日々取引先やお客様のもとへ足を運び、企業の顔とも呼ばれる営業職。少し前までは営業は男性の仕事、というイメージが強かったですが、最近では営業職でバリバリ働く女性の姿も珍しくありません。むしろ、相手への気遣いやコミュニケーションの能力の高さから、女性の方が営業に向いていると言われることもあります。
ですが営業女子の人口は男性に比べればまだまだ少なく、また同じ営業で働く女性が身の回りにいないということで、孤独感を感じる人もいるよう。今回は、そんな営業女子特有のお悩みをご紹介します。
「営業は体力勝負」が女子にはキツい!
取引先を飛び回る営業は体力を使う仕事のため、女性だけでなく男性にとってもかなりハード。出先から会社に帰って来ても報告書や資料の作成などで残業が発生することも多々あります。男性だったら家に帰ってベッドに直行して大の字になることもできますが、女性の場合そうもいきません。営業は印象が大事なお仕事ですから、メイクも落とさず寝てしまいお肌がボロボロ…なんてことになっては、まとまる商談もまとまりません。ヘアスタイルやメイクなど見た目に気を遣わなくてはいけないぶん、男性よりも忙しい毎日を送っているのかも。
さらに休日関係なく取引先からの連絡が来ることもあります。営業職では休みたくても休めない状況が発生するので、趣味に没頭できなかったり、恋人とのデートも満足にできずにストレスが溜まることも。さらに日々のハードワークや残業による睡眠不足を補うために電車でもどこでも寝てしまうようになって、恥じらいや女性らしさがなくなってしまったと悩む女性が多いようです。
男性社会に身を置く営業女子
一昔前まで、ほとんどの職場の営業職は完全な男性社会でした。女性が増えてきたとはいえ、現在も男性の方が多いという会社がほとんど。そのため、他の男性社員に対しての不満も少なくありません。特に一部の男性上司のなかには「営業は男の仕事」「女性は結婚してすぐ辞めるから信頼できない」といった考え方の人も多く、女性というだけで戦力外扱いされてしまうことがあるとのこと。このような相手は、その場で反論するよりも、仕事で成果をあげるなどの方法で実力があることを示した方が認められやすくなるようですよ。
また、過度なスキンシップや恋人の有無、結婚の予定を聞いてくるなど、セクハラやモラハラの被害にあうことも多いようです。同僚の笑えないジョークなら軽く受け流すだけで済みますが、あまり深刻なようであれば誰かに相談してみましょう。しかし、あまり過度になると今度は男性側にプレッシャーを与えてしまうことに。適切な距離感と良好な人間関係を築くことがセクハラやモラハラを防ぐ最も良い方法かもしれませんね。
営業女子は出世できない??
「残業も多くて休みもなかなか取れないから、彼氏ができない」「せっかく付き合っているのに、なかなか会えない…」と、恋愛に関する悩みを抱えているもいますよね。出会いの場に参加する機会があっても、休みが少ないことや気が強そう、なんてイメージを持たれてしまうのではないかと心配して、営業職であると言い出しにくい人が多いよう。好きな仕事だったとしても、営業職というだけで誤解されやすいのが営業女子としては悩ましいところ。
そして、女性が働き続けるうえで重要になるのが、結婚や出産です。営業職は出産休暇や育児休暇のあとに再び営業に復帰する例が少なく、そのせいで出産を思いとどまってしまう人も。復帰の例が少ないということは、参考に出来る先輩女子がいないということでもあります。この先どういったキャリアを積んでいけばいいのか、このまま営業で働き続けて大丈夫なのかと将来への不満を挙げたらキリがありません。社員のライフプラン設計については会社ごとに支援制度や方針が異なるので、自分が所属している会社には前例がないという人は、上司や同じ営業の仲間と相談しながら決めていくのも良いかもしれませんね。
画像出典:Lars Plougmann / After sightseeing in Paris (from Flickr, CC BY 2.0)、Gisela Giardino / lonely girl (from Flickr, CC BY 2.0)