まつ毛は医学用語では睫毛(しょうもう)と呼ばれ、通常、眼瞼の縁に2~3列生えています。まつ毛は、刺激に敏感で、異物が触れると眼瞼を閉じ、異物が眼の中に入るのを防ぐ大切な役割をします。
その役割を果たすため、まつ毛は、ある一定のサイクルを繰り返すことにより、常に新しい丈夫なまつ毛に生え変わっています。これを「毛周期」と言います。
まつ毛の毛周期を知り、その時期に合ったケアをすることで、まつ毛の育毛をより効果的に行えます。美しいまつ毛を維持できるよう、詳しく毛周期と、それぞれの時期に適切な対処法についてみていきましょう。
循環する毛周期
個人差はありますが、まつ毛の毛周期は人によって30日~100日で成長し、その後60~120ほどで抜ける、と言われています。
まつ毛の毛周期は他の身体の体毛と比べると、かなり短いことが特徴です。洗顔後やメイク中に抜け落ちることが多いと感じるのもそのためです。毛周期は成長初期・成長期・退行期・休止期といった4つの段階で構成されます。
成長初期のまつ毛
成長初期では、毛母細胞の分裂が始まり、まつ毛が成長し始めます。まつ毛は、細く柔らかい状態、もしくは表面上は確認できなくても新しい毛根は育っている状態です。この時期に細胞分裂を活発にさせる効果のある育毛剤やまつ毛美容液を使用すると成長初期にあるまつ毛の成長が促されるようです。
成長期のまつ毛
成長期では、細胞分裂が活発に行われ、まつ毛を発育させます。この時期のまつ毛に過度な刺激を与えてしまうと、まつ毛の成長どころかまつ毛の本数にも影響を与えてしまい、目元の印象が変わってしまいます。
この時期も、成長初期と同じく育毛剤やまつ毛美容液を使用し、まつ毛を保護すると美しい目元の印象を持続させることができるでしょう。成長期の終盤あたりのまつ毛にエクステをすると長く持続させることが可能です。
退行期のまつ毛
退行期では、毛母細胞の分裂を終え、毛根が小さくなっていく時期です。この時期に育毛剤やまつ毛美容液
を使用しても効果は薄いです。なるべく刺激を与えないように、まつ毛を大切に取扱うことが、まつ毛のボリュームを維持できるポイントです。
休止期のまつ毛
休止期では、毛根が縮小し抜け落ちるのを待つ時期です。寿命を終えたまつ毛が抜け、成長期へ向けて準備を整えていきます。この時期のまつ毛は、少しの刺激でも簡単に抜け落ちてしまいます。
まつ毛の成長プロセスに応じたお手入れを
毛周期が退行期を迎えれば、自然にまつ毛は抜け落ちますが、他の新しい丈夫なまつ毛が成長を続け、互いにサポートしあいながら眼を守っています。そのため、役割を終えたまつ毛が抜け落ちても過度に心配する必要はありません。
まつ毛の毛周期を知ることで、まつ毛に栄養を与え、健康なまつ毛を育て、適切なケアを行う必要があることを理解できたと思います。元気で魅力的なまつ毛を育ててくださいね。