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マツエクは海外でも需要がある!? アイリストの海外勤務について
美容師やネイリストと同じく、海外で活躍している日本人アイリストも少なからず存在します。まつ毛エクステは韓国発祥の技術ですが、日本やアジアだけでなく、ヨーロッパやアメリカでも多くの女性から需要があるようです。
日本でも需要の高いアイリストですから、もちろん海外でも多くのサロンが優秀な人材を求めています。今回は、アイリストとして海外で勤務するメリットや、必要なスキル・資格などを見ていきましょう。その他、海外研修や留学についても取り上げていきますよ。
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アイリストの海外勤務について
先ほども述べたようにマツエクは韓国発祥の技術ですが、日本人アイリストのレベルは世界的に見てもかなり高い水準にあると言われています。そのため海外でも日本人アイリストは人気があり、海外支店を持つ日本のサロンや日本人経営のサロンも増えてきているんですね。
日本の企業であれば日本人の採用や、働き始めてからの支援制度も充実していますので、海外で働きたい方はまずそうしたサロンを探してみるといいでしょう。
海外のサロンといっても、人種を問わず様々なお客さんが訪れるサロンから、在留日本人のみを対象としているサロンなど様々な種類があります。日本人をターゲットにしているサロンであれば、会話も日本語で済むので、海外勤務が初めてという方にはオススメですよ。
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海外でも高いマツエク需要!日本と異なる点とは
日本と同じように、海外でもまつ毛エクステは存在します。そもそもの発祥国である韓国での需要の高さはもちろんのこと、濃いまつ毛の女性が多いヨーロッパやアメリカでも人気を集めているメニューなのです。
ただ、韓国や日本といったアジア圏とは異なる点もいくつかあります。
仕上がりに求める違い
韓国や日本では、まつ毛エクステ=ぱっちりと可愛らしく、とにかく目を大きく見せるためのもの。というイメージですが、欧米では仕上がりに求めることが異なります。
柔らかさや可愛らしさではなく、何よりも目力を強めてまつ毛を濃く見せることに重きを置いている女性がほとんど。アイライン効果を高めるため、ブラウンなどの柔らかい印象のカラーエクステよりも、黒のエクステの方が群を抜いて人気が高いのです。
また、日本や韓国ではあえてカールの弱いJカールを選んでナチュラルに仕上げる人も多いですが、欧米ではCカールやCCカールといったカールの強いエクステが選ばれることがほとんど。
メニューの違い
日本のサロンでは、「60分付け放題」「90分付け放題」といった付け放題のメニューと、「両目120本」「両目80本」といった本数指定のメニューがあります。
欧米にも時間単位で料金が設定されているメニューはありますが、本数を記載していないサロンがほとんど。見た目をナチュラルにしたい場合は「ハーフセット」、まつ毛全体にしっかりとエクステを付けたい場合は「フルセット」というようなざっくりとしたメニュー表記のサロンが多いのです。まつ毛の本数によって価格が決まっていないので、まつ毛が多ければ多いほどたくさんのエクステを付けてもらうことができます。
価格の違い
日本には美容室やネイルサロンと並んで多くのアイラッシュサロンがありますが、海外にはそれほど多くのアイラッシュサロンは存在しません。それに伴い、もちろんまつ毛エクステの施術が出来るスタッフも少ないため、価格の競争が起きにくいのです。
日本では、60分付け放題で4000~5000円という低価格で施術を受けられるサロンがほとんど。ですが、欧米ではその2倍以上の価格が必要になります。10000円以下で施術を受けられるサロンはまずないため、日本人が移住したり観光先でサロンに訪れたりすると、その価格の違いに驚いてしまうはず。
使用するエクステの違い
ボリュームラッシュや3Dラッシュを導入しているサロンも増えてきているとはいえ、まだまだ日本で主流なエクステはシングルラッシュでしょう。それに対し、欧米のサロンでは3D以上の4Dや5Dを導入しているサロンが多数。
まつ毛が細くて弱い日本人と比較すると、欧米に住む女性のまつ毛の太さや強さは圧倒的。多少重たいエクステを装着しても、まつ毛やまぶたに与えるダメージは少なくて済むのです。
日本と海外、アイリストが感じるお客様の違い
実際に海外のアイラッシュサロンで働いている方は、どういうところで日本と海外の違いを感じるのでしょうか。
目元の彫りが深い
アジア圏と違い、アメリカやヨーロッパ兼でお仕事されている方は特に外国人の目元の彫りの深さに驚かされることが多いのです。目元にアイテープを貼る際などに日本人との違いを感じるのだとか。
表情やリアクションが大きい
日本人の場合、ちょっとしたおしゃべりくらい目元を動かさずにできますが、外国人の場合は表情やリアクションが大きいので、施術中におしゃべりされると目元が大きく動いて本当に危険です。あらかじめしゃべらないでくださいねと伝えても話すのを止めてくれない人には「しゃべると付けられるエクステの本数が減りますよ」と少し厳しく注意することもあるのだとか。
メイク落としが雑
マツエクにマスカラやアイラインなどのメイクは当然NGなのですが、海外では事前にメイクを落として来店してくださいと伝えても、メイク落としが雑なため完全にメイクを落としきれていない人が多く来店します。その為、まずはメイクをしっかり落とすことから施術が始まります。
日本のナチュラルメイクと違って、海外ではしっかりとアイラインを引いて濃いメイクをする人が多いので、メイク落としにも時間がかかることが多くあります。
外国人もまつ毛に悩んでいる
日本人からすると外国人はみんな長くて上向きなまつ毛というイメージがありますが、外国人だからといってみんながみんなパッチリとした目や長いまつ毛を持っているわけではありません。下がりまつ毛の人やまつ毛の本数が少ない人、まつ毛が短い人など人種関係なく日本人と変わらないまつ毛の悩みがあるようです。
海外勤務のメリットって?
海外勤務を目標としているアイリストは、何を求めて海を渡るのでしょうか。マツエクは国や人種によって主流となる技法や流行するデザインに違いがあるため、国内だけで学ぶよりも、より広い視野で勉強することができます。
さらに、顔立ちや髪色に合わせた施術の技術を身につけるには、様々なお客様を相手にすることが必要。国外の店舗のほうが国内よりも豊富な経験を積んで、より一層技術に磨きをかけることができるんですね。
さらに海外勤務のメリットとして、マツエクの値段の相場が高いという点も挙げられます。海外ではマツエク専門サロンやアイリストの数がまだ少ないため、その分お値段も高くなっているようです。ただしその代わり、海外でのマツエクに関するトラブルは日本より多いと言われているので、トラブルやクレームへの対応力も日本より必要とされるでしょう。
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海外勤務のために必要なこと
海外勤務を始めるためには、当然語学力が必要です。日本人だけを相手にするサロンであっても、日常生活ではその国の言葉が必要になってくるもの。そしてお金を稼ぐわけですから、就労ビザがなければ長期滞在すら許されません。海外支店の求人を出している日本のサロンであれば、ビザや住居など必要なものは大体会社の方で支援してくれますので、安心して働き始めることができます。
日本では必須となっている美容師免許ですが、実は海外ではほとんどの場合必須とされていないんです。つまり無免許でもアイリストになれるのですが、その分確かなスキルや経験が必要となりますので、結局は日本で免許を取るときと同じくらいの勉強量が必要になってくるでしょう。海外でアイリストとして働きながら、日本で免許を取るための勉強をしているという人もいるそうですよ。
関連記事:アイリストに美容師免許が必要な理由とは?
海外のアイリスト求人を見てわかること
アイリストとして海外で働くことを考えた際、実際にどんな求人があるのか気になりますよね。以下では海外勤務のアイリスト求人について解説していくので、職場探しの参考にしてみてください。
まず働ける場所として多いのは中国やシンガポール、マレーシアといったアジア圏の国々です。日本人のまつ毛と近く施術しやすいためか、国内に本店があるアイラッシュサロンがアジアに進出していくケースが多数。
ただし最近ではヨーロッパでも自まつ毛に対して複数の人工毛をつける「ボリュームラッシュ」が流行るなど、まつ毛エクステが浸透中。ドイツなどにも日本のアイラッシュサロンが出店し、人気を集めていますよ。
また求める人材の特徴を見てみると、アイリストとしての能力だけでなく英語を話せる人を優遇していることも多く見受けられます。現地語を話すことまで求められることは少ないようですが、共通語としての英語を身につけておくことは必須と言えそうです。
そのほか英語を話せるだけでなく、海外勤務経験がある人を募集している求人も。とはいえ英語力は最低限で問題ないという求人も多く、入社した後に福利厚生で英会話のレッスンを実施してくれる会社などもあるので語学力のレベルに合ったところを探してみましょう。
給与面に関しては、国内のサロンと同様に「歩合制」を取り入れている場合が多々。ですが国や店舗によって給与システムには様々な違いがあります。たとえば日本円と現地貨幣のどちらで給与を受け取るか選べるサロンや、契約が終わった後の帰国費用を負担してくれる会社もあるんですね。
関連記事:アイリストの給料はどれくらい?
アイリストが海外勤務する時の注意点
アイリストが海外で働く際には、どんなことに注意すれば良いのでしょうか。まず最も避けたいトラブルとしては、ビザの更新に失敗してしまうこと。せっかく良い職場を見つけてもビザがなければ働き続けることができないので、きちんと更新の計画を立てておきましょう。
またその国の物価が想定していたよりも高く、サロンの給与で生計を立てることができなくなってしまうというケースも。生活費を節約するためルームシェアをしながら現地で働いていたというアイリストの経験談もあるようです。求人を探す際には物価や渡航費などもよく調べておき、十分な生活費を確保できるか計算しておくことをおススメします。
アイリストの海外研修・留学について
日本のサロンでも、海外研修制度のあるところが多くあります。韓国や中国などアジア圏から、イギリス、フランス、アメリカなど研修地は様々。研修は、現地の支店や提携サロンで行われます。いきなり海外勤務を志すより、研修を積んで働いてみたい国やサロンについて体験しておいたほうが、勤務地選びでの失敗や後悔の可能性がぐっと減るかもしれませんね。
ただし大抵の場合、研修を受けるにはまずアイリストとして日本で一定の勤務年数を経る必要があるので、決められた期間しっかりと経験を積みましょう。
また、アイリスト養成学校には留学制度が設けられているところもあります。こちらも海外研修と同じように、様々な国のサロンで実践を積めるのが魅力。美容師免許を取得せずとも施術ができるので、実際に施術を行って学ぶこともできますよ。
画像出典:crizeel ong / 3D Eyebrows by Ana(from Flickr, CC BY 2.0)、Rhys A. / The eye is a camera:(from Flickr, CC BY 2.0)、Mainstream / Behind the Scenes with Aveda™ – Steven Alan SS14 NYFW – Mercedes-Benz Fashion Week New York Spring Summer 2014 – #MBFW #NYFW – September 10, 2013 – Creative Commons (cc) photos distributed by Mainstream via Aveda Corporation(from Flickr, CC BY 2.0)
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