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作成:2017.01.20
「幼稚園の先生」のお給料事情って? 役職や地域によって異なる幼稚園教諭の給与・年収について
3歳から6歳ごろまでの幼児を預かり、日々ともに成長できる「幼稚園教諭」というお仕事は子ども好きな人にとってはまさに天職。同じ学校の先生である「小学校」や「中学校」の先生と比べてもその求人倍率は高く、人気の高い職業です。
しかし幼稚園教諭の具体的なお給料事情について知っている人は、決して多くはないと思います。そこで今回は幼稚園教諭の給与・年収の相場についてご紹介。具体的な平均年収を取り上げるほか、給与システムについても掲載しています。
幼稚園教諭の収入は?
幼稚園教諭の資格は文部科学省の管轄になっているため、「学校の先生」の一種と言えるお仕事ですが、収入の相場はどれくらいになっているのでしょうか? 厚生労働省が公開している平成27年の「賃金構造基本統計調査」を参考に、幼稚園教諭のお給料を見ていきましょう。
資料によると女性の幼稚園教諭の平均月給は約22.4万円で、ボーナスなどの年間賞与が約62.6万円。これらを合算して計算すると、平均年収は約331.4万円ということになります。また、男女総計の資料では平均月給が約23万円、平均年収は約340万円となります。ちなみに同じ幼児の面倒を見るというお仕事で共通点の多い「保育士」の平均年収は、女性が約321.6万円で男女総計は約323.1万円とのこと。年収という点ではほとんど変わらないと言っていいようです。しかし、「学校の先生」という括りで比較すると、「高等学校教員」の平均年収は男女総計で670.2万円となっているため幼稚園の先生と大きな差があります。あまり高い給与水準とは言えず、労働内容の大変さと賃金が釣り合っていないと考える人も多いようで、実際に幼稚園教諭はその高い離職率が問題となっています。
幼稚園教諭の給与システムについて
ですが、幼稚園教諭の収入は働く幼稚園が公立なのか私立なのかによって異なり、地域によっても様々です。そのため一概に平均収入だけ見ても語れないもの。各幼稚園の給与システムの特徴を理解しておけば、より良い待遇のもとで働くこともできるはずです。そこでここからは幼稚園教諭の給与システムについて紹介していきます。
まず、公立幼稚園の給与システムですが、基本的には他の公務員と同じように経験年数によって安定して昇給していくことが期待できるようです。順調に勤務していれば年収は40代で約700万円に達することもあるとも言われています。それに対して私立の場合には、給料の額も昇給の条件も各幼稚園によって様々。基本的に幼稚園を運営する母体の規模によって差が生じると言われており、大規模な幼稚園と小規模な幼稚園では年収に約100万円もの差が生まれることも珍しくありません。
また、幼稚園がある地域によっても収入は様々で、「賃金構造基本統計調査」によると一番多い「東京都」の平均月収が約25.2万円なのに対し、一番少ない「沖縄県」の平均収入が約14.8万円と、かなり大きな差があるようです。また、同じ東北地方でも「宮城県」と「秋田県」ではそれぞれ約21.2万円と約16.4万円という風に、細かな地域差もあるようす。そのため、どこで働くかというのも勤務先の幼稚園を決める際の重要な要素となることでしょう。
そのほか役職によっても給料に違いがあり、出世することによって昇給を期待することができます。文部科学省の「学校教員統計調査(平成25年度)」によると、まず「指導教諭」の平均月給は公立幼稚園では約33.2万円、私立幼稚園では約22.6万円となっています。しかし施設のトップである「園長」ともなると、公立幼稚園では約37.7万円、私立幼稚園でも約37.2万円という水準までアップするんですね。子どもが大好きでなおかつ高い水準の給与がもらいたいという人は、キャリアアップを目指すのも一つの手段かもしれません。全体的な平均で見れば、初任給の平均が10万円から15万円という事も含めて確かに幼稚園教諭の収入は少ない方だと思います。しかし幼稚園教諭は求人倍率が5倍にも達することもある人気のお仕事。子どもが好きな人にとっては最高の環境であると言えるでしょう。
画像出典:MIKI Yoshihito / Picture story show.(from Flickr, CC BY 2.0)、Lucélia Ribeiro / child in kindergarten(from Flickr, CC BY 2.0)、charlie vinz / kindergarten(from Flickr, CC BY 2.0)