新規事業の立ち上げはなぜ難しいのか
新規事業の難しい点は、立ち上げ後。既存企業がいるなかで自社のシェアを確保し、保持できるか?ということが大きな問題となる場合が多いです。高い利益が予想できる市場への参入は特に難しいもの。既存企業が多数あることはもちろん、コネクションがあったり、多くの顧客を既につかんでいたり、参入してきた新規事業を潰せるほどの力を持っていたりと強力な企業が既に存在しています。それらに打ち勝ち、独自のシェアを獲得しなければ事業の継続は難しいでしょう。また、新規事業の立ち上げに何らかの資格や許可が必要で参入自体が困難な場合もあります。
高い利益が見込める市場で新規事業を立ち上げる場合、既存企業に真正面から勝負するのは避けるようにしましょう。
新規事業を立ち上げて失敗するのはどんな人?
アイデアや目標だけがあり、そこに至るまでの手段を考えていない
将来の理想像がどれだけ立派なものでも、そこに至るまでの手立てがなければただの空想に過ぎません。たとえば「SEO対策を万全にして集客率を高める」という目標を立てても、SEOに詳しい人材がいなければそれは不可能です。どんなに良いアイデアだと思っても、まずは冷静になってそれを叶えるための手段を用意しましょう。
顧客層やニーズを把握しきれていない
綿密な市場調査は新規事業を成功させるためには必須です。どれだけ良いビジネスモデルを思いついたとしても、それを求める顧客やニーズがなければ無意味となってしまいます。まずは顧客を知り、求められているニーズを把握することが重要です。
相談をしない・過去に同じようなビジネスモデルがなかったかを調べない
新規事業の立ち上げに失敗する人のなかには、自分が考えたビジネスモデルが斬新で過去に例をみないものだと思い込んでしまう人がいます。そう考える人は誰かにビジネスモデルを真似られるのを恐れて先駆者に相談もせず、過去の事例も調べず実行しようとするのです。どんなに斬新だと思っていたアイデアでも調べれば似たようなビジネスモデルは山ほどあるもの。それを知ることで「なぜ失敗したのか」を考えるきっかけになります。そこで悪い点を改善するのか、まったく別のビジネスモデルを考えるのかはその人次第ですが、過去の事例は事前に必ず調べるようにしましょう。
新規事業の立ち上げを成功させるためには
新規事業を立ち上げる際、既存企業と真正面から向き合うのはまず避けたほうがいいでしょう。具体的にはターゲットの顧客が被らないようにし、似たような戦略は持たないようにすること。既存企業があなたの新規事業を少しでも脅威に思った場合、顧客を奪うためのキャンペーンや新事業を立ち上げるかもしれません。新規事業を市場から追い出すのは、強力な既存企業にとってはとても簡単なことなのです。
新規事業の立ち上げを成功させるには、まずは既存企業が目を向けていない、少数派の顧客層かニーズの低いビジネスモデル、いわゆる「すき間産業」を狙うと良いでしょう。顧客は少ないものの一定数に需要がある事業から始め、ある程度のシェアを確保してからメインの顧客層へ移るのです。
そのためにはやはり、市場調査と細かな分析が重要。顧客とニーズを知ることが新規事業立ち上げ成功のカギと言えるでしょう。