生まれたばかりの子どもたちを保護者から預かる「保育士」は、とても責任ある仕事。とはいえ可愛い園児たちの成長を見守ることができるので、とくに子ども好きの女性から高い人気を集めている職業です。
しかし保育士の仕事内容は多岐にわたっているので、具体的なイメージが持てないという人もいるかもしれません。そこで今回は保育士の仕事内容についてご紹介。保育士になる為に必要なスキル、そして働き方についても取り上げているので、是非参考にしてみてください。
保育士の仕事内容について
保育士とは0歳から6歳までの子どもを預かる、いわば子育てのプロと言える存在です。主な仕事内容は園児たちに付き添ってそのお世話をすることにあり、食事や睡眠、お着替えの仕方や排泄といった生活習慣を教えてあげます。また、大勢の子どもたちが集団生活を営めるようになるようサポートしてあげたり、安全を確保することも重要な役割。そのほかにも育児に悩んでいる保護者をサポートしたり、近隣地域と協力してイベントを行ったりと子ども以外とのコミュニケーションも保育士の仕事であり、高い社会性が要求される職種だと言えるでしょう。
保育士の仕事の流れ
働き方によっても異なりますが、保育士の仕事は早番・中番・遅番とシフト制になっているところが多く、一般的な勤務時間はそれぞれ8時間ほどになるようです。以下では具体例を挙げながら、保育士の仕事の流れについて見てみましょう。
まず、早番の人は開園の20分前、朝7時頃に出勤して掃除や備品のチェックなど園児たちを受け入れる準備をします。そして園児たちを無事迎え入れたら、中番と合流して朝礼がスタート。この時に園児たちの体調や健康状態などを共有するので、早番の人は朝礼までに保護者と会話したり園児たちをしっかりチェックすることで情報を集めておかなければなりません。
園児たちが全員揃った辺りで、遅番の人が10時頃に出勤。ここからは各クラスでの活動が主になります。活動と言っても、公園への外出や基本的な知育など遊びの延長線上にあるようなものばかりですが、まだ6歳にもならない子どもに集団行動をとらせ、しっかり安全に遊べるよう面倒を見るのはとても大変な仕事だと言えますね。
その後は朝食→昼寝と続き園児たちに休息をとらせるのですが、保育士にとってはこの時間帯が勝負になります。まず手洗いやうがいの徹底など衛生面の管理にはじまり、食事を配膳して園児たちが楽しく安全に食事をとれるようにします。そして、お昼寝の時間には寝具の準備やパジャマへの着替えの補助、そして絵本の読み聞かせなどを行って園児たちを寝かしつけます。もちろん園児と一緒に保育士まで寝てよいという訳ではなく、その時間は書類の整理などの事務作業が主な仕事となるそうです。
午後はおやつの時間を挟み、自由遊びを行いながら保護者のお迎えを待ちます。早番と中番の人はこの段階で退勤するのですが、遅番の人は園児たちのお迎えが終わるまで待たなければなりません。中には20時頃まで待たなければならないケースも多く、帰宅が夜遅くなってしまうこともあるでしょう。
保育士に必要なスキル
それでは保育士になるためには一体どんなスキルが必要になるんでしょうか? まず、保育士の国家資格は必須となります。この資格は厚生労働省の指定する養成学校で所定の課程を修了することで習得することができるのですが、保育士試験に合格することで学校に行かなくても資格をとることができます。また、実際に保育士として就業する際には児童福祉法に基づき「保育士登録」をする必要があるので、こちらも忘れずに行いましょう。
求められるスキルはやはり「子どもが好き」ということが何より大切。しかしその他にも「音楽・絵・言語」の3つのスキルが重視されており、これらは保育士試験の実技試験の課題にもなっています。さらに実際の現場で意外と求められるのは「体力」。保育士の仕事には子どもとつねに視線を合わせるため中腰になったり、清掃で体を動かすことも多いので、体力に自身がある人はそれだけで強みになります。
保育士の働き方
正社員として働く保育士でも、「公立保育園」と「私立保育園」では全く違った環境で働くことになります。まず公立保育園では初任給こそ低めに設定されているものの、公務員として給与が定められているため経験年数により安定した昇給が望めます。一方、私立保育園は初任給は一般的に公立よりも多いとされていますが、昇給の条件はスキルや経験など保育園によって様々です。
そうした待遇面とは別に、保育士の仕事はとても大変であると言われているようです。ですが子どもたちと毎日触れ合って成長を実感できたり、「子育て」そのもののスキルが上がったりとやりがいや魅力の多い仕事だとも言えます。特に子どもが好きな人にとっては天職かもしれませんね。
画像出典:Emily Goodstein / IMG_3035(from Flickr, CC BY 2.0)、Emily Goodstein / IMG_3131(from Flickr, CC BY 2.0)、Emily Goodstein / IMG_2943(from Flickr, CC BY 2.0)、Emily Goodstein / IMG_3001(from Flickr, CC BY 2.0)