一般教養とは
一般教養とは、大学などで身につけた職業的な専門知識とは別に、社会人として必要とされる「人間としてもつべき基本的な教養」のことです。古代ローマ・ギリシャでは、自由市民層が必要な学問や知識をしっかりと身につける自由学芸が成立。それが人文主義的伝統として受け継がれ、一般教養という概念が定着したといわれています。
基本的に「一般常識」と「一般教養」は別もの。一般教養は、時代の流れによっても変化していくのです。その情報や知識をどのように使って何かできるのか、という観点が重要なポイント。例を挙げると「文学」「文化」「先端技術」などが、一般教養にあたります。
一般教養が必要な理由
若手社会人に一般教養が必要な理由は、大きく分けて2つあります。
1.未経験のことでも対処できるようになる
一般教養を習得することで、困難なことが起きた時、初めて対面しても対処することができます。例えば、上司から急に「クライアントのところへ一人でプレゼンに行ってこい!」と言われました。
今まで上司のプレゼンを隣で聞いていただけだったので、相手にプレゼンするという経験はありません。けれども、上司のプレゼント内容を複数回聞いていたため、どんなことを話せばいいのか、どういう風な話し方をすれば相手に契約してもらえるのかなど、知識として蓄えられています。その知識を生かすことによって、未経験でもプレゼンを行うことができるのようになるのです。このように、一般教養を身につけておけば経験の有無に関係なく対処できるようになります。
2.新しい情報・知識を提供してもらえるようになる
一般教養によって、理解力・判断力がつきます。自分が知らない知識を周りの人達から吸収し、時と場合に応じた対処法を自ら生み出すことができるようになるのです。
では、周りから知識をもらうにはどうしたらいいのでしょうか?それは、相手に好印象を与えること。よい印象を持ってもらうためには、コミュニケーション能力が大切です。相手とたくさんコミュニケーションをとることで、信頼関係を築くことができ、たくさんの有用な情報を提供してくれるようになります。
学ぶべき5つの一般教養
哲学思想
哲学思想は、先人の失敗談から学んだことが現在にも伝えられていることがほとんど。そのため、哲学思想を学ぶことによって、解決策を見つけることができます。
文学/映画
映画を良く観る人や文学的な要素が備わっている人は、「批評家的な観点」が身につきます。それ以外にも、コミュニケーションを図るうえで「共通の趣味」として役に立つことも。
IT/テクノロジー
「AI」「IoT」といった内容や宇宙開発に関する話題を常時知っておくことも大切です。なぜならIT・テクノロジー関連は、私たちの生活を大きく変えていく可能性があるから。今後、生活がどのように変わっていくのか?と考えをもつには、具体的な情報が必要です。
商品/サービス
現代社会は「モノが売れない時代」だといいます。どうしたら自社の商品やサービスが売れるのかを考えるのは難しいでしょう。しかし、人気のある商品や斬新なサービスなどを、実際に体感することで、教養が備わります。
心理学
「人」や所属する「集団」の行動を分析する学問なので、ビジネスシーンを中心に心理学はさまざまな観点から役に立ちます。組織での立ち位置や仕事で抱えている悩みなど、心理学観点から見直すことが可能です。