ネイリストには取得必須の資格は特にないので、未経験からでも始めやすい職業です。ネイリストになるには様々な民間団体が発行している資格を取得したり、スクールに通ってネイルについて勉強する方法がありますが、サロンの研修制度で技術を覚えていく、という方法もあります。
そこで今回はネイリストの研修制度についてご紹介。ネイリストとしてデビューするまでに研修でどんなことをするのか、また研修を終えるまでの期間や費用はどうなっているのかなど、詳しく見ていきましょう。
ネイリストの研修制度って何をするの?
ネイリストとしてサロンに入社すると、接客のマナーや施術に必要な知識・技術を習得する“研修”が始まります。基本的には未経験者向けに行われるものですが、ネイリストの経験がある人が受けることもあるようです。サロンによって施術の方法や方針が違うので、経験者でも自己流で施術せず、そのサロンに合った技術を習得するように心がけましょう。
研修期間中は、店舗の先輩スタッフにネイリストの基本となる技術を指導してもらいます。例えば、ネイルファイルを使った爪の形の整え方や、爪の保護をするベースコート、マニキュア、仕上げのトップコートの塗り方など、ネイルにおいて初歩となる部分ですね。また、店舗によって指導してくれる範囲は様々ですが、ジェルネイルの基礎や応用、ボリッシュアートまで指導してくれるところも。そのサロンが提供するサービス全般を覚えないとならない場合もあります。駆け出しの時期となるため、学ぶべきことは山積みですが、技術を吸収していく喜びを感じられるかもしれませんね。
研修期間は店舗によりますが、一般的には3カ月~6カ月、長くて1年といったところ。いくつかの技術をマスターすれば早速現場に出られるサロンもあれば、提供するサービスを全て覚えない限りデビューできないところもあります。早い人で1カ月以内、研修内容が多いところだと半年~1年でデビューすることになるようです。逆に、研修期間中にお客様の施術を担当しても問題ないレベルだと認められれば、すぐに現場に立てることもありますよ。
なお、ネイリストは接客業でもあるので、指導してもらうのはネイルの技術だけでなく、接客マナーや受付・電話対応の仕方なども覚えていかなければいけません。社会人としてのマナーや勤怠ルールまで徹底して指導してくれるところもあるので、そうした職場なら社会人デビューの人でも安心して働けますね。
研修中にどのくらい費用がかかるの?
「そこまで教えてくれるなら、当然費用も高くなるんじゃないの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、サロンとしては戦力を育てるのが主な目的なので、基本的には「無料」で研修してくれる店舗がほとんど。ですが、その代わりネイリストとしてデビューするまで「無給」だったり、時給850~950円でアルバイトとして、ネイリストのアシスタントをしながら研修を受けるというパターンになることが多いようですね。アシスタントは主に掃除や電話対応、備品の補充、事務といった雑務を任せられ、働きながらネイリストデビューを目指すことになります。
費用がかかるところはあまりないですが、中には研修中にサロンを急に辞めてしまったり一年以内で辞めてしまうと、費用を請求される場合があるそう。それは面接時に説明されるので、不安な人はしっかりと確認しておくようにしましょう。
研修+資格取得を目指す
研修制度だけでデビューするのではなく、研修を受けながら休みの日に講習に参加したり、資格取得に向けて勉強している人もたくさんいます。研修中は専門的な知識や技術を学ぶ時間が多いので、事前の予習・復習が大切。また研修が終わった後に、ネイリストの技術が学べる夜間のスクールに通ったり、通信講座で技術を磨くという方法もあります。
ネイリストのスキルを証明する「ネイリスト技能検定」という資格がありますが、ネイリストとして早くデビューしたい人は、この資格の取得をオススメします。この資格は1級~3級まであり、1級が「トップネイリスト」として認められるレベルですが、まずは基本的な技術の証明になる3級から取得を目指すといいでしょう。また、研修中に資格を取得すると、そこから先の研修を免除される場合もあるよう。資格を持っているとネイリストとして優遇されるので、キャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。
画像出典:Hue Riverside Resort / Hue Riverside Boutique Resort (from Flickr, CC BY 2.0)、COD Newsroom / COD Cosmetology Students Offer Free Services During Beauty Week 2016 15 (from Flickr, CC BY 2.0)、Hue Riverside Resort / Hue Riverside Boutique Resort (from Flickr, CC BY 2.0)