クレームは氷山の一角
店にクレームを伝えるお客様は全体の10%以下
商品やサービスに不備があった際、お店に伝えるお客様の割合は全体の10%以下と言われています。90%のお客様は文句を言わずそのまま利用しなくなるのです。クレームを伝えない背景には、「クレーマーと思われるのはイヤ」「わざわざ伝えるのは心が狭いと思われそう」など心理面での抵抗感があるのだとか。もしも、1人のお客様がクレームを伝えてきたら、あと9人は同じように不快な思いをしていると考えて商品やサービスの見直しを図りましょう。
区別が必要なクレーム
クレームを伝えてくるお客様のなかには、金銭をだまし取ろうしたり因縁をつけて報酬を要求してきたりと、常識的に考えるとおかしい行動や言動をとる人がいます。下手に出て対応していると、あげ足をとり要求がエスカレートすることも。お店にとって好ましくない相手の場合は毅然とした態度で臨みましょう。
お客様の気持ちを考えた対応
クレームの対応は心身ともに疲れるものです。しかし、それはお客様も同じこと。店には従業員や上司など一緒に対応できる人がいますが、お客様は1人でクレームを伝えなければなりません。お客様の気持ちを考えたうえでクレーム対応をしていく必要があります。
クレーム対応のポイント
【現場編】
お客様への謝罪と話を詳しく聞く
お客様からクレームが来た最初の段階です。まずは迷惑をかけたことをしっかりとお詫びをしましょう。お詫び後に、お客様の話に耳を傾けて状況の把握と事実確認を行なう必要があります。
反論や言い訳をしない
お客様の話に反論や言い訳をするのはやめましょう。カチンとくるような言葉を言われることもありますが、反論や言い訳をすると余計に怒りに火をつけることになります。クレームはあなた個人を攻撃しているのではなく、店側としての対応を求めているのです。
お客様が納得する説明をする
クレーム内容の把握と確認を行なったら、分かりやすく説明をし、お客様に納得してもらうよう努めます。誤解を招くような言い方や説明をすると、再度クレームが発生することもあります。専門用語は避けて、理解しやすい説明を行ないましょう。
【電話編】
基本は謝罪そして話を聞く
クレーム対応の基本は謝罪です。そして、お客様の話をしっかり聞くこと。現場でも電話でも対応は同じです。ただし、クレーム内容を把握しないままに「すべて当社の責任です」といった全面謝罪をするのはやめましょう。内容を理解しないうちに全面謝罪すると、あとから大きなトラブルを招くこともあります。初期の段階では、不快な思いをさせてしまったことに対する謝罪に留めておきましょう。
電話をたらい回しにしない
クレームの電話が掛かってきたら、電話をたらい回しにしないことが重要です。対応者が変わるたびにお客様のお店に対する不信感は募っていきます。担当者が不在で対応できる人がいない場合は、「担当者や責任者ではないけれど、話をしっかりと聞いて担当者へ伝える」旨を説明して、お客様の話を聞きましょう。
クレームに感謝する
クレームについて対処法や解決法を提示して納得してもらえたら、最後はクレームをくれたことに感謝の言葉を伝えましょう。また、今後は同じことが起きないように対応していく旨を伝えれば店の誠実さが伝わりますよ。