美のスペシャリスト「エステティシャン」の収入は、個人のスキルや経験によって大きく異なります。人気のあるエステティシャンはサロン全体の売り上げにも貢献してくれて、サロンにとって利益につなげられる大切な人材です。また、サロンによっては様々な賞与・ボーナスを用意して社員のモチベーションアップを図っています。
そこで今回はエステティシャンの賞与・ボーナス事情についてご紹介。賞与の支払われ方や種類、また賞与以外の収入についても取り上げていきます。収入アップを狙っているエステティシャンの方は、きっと参考になるはずです。
エステティシャンの賞与・ボーナス事情
一言にエステティシャンの賞与といっても、その支払われ方や額はエステサロンによって大きく異なっていて、賞与額の平均を算出しにくい職業とも言われています。実際にエステティシャンの求人を見てみると、まず賞与が支払われる回数からして年に2回から5回までサロンによって様々。固定給ではなく歩合制を採用しているサロンでは、そもそも賞与が発生しないというところも多いのです。
また、同じ正社員でも施術サブや受付事務、チーフや主任といった役職によって、賞与の金額が違うことが多々あるとのこと。中には店長に対して「店長ボーナス」という賞与を支給しているサロンもあり、キャリアや経験、責任の重さなどに伴って収入が上がるようになっています。
そのためエステティシャンの賞与の相場は役職ごとに差があるのですが、一般的には新人のエステティシャンが多くて10万円。チーフや主任が20万円ほどで、店長になれば30万円ほどにまでアップすると言われています。しかし店長はお店の業績によっても変動が大きいらしく、売れ行きが芳しくないときは賞与がグッと下がり10万円ほどになるような場合もあります。
その他、お店の売り上げが一定ラインに達した時に支払われる「業績達成ボーナス」や、指名数が多いエステティシャンなどに支払われる「個人業績ボーナス」といった賞与もあります。また、賞与とは少し違い余談になりますが、スタッフのために合コンをセッティングしてくれて、結婚した際にはお祝い金をもらうことができるといったユニークな制度を取り入れているサロンもあるようです。
エステティシャンの収入は基本給だけでは測れないものなので、働き始める前にしっかりと調べておくようにしましょう。
賞与以外のエステティシャンの様々な給与制度
賞与以外にも、エステティシャンが収入アップを狙える様々な給与制度があります。基本給とは別で各種手当もそのひとつ。これもサロンによって様々ですが、他業種の会社と同じように「交通費支給」を始め、物価の高い地域に住む人に支払われる「地域手当」や、一人暮らしの人を応援するための「住宅手当」などが支払われるところが多いです。
その他にも民間資格が多数あるエステティシャンには、その資格の有無や種類によって支払われる「資格手当」というものがあります。あるエステサロンの資格手当を例に挙げると、「AEA認定エステティシャン」取得で2,000円、「AEA上級認定エステティシャン」で5,000円、「インターナショナルエステティシャン」の資格では15,000円となっており、より高度で難しい資格をとることによって、支給額がアップしていきます。
また、直接的に現金が支給される賞与や手当のほか、サロンのサービスが割引になる制度もあります。例えば脱毛サロンなどでは社員の脱毛を全額会社が負担してくれるところも。全身脱毛を行うと、すべて完了するまでに20万円を超える金額がかかるサロンもあることを考えると、これはかなりお得な制度と言えますね。こういった制度がある理由としては、従業員自身が綺麗になることで「このエステティシャンは美容のことをよく知ってるんだろうな」「このエステティシャンみたいに、綺麗に脱毛したい」などとお客様に好印象を与えられるようになるという目的もあるのです。
ちなみに業績や指名数によって給与が上がる歩合制を採用しているエステサロンには、固定給+賞与という制度がない分、月の業績ノルマを超えた売り上げを、達成した社員に超過分としてインセンティブが支払われるところもあります。
頑張った分だけお給料アップが見込めるエステティシャン。技術講習や資格など、腕を磨いてどんどん活躍していってくださいね。
画像出典:Thomas Wanhoff / Sauna (from Flickr, CC BY 2.0)、Tara Angkor Hotel / Sauna (from Flickr, CC BY 2.0)