十分にしていても肌トラブルはおきるし、見た目を気にする女性にとってそれだけでもストレスになります。肌トラブルだけでなく、寒さや乾燥で体調を崩してしまう事もあります。冷え性になりやすい事もあるので、今まで通り衣類やブランケットなどの防寒グッズで調整をして行って下さいね。
生理などの女性特有の不調
生理の時期は、ホルモンバランスの乱れにより腹痛が酷くなってしまう事も珍しくありません。会社に行けない程、痛みを感じる人もいるでしょう。これが痛みによるストレスとなるのです。
女性の身体はデリケートで、ストレスを感じると生理不順となったり無月経となったりすることもあるのです。「今月は、生理が来ないな…」なんて時には、ストレスを抱えていないかなどを考えてみましょう。逆に、生理でもないのに出血が続いてしまう時は早めに婦人科を受診するようにしてくださいね。
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過酷な通勤時間
働く女性にとって最も苦痛な時間、それは「通勤」。満員電車での通勤は最悪です。都心へと結ぶ路線は特に混雑し、満員電車を避けるためにあえて通勤時間を早めているという人もいるくらいです。
通勤でストレスを感じるのは女性だけではありませんが、やはり体力があるのは男性。長時間、立ったまま揺られる電車はしんどいですよね。夏の暑い日の車内は蒸していて、体調を崩してしまうことも。時差出勤やテレワークが許されている会社であれば、そのあたりのストレスも緩和されるのではないでしょうか。ストレスを受けずに会社に向かえる日が来ると良いですね。
朝起きた後のストレスケア
ストレスケアは朝目が覚めたときから始まります。出勤前にしっかり体のリズムを整えることで、一日にかかるストレスを軽減することができるんですね。そこでまず実践してほしいのが「二度寝」。二度寝をすることによって、コレチゾールという抗ストレス効果のあるホルモンが分泌されると言われています。ただし二度寝をしすぎるのもよくないため、15分以内に収めるようにしましょう。
気持ちよく起きられたら、次は朝食です。一日の体力を確保するためには炭水化物をしっかり摂るのがポイントですが、食べ過ぎてしまうと消化のために余計なエネルギーを使うことになり、疲労感が生じてしまいます。ストレス抗体力を付けられる卵や納豆、牛乳などを朝ごはんに加えて摂取するようにしましょう。
さらに、「朝起きたらコーヒーで目を覚ます」というのもNG。カフェインの興奮作用で確かに目は覚めますが、カフェインが切れた後にストレスや疲労感が生じてくるとされています。そのため目を覚ましたいなら、コーヒーを飲むのではなくシャワーを浴びましょう。温度は熱めの43度に設定し、2~3分で手早く浴びるようにすれば、しっかりと体が覚醒して仕事に向かう準備を整えることができます。ただし長時間のシャワーは疲労に繋がってしまうので、浴びる時間には気を付けてください。
電車内でのストレスケア
家を出たら今度は通勤ですが、前述したように働く女性のストレス源として満員電車を筆頭に挙げる人も多いと思います。朝のラッシュに巻き込まれたら、仕事する前からくたくたになってしまいますよね。そんな人におすすめのストレス解消法は「深呼吸」です。やり方は極めて簡単で、まず鼻からゆっくりと細く息を吸い、今度は口から細く吐くだけ。これを繰り返すだけで、自律神経を整えてストレスを軽減できます。
また、満員電車では目を閉じることも効果的。人は“混雑した状況”という視覚から入ってくる情報でストレスを受けてしまうので、これをシャットアウトすれば落ち着けるはず。心地よい音楽を流してイヤホンをしておくのもオススメです。電車の中は静かに過ごしたいという人は、音楽を流さずにイヤホンを付けると他の人の音を気にならない程度まで遮断できますよ。周りの人は全て自分を支えてくれる壁とでも思って、ストレスなくやり過ごしましょう。
会社内でのストレスケア
出勤に成功しても、仕事での失敗や人間関係など、職場はまさにストレスの温床です。気に入らないことやイライラすることが起こるのは避けられませんが、ストレスを軽減する方法もあるのでご安心を。
その一つが今注目の「アンガーマネジメント」という、怒りをコントロールするための技術です。アンガーマネジメントの基本は、怒りを視覚化させるということ。何か気に障るようなことが起こったり、不安を感じる出来事に遭遇したら、それらをリストアップしましょう。これだけで自分のストレス源が明確になり、だいぶ気持ちが楽になります。
また、気分転換にデスクで簡単なストレッチをしてみるのも良いのではないでしょうか。「原因がわからないけどイライラする…」なんて時は、体内のリンパ液が詰まっていたり筋肉がコリ固まって緊張状態となっていたりする事があります。日頃から、体をほぐしておくようにしましょう。
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運動でのストレスケア
会社から帰宅した後などに時間を作れれば、運動を取り入れてみても良いかもしれません。1日中、デスクワークの人は同じ姿勢でいる事も多く体が固まっている可能性があります。自分ができる範囲の運動を選んで、目標を立てる事によって意欲が湧き小さな悩みも吹き飛ばしてくれるでしょう。
いつもの帰宅経路を一駅早く電車を降りて歩いて帰るのもおすすめです。一旦、家に帰ってからだとやる気が起きないという人は試してみて下さいね。また、ランニングやスイミングなど少しハードではありますが、目標を達成した後は自信がつきメンタルも強くなっていくのではないでしょうか。
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バスタイムでのストレスケア
やはり、リラックスタイムと言えばお風呂の時間ではないでしょうか。心の疲れを癒してくれるだけでなく、筋肉の疲れも取り除いてくれます。体の状況から、今必要なリラックス効果が期待できる入浴剤を選んでみても良いかもしれません。
特に疲れが溜まっている時や筋肉痛などの疲労感には無機塩類系の入浴剤がおすすめです。また、不眠が続いていたりストレスを感じたりしている場合には薬用植物系の入浴剤を使うようにしましょう。ハッカやカモミールといった生薬に含まれる成分が体に効果をもたらしてくれます。ゆっくりお風呂に浸かる時は、水分補給を忘れずに行うようにしてください。
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就寝前のストレスケア
睡眠の質が悪いと一日のストレスを明日に持ち込んでしまいます。就寝前にしっかりストレスケアをして、しっかりと体を休めるようにしましょう。睡眠前にはスマートフォンやパソコンをチェックする人も多いと思いますが、これらのブルーライトは睡眠の質を下げてしまいます。人間の体内時計は明るい時に覚醒し、暗い時に眠るように設定されているので、就寝30分前までには部屋を暗くしたいところです。
また、その日あった出来事や明日やらなくてはならない仕事を布団の中で考えるのも避けましょう。どうしても考えてしまうようであれば、メモ帳に書くようにするとストレスを抑えられるはず。何も考えないことが明日のパフォーマンスに繋がるので、頭を空っぽにして目をつむってください。また、ベッドに入る前に、軽くストレッチやヨガを取り入れる事で呼吸が整い快眠へと導けますよ。
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休日のストレスケア
ついつい「今日は何もしたくない…」と家にこもってしまいがちの休日ですが、軽い運動をすることで平日にため込んだストレスを発散できます。軽い運動とは心拍数があまり上下しない運動を指し、ウォーキングやサイクリングなどが最適ですね。そのほか大声をだすことも立派なストレス解消法なので、休日の趣味として「一人カラオケ」はとてもおすすめです。
また、連休をもらえた時には旅行に出かけてみるのも良いでしょう。普段、旅行に行かない人でも、新たな発見や出会いがあるかもしれません。疲れている時こそ、知らない土地へ出向いてみてはいかがでしょうか。その時の自分にあった旅先を選んで思いっきりストレス解消旅行を楽しんでみてください。
間違ったストレス解消法をしていませんか?
ストレスを抱えている時の解消方法は人それぞれだと思いますが、実は逆効果の解消法を用いている人も少なくありません。「ストレスが溜まったら、甘いものを食べる!」と決めている人はいませんか?それもNGです。糖質と脂質の摂取は抗ストレスホルモンを作る上でマイナスに働いてしまいます。自身の解消法を見直してみて下さいね。
暴飲暴食をする
ストレス解消で、ビールなどのアルコールを暴飲し居酒屋で揚げ物を暴食などしていませんか?このような暴飲暴食はストレス解消にはなりません。それどころか、胃の中の消化にエネルギーを使う事になり体がだるく感じる事も。
「ストレスが溜まっているから沢山食べる!」という事ではなく、質にこだわり自分にご褒美として美味しい食材を適量で食べるようにしましょう。
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SNSで心のうちを投稿する
近年では、プライベートで楽しかった事や美味しかったものをSNSでシェアする事が当たり前になっています。なかなか会えない友人の姿を確認できて安心したり楽しめたりとメリットも多いですよね。
しかし、会社でストレスを感じ愚痴をSNSで公開してしまう人も少なくありません。投稿している本人はスッキリするかもしれませんが、読んだ人は心を痛めてしまう可能性が十分にあります。あまりに頻繁につづくと、心配になったり読みたくなくなったりとマイナスに働いてしまうのです。SNSは相手ありきのものなので、読む人の気持ちも考えて愚痴などの投稿は控えるようにしましょう。どうしてもの時は、自分しか見えない所やノートなどに書きこんでみると良いですよ。
高価なものなどを爆買いする
ついついお買い物をしてしまうという人もいるでしょう。少しのお買い物であれば、ストレス解消に効果的かもしれませんが、高価な物を沢山買ってしまえば後で大変な事になってしまいます。
きちんと支払えるのであれば問題ないのですが、クレジット決済や電子マネーなど実際に入出金が見えない物での買い物には気を付けてくださいね。借金地獄になってしまえば、一時のストレスでは済まなくなってしまいます。「ストレスが溜まっているから、今日は買い物するぞ!」と意気込む日には、上限を決めて買い物をするようにしましょうね。
さいごに
ここまで、さまざまなストレス解消方法をご紹介しましたが、ストレスが原因で体の不調がないか併せて管理しておきましょう。症状が出ていれば、ストレスからのサインかもしれません。
例えば、頭痛や腹痛、食欲不振、不眠などが主な症例で時にはめまいを起こしてしまう事も。「風邪かな…」で済ませる事無く、医療機関で相談するようにしてください。自身の性格や考え方など、取り組みやすい「ストレス解消法」から始めてみてはいかがでしょうか。
ストレスを抱えている時は、無理をせず自分が楽な気持ちでいられる環境を作りましょう!
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