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アイリストが知っておくべき美容師法

女性の後ろ姿
2008年より美容師法の中で、まつ毛エクステの施術者は美容師免許を取得していることが必須条件となりました。今回は2008年までの経緯と、美容師免許の取得が義務づけられた理由について、ご紹介します。

まつ毛エクステの流行によるトラブルの増加

かつての美容法では、美容師とアイリストは別の分野として考えられていました。
 
しかし近年、まつ毛エクステが受けられるサロンが増加し、利用者数も増加するに伴い、まつ毛エクステ用の接着剤による健康被害が多く相談されるようになりました。
 
それを受け、2008年に厚生労働省が「美容師免許の取得を必須にする」通達を出したのです。また、厚生労働省はサロン等で施術による事故などのないよう、営業者に対して周知徹底を図るとともに、定期的な検査も行うようになりました。

美容師上のまつ毛エクステの位置づけ

美容師法第2条第1項の規定において、美容とはパーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすることをいうとされています。首から上の施術は美容領域と定められているようです。一見美容師免許となると、髪を切る職業を思い浮かべますが、首から上のもっと広い範囲の美容施術を指すものとなっています。
 
また、まつ毛エクステで使用する接着剤はパーマネントウェーブ用剤に分類されます。
 
このように、現在の美容師法では、まつ毛に対する施術は美容行為とみなされ、施術者には美容師免許の取得が求められます。

開業の際も美容師法に則った手続きが必要


まつ毛エクステサロンは、ネイルサロン、リラクゼーションサロンなどと一見似ているようですが、前述のとおり、法律に基づいて考えると、まつ毛エクステサロン自体が美容院に分類されます。
 
ですので、開業の際は美容院を開設するための各種届出が必要になります。まつ毛エクステサロンを開設するためには、開業者自身が美容師免許を取得しているか、美容師免許を取得している人を雇用する必要があります。施術は美容師免許取得者でなければ行うことができません。

美容師免許がなくても活躍できる場所

美容師法に基づき、お客様へのまつ毛エクステの施術は、美容師免許を取得していなければ行うことができません。ですが、セルフまつ毛エクステを行う分には免許は必要ありません。また、セルフエクステの方法を人に教える「インストラクター」なら、ディプロマや認定資格のみでOKです。
 
しばらくは講師をしつつ美容専門学校に通い、卒業後にアイリストとしてサロンに勤務する方や、自分のサロンを開業する方もいます。講師を長くしていれば技術も高いと認められ、就職のときにも有利に働くでしょう。

美容師法について理解しておきましょう

アイリストとして働くのであれば、法律上でどのような位置づけであるか知ったうえで、働くことは大事です。免許を取得しておかなくてはならない、という表面だけに留まらず、きちんと自分の業務に関わる法律の詳細も理解しておきましょう。

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