指の先まで美しく飾るネイルは、若い人だけでなく40代、50代の女性にも人気があります。同じように、ネイルを施すネイリストのお仕事も、幅広い年齢の女性があこがれる職業の一つなんですよ。
今回はネイリストとして働いている人の一般的な年齢層についてご紹介します。また年齢ごとの働き方や、30代、40代からネイリストを目指すための方法も取り上げているので、ネイリストへの転職を考えている方は参考にしてみてください。
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ネイリストの年齢層
ネイリストとして働いている人の中で最も多いのは、やはり20代から30代の女性。ですが年齢層自体は幅広く、18歳からネイリストとして働いているという人や、60代でも現役で働き続けているという人もいるんですよ。実はネイリストには定年がなく、本人の意思と技術さえあればいつまでも働き続けることができるんです。
また、都心や人気のあるネイルサロンに訪れるのは10代から30代の若い女性ですが、サロンにも色々な種類があり、中年女性向けのネイルサロンというのも存在するんですよ。そういったサロンでは、やはり同世代でもある40代、50代のネイリストが中心となって働いています。また若い人が訪れるサロンでも、自分より年上のネイリストの方が安心して任せられる、という意見もあるみたいですね。
ネイリストはアルバイトやパートでも働けるため、専業主婦の人が仕事に就くきっかけにもなるんです。週に2、3日、一日5時間程度の短い時間でも働けるため、子供が幼稚園や学校にいる間、旦那さんが働いている間だけネイリストとして働くということもできるんですよ。
年代ごとのネイリストの働き方
20代のネイリストは若手なので、サロンでお客様の担当を任されるだけですが、30代や40代ともなってくると、お店に立つよりマネージャーやオーナーなどの管理職を任されることが多いようです。もちろんそういった人は長年サロンに勤めていた経験を評価されての昇級なので、たとえば30代でネイリストを始めたという場合には、まずはお客様の担当からスタートすることになるでしょう。
また、お店である程度の知識と技術を身につけた後、ネイリストのスクールやセミナーで講師として活躍する人も多くいます。お店には出ず、指導者・教育者としての道を選ぶんですね。
ネイルサロンへ就職したいけど、もう若くないから厳しくて…と言う人は、独立して開業する道がオススメです。資金や人手は必要ですが、自分のお店を持つのはとてもやりがいがあり、また一番自分に合った働き方が出来る方法です。ただし独立開業するためには、しっかりとした経営やサロンワークの知識を身につけておくことが必要。サロンでネイリストとしての経験を積みながら、経営者としての勉強も自分で行っていきましょう。
30代、40代のネイリストが独立するには?
基本的にネイリストには定年はありませんが、体力の低下や老眼などの理由からサロンで働き続けるのが難しくなってしまうこともしばしば。そんな高齢ネイリストたちの働き方として代表的な道の1つが“独立”です。
ネイリストの独立には様々な形がありますが、一般的なのはサロンの開業。中でも最近では自宅を改装して営業する“ホームネイルサロン”が注目を集めています。自宅型のネイルサロンのメリットは、ビルの一室などを借りて営業する店舗型のサロンと比べて費用を抑えて開業出来るというところ。また通勤時間もかからずチェーン店とは違い予約を受けられる数も決まっていて飛び入りのお客様も少なめなので、空いた時間に家事を並行しながら自分のペースで仕事を続けられます。
開業するための最低限の準備としては、ネイル用品や内装、座席といった設備を整えること。また所得が増えることも見越して、税務署への“開業届け”も忘れずに申請しておきましょう。ちなみに開業をするための特別な資格は特にありません。
とはいえデメリットも多く、中でも開業者を悩ませる問題が“集客”の方法。住宅街で営業することが多いホームネイルサロンは、駅前などに出店している店舗型のサロンに比べて新規のお客様を取り込む難易度が高い傾向にあります。
実際にホームネイルサロンを営業している人も、新規のお客様にお礼の手紙を書いたり、SNSを駆使して知名度を広げたりと様々な努力をしている模様。またマンションの一室などで開業するとお隣さんとのトラブルの原因にもなってしまうので、ご近所づきあいに気を配るのも重要です。
何かと困難なこともつきまとう自宅型ネイルサロンの開業ですが、最近ではサロンの開業について学ぶことが出来るネイルスクールも。お店の運営方法や衛生管理などサロンを続けていく上で必要な知識を学べるので、不安のある方は開業する前に通ってみても良いかもしれません。
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ネイリストが長く働き続けるための福利厚生
サロンで働き続けたいネイリストの人は、福利厚生の整った店舗で働くのがおススメ。現在ネイリストは需要の増加に伴って人手不足と言われており、その影響もあってか従業員が長く働けるよう工夫されているサロンが増えているようです。
例えばとあるサロンでは、育児休暇をとれるだけでなく“出産祝い金”としてお店から補助金を貰えるところも。そのほか検定試験の講習を無料で受けられる制度や、独立・開業の支援制度を設けているネイルサロンもあり、様々な働き方で仕事を続けられます。中には“託児所”を併設しているお店もあるので、出産後の育児と仕事を両立させるにはうってつけですね。
30代、40代からネイリストを目指すには
他の職種からネイリストに転職したり、主婦がネイリストを目指すためには、まずはネイルスクールに通ってネイルの勉強をしなければなりませんね。ネイリスト志望者の年齢層は幅広いため、スクールへ通っている人の年齢も様々。なので自分の年齢を気にする必要はありません。もしも気になるようでしたら、パンフレットを取り寄せたり直接問い合わせるなどして、そのスクールにどれくらいの年齢の人が通っているのか確かめてから通い始めるといいですね。
また、ネイリストは資格が必須な仕事ではありませんが、30代や40代からネイリストを目指す際には資格を取っておくことがオススメ。ネイリストの資格はいくつかありますが、どれも年齢制限はありません。ただ、どうしても手先の細かい技術を要求されるため、視力が弱い人は眼鏡などで視力を矯正しておく必要がありますね。サロンによっては応募条件として必ず資格を持っていなければならない場合もありますので、働きたいサロンがある人は調べておきましょう。
画像出典:WorldSkills UK / Squad Selection WorldSkills Sao Paulo 2015 (from Flickr, CC BY 2.0)、antoine / a nails artist masterpiece (from Flickr, CC BY 2.0)、WorldSkills UK / Beauty Therapy (from Flickr, CC BY 2.0)