自分を慕ってくれる後輩社員は可愛いもの。「今日も仕事完璧っすね! 憧れます!」と爽やかな笑顔で言われた時には思わず鼻が伸びてしまうものです。とはいえ「慕われていると思ってるのは本当は自分だけで、後輩たちは陰で悪口を言っているのでは…」なんて心配を抱く先輩社員も多いはず。最初は飲みにも快く付き合ってくれた後輩が、なぜか近頃誘いに乗ってこない、なんてことがあったら少し注意が必要です。
そこで今回は後輩に慕われない“残念な先輩社員”にありがちな行動を紹介。中には後輩に慕われないどころか、会社の人間関係を崩してしまいかねない行動もあるので、自分の身を振り返ってみてください。
身を削ることが素晴らしいと思っている
残業するとき「会社のために身を削っている自分は素晴らしい」と思っていたり、「昨日寝てないわー」と自分がどれだけ大変かを自慢するような先輩は“とても残念”。そればかりか定時で帰ろうとする後輩社員に「おっ早いね! 俺はまだまだ仕事三昧だよ」と嫌味を言ったりしたら、うんざりされてしまいます。本人は軽い冗談のつもりでも、後輩にとってはかなりのプレッシャーになるので、自分の忙しさを殊更にひけらかすのはやめましょう。
また、このような先輩の元で働くと「もしかしてこの会社ブラック企業なんじゃ…」と不安になってしまう後輩もいるはず。会社全体はとても優良な企業なのに「この先輩社員の周りだけはつねに疲れ顔」なんてことにならないように、自分の発言が後輩に悪いプレッシャーを与えていないか要注意です。
部下には厳しいが上司には媚びる
社会人として、目上の人を敬うのは確かに当然のことです。しかしそれが行き過ぎて「媚びてる」と見なされてしまうと、後輩に悪い印象を与えてしまいます。しかも普段から必要以上に後輩に厳しい人だったりしたら、さらに印象はどん底に。「あの人仕事に厳しいんじゃなくて、でかい顔したいだけなんじゃ…」なんて後輩たちに思われてしまいます。
具体的には「相手に見えてないのに上司との電話でひたすら頭下げてる」「お酒の席で後輩とはあまり話さず上司とばかりコミュニケーションをとろうとする」など、態度の違いが露骨に出てしまう行動は残念度が高め。自分にメリットがあるかないかでしか人を見ていないというイメージを持たれてしまうため、後輩の信頼を失いやすいんです。社会人としての礼節はもちろん大事ですが、「媚びてる」と後輩に見なされないよう、気を付けなくてはなりません。
他人のミスには厳しく自分に甘い
また、いわゆる「人に厳しく自分に甘い」人も先輩として残念。しかしここで気をつけてもらいたいのは、「人に厳しい」のと「自分に甘い」ことは分けて考えなくてはならないことです。先輩として後輩を厳しく叱ることはNGどころか、むしろ尊敬されるべき行為。問題なのは「自分に甘い」ということです。
人が自分に甘くなる原因は多く存在しますが、「プライドが高い人」と「必要以上にミスを怖がってしまう人」は自分に甘い傾向があります。どちらにも共通しているのは「ミスを認められない」ということ。後輩に失敗を指摘された時などは「ここで素直に認めたら先輩の威厳が保てない」などと思いがちですが、むしろ素直に過ちを認める先輩の方が、後輩からは好印象を抱かれるでしょう。
同性と異性で接し方が違う
「同じミスなのに、自分だけ凄い叱られてあの子はそうでもない…」と後輩が幻滅してしまうこの行為。もし先輩の側にそんな自覚がなかったとしても、ナーバスな後輩社員は少しの差でも差別されていると感じがちです。もちろん実際に接し方が違うのはもちろんNG。誰とでも対等に接することができないのはどうしようもなく“残念な先輩”です。
また、不平等に甘やかされた方も、職場から「なんかあの人だけ扱い違うよね…」と白い目で見られてしまい、たまったものではありません。カッコイイ後輩や美人な後輩には強く出られないという気持ちもあるかもしれませんが、仕事は仕事。不平等な接し方は職場の人間関係にも悪影響を及ぼしかねないので、今一度気を引き締めなおしてしっかりとしたコミュニケーションを心掛けましょう。
画像出典:Matthew Hurst / My desk at work (from Flickr, CC BY 2.0)