お客様のまつ毛に施術をすることで、まつ毛や目を美しく演出するアイリスト。若い女性からの人気は高いものの、エステティシャンやセラピストに比べると少し知名度が低いお仕事です。あなたはアイリストがどんな道具を使っているのか、きちんと知っていますか?
今回はアイリストが使う道具について見ていきたいと思います。アイリストには大きく分けるとまつ毛エクステとまつ毛パーマという二つの施術方法があるので、それぞれの施術にはどんな道具が必要なのか、きちんと把握しておきましょう。
INDEX
■まつ毛エクステに使う道具
■まつ毛パーマに使う道具
■アイリストが使う道具のお手入れ
■他にもあるアイリストが使う道具
■まつ毛エクステサロンでは制服を用意するのも大切
まつ毛エクステに使う道具
まつ毛エクステとは、もともと生えているまつ毛に人工のまつ毛を張りつけていく方法。まつ毛パーマに比べると、比較的多くの道具が必要になってきます。
ツイーザー
まつ毛エクステを施術する際に欠かせないアイテムがツイーザー。まつ毛を整えたり、ムダ毛を処理するのに使うこともありますが、まつ毛エクステ用のツイーザーは先端が鋭くなっているのが特徴。種類は様々で、先端に向かって細くなっていくものや、カーブしているものなどがあります。
どのツイーザーを使うかはアイリストの自由なので、自分が一番使いやすいものを探していきましょう。通常はツイーザーを2本使用して施術を行うので、一つはエクステをつける用、もう一つはまつ毛をかき分ける用と使い分けるのもオススメですよ。
エクステ
まつ毛エクステに使う人工まつ毛ももちろん施術の必需品。エクステは、毛の質で主に3種類に分けられていて、固めでゴージャスな目元に仕上がるのがシルク、軽めの素材で目への密着度が高いミンク、自然のまつ毛に一番近いセーブルがあります。また、カールの度合いやまつ毛の長さによっても必要なエクステの種類は変わってくるので、よく使う種類のエクステを見極めつつ使いきらないように準備しておきましょう。
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グルー(接着剤)
まつ毛を目につけるのに必要なのがグルー。グルーは使用する分だけ専用の台に出して利用します。種類によって乾燥速度や粘着度に差があるので、施術スピードに合わないグルーを使用しているとうまく接着できずに二度づけが多くなり見栄えが悪くなってしまうことも。
また、アレルギーが不安な人向けの刺激の弱いものや持続性を重視したもの、オイルクレンジングできるものなど種類は様々なので、用途に合わせて使い分けられるように常に何種類か用意しておくことが大切です。
グルー台
グルーを乗せる専用の台のこと。直径5センチ程度の小さな板で、取り出したグルーの硬化を遅らせるために、熱を持ちにくい大理石などの石を利用するのが良いとされています。
サージカルテープ
まつ毛エクステの施術では下まつ毛にグルーがついたり垂れた涙や薬剤が目に入ったりしないように、液体を吸収しやすい素材でできたサージカルテープという医療用のテープを使用。このテープを貼りつけることによって、作業の安全性と効率を高める効果が得られます。
リムーバー
リムーバーはまつ毛エクステを取る際に利用するもので、綿棒に染み込ませてまつ毛エクステを軽くこすることでグルーを溶かす効果を持っています。部分的にオフするときはジェルタイプ、全体的にオフするときは液が垂れないクリームタイプというように使い分けるとより高い効果が発揮されますよ。
エアーブロワー
エアーパフとも呼ばれ、風を起こしてグルーやコーティング剤の乾燥を促すための道具です。最近のサロンでは専用の乾燥器具を利用するところが多くなっています。
コーティング剤
最後の仕上げに使うのがまつ毛のコーティング剤。施術後につけるだけでまつ毛エクステを長持ちさせる効果があると言われています。市販されている品物なので、施術をした後のお客様にぜひオススメしてみましょう。
まつ毛パーマに使う道具
まつ毛パーマは自まつ毛に専用の薬液を使ってカールをつけていく施術方法。比較的少ない道具で施術が可能で、セルフでまつ毛パーマができるキットも販売されています。
まつ毛パーマ液
まつ毛パーマはロットやクリップロットでまつ毛を挟むことでクセをつけていきます。そのクセづけのための薬品がまつ毛パーマ液です。髪の毛のパーマと同じように1液、2液に分かれていて、1液はまつ毛にクセをつける役目、2液にはクセが取れないように固める役目があります。
ロット(ロッド)
まつ毛にクセをつけるために使用するのがロット。使い捨ての粘着タイプから何度も使うシリコンタイプ、またロットの形も自然で緩やかなCカールから直角に近いLカールまで様々。お客様の用途に合わせて使えるよう、種類を揃えておきましょうね。
クリップロット
まつ毛パーマにはビューラー式と呼ばれる施術方法があり、そこで使用されるのがクリップロットです。通常のロットより時間が短縮でき、また器具の上から薬品をつけるのでトラブルも避けやすくなっています。
アイリストが使う道具のお手入れ
施術に使用する道具はいつも清潔にしておきたいもの。特によく使用する「ツイーザー」と「グルー」は定期的な手入れが必須。それぞれの洗い方、メンテナンス方法を見ていきましょう。
関連記事:アイリストが選ぶべきツイーザーの種類
ツイーザーのメンテナンスは、スポンジなどで十分に洗ってからしっかり乾燥させるのが第一歩。衛生的に施術を行うためにも消毒は確実に行ってください。ツイーザーの消毒には、紫外線照射器を使用するのがおススメ。基本的に、紫外線照射器に20分以上当てることを心がけてください。また、施術中にツイーザーを落としてしまったときにはそのまま同じものを使わず、すぐに取り換えてくださいね。
グルーは、施術後片づける時にノリが蓋につかないように注意しましょう。ついてしまった場合には、すぐにティッシュや清潔なガーゼでふき取ってください。また、グルーを保管しておく際には高温多湿の場所は避けるように。内側が固まってしまい、いざ使用する時にうまく出てこなくなってしまいます。暑い時期などは室温に注意し、湿度は50%を目安に管理して、環境を整えましょう。
他にもあるアイリストが使う道具
他にもまだまだあるアイリストの道具を確認していきましょう。まつ毛エクステ装着前に使うのが「プライマー」と呼ばれる事前処理剤。このプライマーを使用することで、まつ毛の油や汚れを落としてグルーの持ちを良くすることができます。
さらに、エクステをつける前にまつ毛を整えたり、まつ毛エクステを装着した後きれいに仕上げるために使うのが「アイラッシュコーム」(まつ毛用コーム)。また、プライマーやリムーバーを使用する時には「マイクロブラッシュ」と呼ばれる綿棒も必須。まつ毛エクステを出して置いておくためには取り分け用のスポンジも忘れてはいけません。
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まつ毛エクステサロンでは制服を用意するのも大切
道具の他にも、ぜひ用意しておきたいのが「制服」です。まつ毛エクステサロンで制服を用意しておくことのメリットとして大きいのが、お客様に与える安心感。不安を抱えながら始めて来店されるお客様にとっては、清潔な制服を着ている“プロっぽい”アイリストの姿は安心感を与える要因になります。
アイリストそれぞれが個性を出すことも大切ではありますが、まずは何より清潔感が大切。私服がズボラなアイリストがいたとしても、とりあえず制服がきれいならお客様に悪い印象を与えることはありません。もちろん、髪型やメイクなどで清潔な印象を与えることも忘れないでくださいね。
アイリストに必要な道具はお客様や施術によって様々です。サロンには色々な要望を持ったお客様が訪れるので、道具について詳しくなってたくさんの種類を揃えておけば、どんな場面にも対応できるようになるので便利ですよ。