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ネイルケアに欠かせないキューティクルニッパー!初めての1本を選ぶには?
ネイルケアで使用するニッパーはいくつか存在し、その中でも「キューティクルニッパー」は甘皮の除去に使うなど大活躍します。ジェルネイルやスカルプシュアを行う際も、ネイルケアがきちんと出来ていないと持ちが悪くなってしまいます。
そこで、ネイルサロンで使用するキューティクルニッパーの選び方やメンテナンスについてご紹介します。また、キューティクルニッパーの他にもどんなニッパーを使うのかご説明していきます。
INDEX
■そもそも、ニッパーってどんなもの?
■甘皮処理をしやすいニッパーを選ぶポイント
-Point1.刃の長さや厚み
-Point2.スプリングの種類(ダブル・シングル)
-Point3.持ち手の長さと幅
-Point4.材質や加工による強度
-Point5.値段違い
■ネイル施術で使うニッパーは他にも種類はあるの?
■ニッパーはメンテナンスが必要?
そもそも、ニッパーってどんなもの?
そもそも、ニッパーを見た事もなければ使った事もないという人もいるのではないでしょうか。ニッパーとは、ハサミのようにハンドルを手で握り込んで刃物を操作する工具のことです。主に鉄線や針金などを切断する時に用いますが、爪を切るための「ネイルニッパー」や爪の生え際にある甘皮を除去するための「キューティクルニッパー」とは別の物になります。
とは言っても、ニッパーの構造は同じで見た目も左程変わりません。前述したように、ニッパーには「刃」が付いていますのでどちらも取り扱いには注意が必要です。ここで説明していくのはネイル施術用のキューティクルニッパーで、爪の付け根と皮膚の間にある余分な甘皮やささくれを取り除くためのネイルケアアイテムの一つです。ちなみに、ニッパー類を数える時の単位は「丁(ちょう)」を使います。
甘皮処理をしやすいニッパーを選ぶポイント
ネイルケアでは余分な甘皮やささくれなどを除去する事でネイルの持ちも良くなり、お手入れが行き届いている綺麗な指先に見えます。甘皮除去を行うキューティクルニッパーを購入しようにも、何を選んだら良いかわからないのではないかと思います。キューティクルニッパーには、いくつか判断基準となるポイントがあります。ここでは、キューティクルニッパーにおける特徴をご紹介します。
Point1.刃の長さや厚み
長さ
刃の長さは、一般的に3~5mm程度のものが主流です。刃が長めのものと短いものでどちらもメリットはあるのですが、初心者でも扱いやすいと言われているのは「短め」のものです。
- 刃が長いニッパーのメリット
- ・刃の一部を皮膚にあてて支えながら作業できるので手ブレしにくい
・一度にカットできる部分が多く効率が良い - 刃が短いニッパーのメリット
- ・細かい部分をカットしやすい
厚み
刃の厚みにも、薄いものと厚いものでどちらもメリットがあるのですが刃の厚みが薄いもの方が良く切れるので、取り扱いに慣れていないうちは自分の技術に合ったものを選ぶようにしましょう。
- 刃が薄いニッパーのメリット
- ・よく切れるので細かな作業もしやすい
- 刃が厚いニッパーのメリット
- ・怪我をしにくく安全に使える
Point2.スプリングの種類(ダブル・シングル)
ニッパーの持ち手部分にあるバネが1本で作られている物と、2本で作られている物があります。1本で作られている物を「シングルスプリング」と呼び、2本で作られている物を「ダブルスプリング」と呼びます。このバネの違いによって使い勝手が変わって来るのです。
シングルスプリングとダブルスプリングのどちらを使うかは、好みによって選んでも良いでしょう。それぞれの特徴をご紹介していきます。
- シングルスプリングの特徴
- ・持ち手部分の片方にバネがある
・持ち手部分の厚みがある
・一方の刃だけすり減ることがある
・握る時に開閉しやすい
・細かな作業をしやすい - ダブルスプリングの特徴
- ・持ち手部分の両方にバネがある
・両サイドにバネがあるため刃がずれにくく安定感がある
・握る時に硬く感じる事がある
いかがでしょうか。開閉しやすく細かな作業をしやすいシングルスプリングが人気のようですが、どちらが合っているか実際に試してから購入しましょう。
Point3.持ち手の長さと幅
ニッパーの切れ味の感じ方を左右させるのが「持ち手の長さと幅」です。ニッパーを握ってみて、しっくりくるものを選ぶようにしましょう。
持ち手の部分が変われば、開閉時の重さの感じ方さえ変えてしまいます。手の小さい人は、持ち手の幅が狭いものが良いかもしれませんね。また、持ち手の柔らかいものを選ぶと疲れにくいという特徴もあります。
リピートして買う分には問題ないのですが、初めてニッパーを購入する際には実際に握ってみると良いでしょう。
Point4.材質や加工による強度
ニッパーの材質は、耐熱性や強度に優れたステンレスを使用したものが多く錆びにくいという利点を活かした商品が多いのです。また、ステンレスはお手入れがしやすく衛生的に使用できるというのも特徴のひとつ。
しかし、同じステンレスでも加工方法によって強度が変化しますので、ニッパーを購入する時はそのあたりも注意しておきましょう。ステンレスの主成分(クロム)の析出をさせないように再固溶させる固溶化処理(人工加熱鍛造)など、商品説明書には加工方法が記載されています。また、ステンレスの表面加工の中でもキズが目立ちにくく汎用性の高さを出すヘアライン加工など、高級感を出しつつ長く使えるようなニッパーを一つ持っておくと良いのかもしれませんね。
Point5.値段違い
ニッパーは美容師が使うハサミと同様で刃物なのです。その分、値段も少しはるものが多いかもしれません。ですが、安いニッパーもあれば高いニッパーもあり購入する時には判断しにくい物かもしれませんね。
基本的に、ニッパーの値段の差には「鋼の質」と「スプリングの質」にあるようです。ネイルケアを行う時は、水に濡れやすい事もあり錆びにくいニッパーが重宝されます。しっかりと錆びにくい材質で作られて耐久性の高いニッパーとなるように加工されているものは高価になります。
スプリングの質も同様に錆びにくく、持ち手を開閉しやすいものが良いとされています。ネイルの仕上がりをよくしていく為にも、値段が安いもので判断するのではなく長く使えるニッパーを選ぶようにしましょう。
ネイル施術で使うニッパーは他にも種類はあるの?
ネイルサロンで使用するニッパーはキューティクルニッパーだけではありません。ネイリストが活用するニッパーにはどんな種類のものがあるのでしょうか。主に4つのニッパーを使います。
- ネイルニッパー
- キューティクルニッパー
- アクリルニッパー
- パーツ専用ニッパー
ネイルニッパー
ネイルニッパーとは、爪切りのように長く伸びた爪を切るために使うものです。キューティクルニッパーとは異なり、爪などの硬いものをカットするために設計されています。注意しなければならないのが、メンテナンスを怠らないという事。メンテナンスを行わずに使い続けていると切れ味が悪くなり、カットした爪が二枚爪になってしまう恐れがあります。逆を言えば、きちんとメンテナンスがされていれば刃先が折れない限り長い間使用できると言えるでしょう。
キューティクルニッパー
キューティクルニッパーとは、爪の付け根と皮膚の間にある余分な甘皮やささくれを取り除くために使うものです。皮膚の柔らかい部分をカットして行くので、細心の注意を払い他の皮膚を傷つけないようにします。まずは、メタルプッシャーなどで甘皮を押し上げて爪と離れた部分をキューティクルニッパーで除去していきます。ネイルニッパーと同様、刃先を研ぐなどのメンテナンスが必要な道具になります。
アクリルニッパー
アクリルニッパーとは、アクリル製のスカルプチュアなどの形を整えるために使うものです。スカルプチュアのカットの他に、ネイルオフをする際にアートしてあるパーツなどを剥がす事もできる便利アイテムなのです。また、アクリルニッパーを使用する際は、まずアセトンでスカルプチュアを柔らかくしてからカットすると自爪に負担がかかりにくくなりますよ。
パーツ専用ニッパー
パーツ専用ニッパーとは、ネイルアートで付けたパーツやストーンなどを外すために使うものです。他のニッパーと見た目の変化は左程ありませんが、小さなパーツや隙間に入り込めるように設計されています。パーツを外すために、ネイルニッパーやキューティクルニッパーを使用してしまえば、刃先を早く傷める事になってしまいます。きちんと用途に沿ってニッパーを使用していく必要があるのですね。
ニッパーはメンテナンスが必要?
ズバリ!ニッパーはメンテナンスが必要です。ニッパーは手入れが行き届いている物とそうでないものでは全く切れ味も変わります。ニッパーは、数千円で買えるものから5万円近くかかるものもあり、値段が高い物は切れ味もよく耐久性に優れています。高価だから何もしなくても良いのではなくメンテナンスは必要不可欠。購入した時に、「1回無料」で研いでくれるチケットがついてくる事もあるのです。良いものを長く使っていくには日頃から丁寧に扱う事なのですね。
ニッパーを使い終わった後のケアを忘れずに
サロンや自宅でニッパーを使用している時は、消毒するためのエタノール液が入ったウェットステリライザーに入っていると思います。ニッパーを使い終わってそのままにしておくのではなく、きちんとケアをして持ち帰るように心がけましょう。エタノールに浸かったままだと、サビの原因にもなってしまいますよ。それでは、ウェットステリライザーから取り出したニッパーのお手入れ方法をご紹介します。
【使用後のお手入れ方法】
- エタノール液が入ったウェットステリライザーからニッパーを取り出す
- ニッパーに付いたエタノールをティッシュで拭き取る
- ニッパー用のオイルをニッパーの可動部に垂らす(表裏1滴ずつ)
- 数回、ニッパーを開閉してオイルを馴染ませる
- フロスやキッチンペーパーを刃先で軽く挟む
- 挟んだままペーバーでニッパー全体をくるむ
- 全体の汚れを優しく拭き取る
- 刃先にキャップをして保管する
刃先のチェックをしよう
刃先のチェックは、ニッパーを使い慣れて行かないと判断しづらい部分でもあります。ニッパーを長く使用している人であれば刃がダメになっているかどうかわかりますが、なかなかそうも行きませんよね。では、どんな風にチェックしていけば良いのでしょうか。
【刃先のチェック方法】
CHECK1.刃先が曲がっていないか?
1.ニッパーを開いて自身の爪で刃先の内側を軽くなでる
2.引っかかりを感じたら刃が曲がっているサイン
CHECK2.刃先が欠けていないか?
1.光にすかしてニッパーを軽く閉じる
2.両サイドの刃の間に隙間があれば欠けているサイン
刃先が欠けている事がわかったら、すぐに研ぎに出しましょう。しかし、ニッパーは何度も研ぐことが出来ません。小さな刃物なので、何度も研いでしまうことで刃先が薄くなり切れなくなってしまうのです。1つのニッパーで2回程度しか研げないという事を頭に入れておくと良いでしょう。
ニッパーは、ネイリストが使う道具の中でも高価な道具で取り扱いにも注意が必要です。メンテナンスをする事も大切ですが、日々のお手入れをしっかり行なうことが大切です。使う道具のお手入れも、サロン業務の一つとして日課にしておくと良いのではないでしょうか。
ここでは、ニッパーについてご紹介しましたがネイリストが使う道具はこれだけではありません。ジェルブラシ(筆)やネイルファイル(爪やすり)など、全ての商売道具を正しく使用できるネイリストになっていって下さいね。
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