美容スペシャリストな自分になるために

更新:2020.04.08

作成:2020.04.07

ネイリスト

リピーターのお客様を増やす、ネイリストの接客のコツとは


 

お客様の爪を綺麗に整え、繊細なアートによって可愛く変身させるネイリスト。技術力を磨くことは何より大切ですが、実はそれと同じくらい求められるのが接客力。せっかく希望通りのデザインに仕上げてもらっても、接客が良くないとお客様はリピートをしてくれません!

それではお客様が一体どんな接客を求めているのか、リピーターを増やすためのネイリストの接客のコツをご紹介していきます!

INDEX
■「また来たい」と思われる接客のコツ4つ
-挨拶をしっかりする
-前に話した内容を覚えておく
-お客様を褒めつつ提案する
-自然なリアクションをする
■ネイリストに求められる3つの接客力
-1、ヒアリング力
-2、提案力
-3、トーク力
■ネイリストの接客英語
■接客以外にも気を配りたい清潔感

「また来たい!」と思ってもらえる接客のコツ4つ


 

お客様がたった1度きりの来店で終わってしまうサロンと、何度も通いたくなるサロンには決定的な違いがあります。それはずばり働いているネイリストたちの接客スキル。お客様に気持ちよく時間を過ごしてもらうためには、実はいくつかのコツがあるのです。しっかりとコツを抑えて、すべてのお客様をリピーター様にしちゃいましょう。

■挨拶をしっかりする

接客の基本と言えば、やはり挨拶ですよね。お客様が来店されたら、施術中でも手を止めて「いらっしゃいませ」と笑いかけ、席に着いたらまず「ご来店ありがとうございます」とお辞儀をする。お会計が終わって帰る時には「ありがとうございました!またお待ちしていますね。」と元気に挨拶をして頭を下げる。

 

え、そんなことで…?と思うかもしれませんが、たったこれだけのことでもお客様は気持ちよくサロンを出ることができるのです。どれだけ忙しくても基本の挨拶をおざなりにせず、1人1人のお客様に対してしっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。

■前に話した会話の内容を覚えておく

自分を指名してくれるということの裏には、「前にした会話の続きを話したい!」と考えているお客様も多いのです。「〇〇さん、この間観に行くって話されていた映画、どうでしたか?」「前回お話して下さった会社の先輩とは、何か進展ありましたか?!♪」と前回の会話を出してあげることで、「実はね~!」と、お客様も気持ちよく会話を続けることができますよ。

 

もしも前の会話を忘れてしまった場合には無理に分かったふりをせず、「すみません、何のお話でしたっけ…?」と素直に謝ってもう一度話してもらうようにしましょう。「このネイリストさん、覚えているふりをしているな・・・」と気づかれてしまう方が、お客様に不信感を与えてしまいますよ。記憶力に自信がない人は、1日の終わりにその日話した内容をお客様カルテにメモしておくことが大切。ちょっとした気遣いが、指名客を増やすコツです。

■お客様を褒めつつ、さりげなく提案する

お客様は、仕事や家事で疲れているなか来店される方ばかり。サロンの中では素敵なところをたくさん見つけて、褒めるようにしましょう。

「そのワンピース、今流行っていますよね~!お似合いです♪」「毎日こんなに遅くまでお仕事を頑張っていて、ほんとうに尊敬します…!いつもお疲れ様です!」などなど、些細なことでもやはり褒めてもらえると女性は嬉しいもの。

 

また、その会話の流れで「〇〇さんは肌が白いから、こういうカラーが似合いそう!」「いつもシンプルでお洒落なお洋服だから、たまにはこんなデザインにも挑戦してみませんか?」といったさりげない提案をしてみても良いですね。

■大げさすぎない、自然なリアクションをする

お客様の話に対してリアクションをすることはもちろん必須ですが、あまりにもオーバーリアクションだったり声が大きすぎたりするのはNG!ささいな発言に対して「え?!すごいですね~!」といちいち手を止めてリアクションをされると、わざとらしく見えてしまいますよ。

わざとらしさを感じるとお客様も話をしにくくなるので、普段友達や同僚と話すような自然なあいづちとテンションで会話をするようにしましょう。

 

だからといって、食い入るようにずっと作業中の手元を見ていてはいけません。たまに顔をあげて目を合わせて笑いあうと、お客様も会話を楽しむことができますよ。

ネイリストに求められる3つの接客力

一概に接客力といっても、実はいくつかのスキルに分かれています。それぞれのスキルを高めていくことで、接客力もどんどん上がっていくのです。大きく3つに分けられる接客力を、詳しく見ていきましょう。

1、ヒアリング力

ネイリストにとってまず大切なのは、ヒアリング力。「今日はどんな爪の切り方にしますか?」「どのデザインにしますか?」「最近の爪の状態はいかがですか?」などなど・・・

たくさんの内容を、オフしている短時間の間にお客様から聞き出さなくてはいけないのです。新人ネイリストの頃には、オフに集中するあまり質問をすることができず、施術時間が押してしまうということも。手を動かしながら会話をするというのは想像以上に難しいので、経験を積むことが何より大切。

 

実際に施術をする前に聞いておくことを自分でメモしておいて、最初のうちはそれを見ながらヒアリングを行うと良いですね!

ネイリストが施術前にヒアリングすべき項目例

  • 前回の施術後のネイルの持ちの良さ
  • 今回の爪の整え方(形・長さ)
  • 今の爪の状態で気になっていること(ささくれ、ひび割れなど)
  • 近々結婚式等のイベントはあるか
  • 今回の希望デザイン
  • デザイン見本から色変更を希望するかどうか
  • 何かプラスで使用したいパーツ

2、提案力

ネイリストには、高い提案力も求められます。お客様の中には、どんなデザインにしたいかを明確に決めてきて来店される方もいれば、ネイリストにお任せでアートをしてもらいたいという方もいます。

前者のお客様の場合は、希望通りの施術+αの提案だけでOK!パーツやアートの追加を提案したり、肌色に合わせてベースカラーの変更を提案したりしてみましょう。こだわりのある方の場合はあまりしつこく提案をすると嫌がられてしまうので、「そういえば新しいパーツが入荷したんです!今回のデザインにも合いそう♪」とさりげなく伝えるのがポイント。

 

後者のお客様の場合は、普段の洋服・希望の予算・仕事でどこまで許されるか・好きな色などを質問した上で、トレンドのデザインの中からいくつかサンプルチップを見せて提案してみましょう。特に初めてのお客様の場合は相手の情報が何もない状態なので、ネイリストとしてのセンスの良さが問われますよ!

3、トーク力

そしてやっぱり大切なのがトーク力。お客様の元から離れる時間が多い美容師や、施術中にお客様と会話をすることの少ないアイリスト・エステティシャンと異なり、ネイリストは施術をしている数時間の間ずっとお客様と向き合って近い距離で会話をする必要があります。

そのため、お客様がストレスなく心地よく過ごせるような会話をすることが大切。自分の話ばかりをするのではなく、お客様の話を8割聞いてあいづちを打ちつつ、自分の話も3割程度混ぜ込むと丁度良い会話のバランスになりますよ。

お客様との会話のネタ

自分から話を振りたいけど、緊張してしまってなかなか話題を出すことが出来ない…と言うネイリストさんのために、いくつか会話のネタをご紹介します。

・お客様の仕事の話

お客様の普段の仕事内容やこれからの目標、忙しい時期などを聞いてみましょう。職場では言えないような愚痴を聞き出すことで、ストレス発散してもらうことにも繋がります。

・ネイリスト側の裏話

ネイリストという仕事に対して興味を持っているお客様も多くいます。自分たちの仕事の裏話をしてみると、意外と盛り上がるかも。ただし、仕事への不満や同僚の悪口などは気分を悪くしてしまうのでNG!

・恋愛の話

女性が盛り上がる話題と言えば、やっぱり恋愛トーク。恋人がいるお客様には、最近行ったデートやもらって嬉しかったプレゼントなどを聞いてみましょう。芸能人では誰がタイプ?という話題も盛り上がるはず。好きなタイプが似ていると、一気に距離も縮まりますよね。

・生まれ育った故郷の話

お互いの出身地に関しても、話しやすい話題の1つ。東京に住んでいるけど、実はお客様と同じ中学校出身!おばあちゃんの家が地元の隣町!ということもよくある話ですよね。「あそこの夜景スポット知ってますか?!」なんて話していると、時間も忘れて盛り上がれますよ。

・今話題のドラマの話

サスペンスの場合は2人で犯人を予想したり、恋愛ものの場合は俳優さんの格好良さを共感し合ったり、同じドラマを観ていると話も弾みますよね。次に来店した時も「こないだの回観ました?!」と話の続きができるので、お客様に会って話すのが楽しみになるはず。

・サロンの近くにある美味しいお店情報

サロン近くの穴場グルメや、最近できたお洒落なカフェ情報は、そこで働いているネイリストだからこそ話せる話題ですよね。仕事終わりや仕事の前にはサロンの周りを歩いて、常に新しいお店をチェックしておくと◎

海外のお客様をもてなす、ネイリストの接客英語


 

ネイリストが接客する相手は、必ずしも日本人だけというわけではありません!海外旅行者が多く訪れる場所にあるサロンでは、日本語を話せないお客様の来店も多いはず。そんな時にも、最低限の接客英語を身に付けておくことで一目置かれる存在になれますよ。ここでは、接客の際に必ず役立つ英文をいくつかご紹介します。

■ご来店ありがとうございます!

Thank you for coming!

■お名前をお伺いします。

May I know your name?

■本日担当する、ネイリストのハナです

My name is Hana, I will your Nail artist today.

■仕上がりはいかがですか?

How do you like it?

■希望のデザインはどちらですか?

Which design do you like?

■お会計は7,000円です。

The total is 7,000 yen.

■またのご来店、お待ちしています!

We are looking forward to you visiting our salon again.

 

スマホの自動翻訳機ですべてまかなうこともできますが、やはり目を見て英語で会話をすることができると、お客様にも安心してもらえます。自分の接客によって「日本のネイルサロンの接客は素敵だな」と思ってもらえれば、次回の旅行時にもまたサロンに来店してもらえる可能性も。ぜひ接客英語を勉強して、海外にも自分のファンを作るチャンスを掴んでみては?

接客以外にも気を配りたい、ネイリストとしての清潔感


 

お客様たちはみな、「綺麗になりたい!」と思ってネイルサロンに訪れます。それなのに施術をしてくれるネイリストたちに清潔感がないと、がっかりされてしまいますよね。ふるまいや言葉遣いだけではなく、見た目にもしっかりと気を使って、いつもお客様の憧れの存在でいることを心掛けてみましょう。

自分のネイルも綺麗に整える

施術をしている時、ほとんどのお客様がぼーっと眺めているのはネイリストの手。そして、ネイリストのネイルを見て「それと同じデザインにしたい!」と言ってくれるお客様も多くいます。

そのため、忙しくても自分のネイルもしっかりと整えておくことが大切!仕事のためにアートをしていないとしても、トレンドカラーで単色塗りをしたりフレンチにしたり、「いつもネイルを綺麗にしていて素敵だな~」と思ってもらえるような努力をしましょう。カラーもしたくない場合は、せめてファイルで綺麗な形に整えておくことが大切ですよ。

髪は1つにまとめる

施術をする時には前かがみになるため、長い髪をまとめていないとバラバラと手にかかってしまうことも。せっかく塗ったネイルに髪が付いたりすれば、お客様にも不快感を与えてしまいます。肩より長い髪は必ず1つにまとめて、前髪が長い人は髪が目にかからないようにピンで留めておくようにしましょう。自分でも簡単にできるまとめ髪として、ポニーテールや夜会巻きにしているネイリストも多いですよ。

 

また、寝ぐせがついたままだったり、ふけが付いていたりするのももってのほか!出勤直前に鏡を見て、必ずセルフチェックを。

強すぎる香りはNG

お客様と距離が近いからこそ、気を付けたいのが香り。ネイリスト側はマスクをしていることがほとんどなので、意外と自分の香りには気が付かなくなるもの。強すぎる香水やヘアスプレーの香りが苦手な人も多いので、仕事中は香りの強い香水は付けず、コロンやヘアミストにとどめておきましょう。

 

また、タバコを吸う人も要注意です!休憩中とはいえ、仕事着のまま何も羽織らずにタバコを吸うのは絶対にNG!できれば勤務時間中はタバコを吸わないのがお客様のためですが、どうしても我慢できない場合は一度私服に着替えるか何か上着を羽織ってから吸うようにしましょう。手や髪にもタバコのにおいがついてしまうので、休憩が終わったら必ず丁寧に手を洗って、髪には匂いを消すヘアミストを振りかけてください。
また、接客前に何か食べた後には必ず歯を磨くことも忘れずに。見た目だけでなく香りにも気を使うことは接客業の基本ですよ。

すっぴんはNG!ナチュラルメイクを

ネイリストがお客様の前でマスクを外すことはほとんどありませんが、それでもすっぴんで接客をすることはNG!お客様と至近距離で施術をすることになるので、マスクから出る部分は必ずナチュラルメイクをしてください。マスクでファンデーションが崩れてしまうのが嫌な場合は、下地の上にパウダーをはたくだけでもOK。

 

また、眉や目元はマスクをしていても見える部分なので、アイメイクは欠かさないようにしましょう。派手なつけまつ毛や濃いアイラインをする必要はないので、あくまでナチュラルメイクを心がけて。マスカラとアイシャドウだけでも、十分メイクをしているように見えますよ。

身に着けるアクセサリーは控えめなデザインを

通常のオフィスワークよりは見た目の自由が利くとは言え、やはり仕事中なので身に着けるアクセサリーも必要最低限にすることが必須。プライベートで身に着ければお洒落なデザインだとしても、サロンの雰囲気に合わないということは多々あります。

 

お客様との顔の距離も近いので、ネックレスやピアスもギラギラと光る派手なものではなく、小さな1つ石などのデザインを。また、素手でお客様の手に触れる仕事のため、指輪はNG。結婚指輪ならOKとしているサロンも多いですが、装飾があるものや凹凸のあるものは外すようにしましょう。

 

ネイリスト側は施術に集中している時でも、お客様は意外とネイリストの肌やネイルを見ているもの。「このネイリストさんはいつもお洒落で素敵だな」と思ってもらうためにも、髪・ネイル・肌・メイクすべてに気を使って、美容業界にふさわしい清潔感ある見た目を心がけたいですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は、ネイリストに求められる接客力や身に付けておきたい接客のコツをご紹介しました。数多く存在するライバル店と差別化するためには、デザインの豊富さや持ちの良さだけではなく、働くスタッフたちの接客力も重視されます。どれだけ安くてスピーディーな施術ができたとしても、流れ作業の接客ではお客様には満足してもらえません。

特別感を感じさせられる接客力や気の利いた提案力を磨いて、たくさんのファンを作っていきましょう。

Author:美プロ編集部

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