新卒の人も、中途採用で転職する人も、新しい職場環境に慣れるまで時間がかかりますよね。誰もが緊張しますし、どんな人が働いているかわからないまま入社する人がほとんどです。
初めての就職の場合には、特に会話ひとつでも戸惑ってしまいます。では、どうしたら早く職場環境に慣れることが出来るのでしょうか。
「先輩社員や上司に失礼はないだろうか」「同期に嫌われてしまわないか」など考えることがたくさん。そうしているうちに、上手に会話が出来ず行き詰ってしまいます。そうならないためにも、事前の準備が必要です。職場環境に適した話題や、避けた方が良い話題を紹介しますので職場での会話に役立ててみてくださいね。
INDEX
■職場に適した話題づくり
■避けた方が良い話題
■出来事を共有して会話練習をする
■まとめ
職場に適した話題づくり
職場では、社員とコミュニケーションをとるきっかけとして、ある程度会話の準備が必要です。気さくに話しかけてくれる先輩や上司もいますが、友人と話すようにこちらもフランクに話しては不安がられてしまいます。
話し方も大切ですが、話す内容も重要です。初めてコミュニケーションをとる人との間では、どのような話題が良いのでしょうか。
Step1.自己紹介風にスマートに共通点を見つけよう
職場では仕事の付き合いしかしないという人も多いと思いますが、プライベートな一面を少し開示することで、相手との距離が縮まります。
人は共通点を見つけると親近感がわき、安心感を持ちます。安心感があることで、信頼関係を深められるので自己紹介のように、自分がどんな人なのか話してみると良いでしょう。
出身地
出身地を話題に会話をしてみると、意外と共通点が見つかります。互いの出身地が違っていても、友人や親戚が住んでいるなど、何かと自分の周りの事を話してくれる人もいます。
たとえば、「私、京都府出身なんです。」と話し、相手が京都府出身ではなくても「本当ですか?私の母の実家が京都なんです。」とか、「えー!いいですね!学生の頃、修学旅行で行って思い出の地なんです」などと会話が広がっていきます。
さらには、「もしかしたら、昔、京都ですれ違っているかもしれませんね!」などと会話が膨らむこともあるでしょう。
趣味
趣味の話題は、自分の趣味を話すのも良いですが相手に聞く話題としても最適です。
「○○さんは、お休みの日は何してますか?」などと聞く事で、自分に興味を持ってくれていると感じ、相手は気分が良いものです。いきなり「私は、映画が好きなんですよ」と話し始めるより、相手に聞いてから会話を広げていくとスムーズに会話が成り立ちます。
おすすめの場所やグッズなど、共通した趣味であれば聞いてみるのも良いでしょう。
Step2.共通点が見つかったら
会話をしていく中で、相手との共通点を見つけたら次々と会話を広げていきましょう。この時に注意しなければならないのが、相手の事も考えること。
時間に余裕がなさそうなのに、あれこれ聞いてしまうと嫌がられてしまいます。相手の仕事の状況などもしっかり見極めて、ランチタイムなど会話を楽しめる時間に広げていきましょう。
おすすめのランチやカフェなど、さりげなく質問
入社したては、職場の周りの土地勘がない事もあります。そんな時は、先輩社員に聞くのが一番です。
ランチができる場所や、時間をつぶせるカフェなど、おすすめの場所を聞いてみると良いですよ。お店によってランチタイムが異なりますし、喫煙できるか、Wi-Fiが使えるかなど細かい情報も得ることが出来ます。
そのような会話の中で「今度、ランチをご一緒させてください」などとお願いしてみるのもひとつの手です。誘われて嫌な気分になる人はいないので、きっとスケジュールを確認してくれますよ。
相手の目を見て話を聞く
話を聞く際には相手の目を見るという行動は、簡単なようで実は難しいもの。相手がどのような内容を話しているかによっては、じっと目を見つめていると反抗的、無礼などと捉えられてしまうこともあります。相手の立場が目上の人であれば、話を聞いている際の視線の動かし方など注意が必要です。
また、ランチタイムなどの雑談やミーティングなど、相手の人が話している時には相手の目を見たり体を傾け、きちんと話を聞く姿勢を見せましょう。相手がどのような立場であれ会話をしている時は、向き合いながらお話するのが基本です。
パソコンの画面を見ながら話を聞いたり、相手が何か話している時に「ふーん」「へー」などと返答してしまうと、気分を害してしまいます。若干、前のめりなくらいで聞く方が積極的な傾聴の姿勢になります。今一度、自分の聞く姿勢を見直してみると良いでしょう。
避けた方が良い話題
友人との会話では、気兼ねなく何でも話したり笑ったりしているのですが、職場では何でもOKと言うわけにはいきません。入社したての会話には特に注意で、細かな事も先輩社員にチェックされている事があります。ちょっとした話し方や言い回しで性格を判断されてしまうなんて事もあります。控えるべき話題をいくつかご紹介しますので、職場での会話には注意してみてくださいね。
自慢話
入社していきなり自慢話を繰り広げる人はいないと思いますが、中には「私、前職では○○をしてたんですよー!それがすごく成功して~…」などと自慢しているつもりでなくても、自慢と捉えられる会話はたくさんあります。
聞いている人は疲れてしまいますし、自己顕示欲の強い人と見なされてしまい良い印象を与えません。どんな関係性であれ、自慢話を聞かされる方は苦痛となり「○○さん、いつも自慢ばかりしてくるから話したくない」なんて思われてしまいます。
自慢のつもりではない事も、一旦、聞く立場になり話そうとしている事を確認してから口にすると良いでしょう。
社内恋愛などの恋愛話
自分の恋愛話でも人の恋愛話でも、職場で話す事はあまり良くないと言えます。まず、恋愛について話したくないという人もいる事を忘れないでくださいね。一見、幸せな話だから差し支えないようにも思えますが、人の恋愛には興味がないという人もいます。
ましてや、社内恋愛など人の恋愛話を繰り広げてしまうと口が軽い人と思われますし、当人たちは隠している場合もあるので注意しましょう。社内恋愛をしている事が広まってしまうと、仕事に私情が絡むようで本人も周囲も気まずくなってしまいます。
自分の恋愛相談なども、職場とは関係のない友人にするなど仕事とプライベートはきっちりわけて、仕事に影響を与えないようにするのがマナーです。
社員の悪口
そして、最も気を付けなければならないのが「社員の悪口」です。中には、噂好きな人など好奇心旺盛に聞いては来るものの、「○○さんがこんな事言ってたよー」と告げ口されるなんて事にもなりかねません。
さらには、つい乗せられてしまって悪口を言ってしまった時には、自分の印象を大きく下げてしまうことになります。悪口を言っているのを聞いた人は、「もしかして、この人、他では私の悪口言ってるかもしれない」と信用を失ってしまいます。
仕事をしていく上で、仲間を悪く言ってしまうと良好な関係が築けません。人間関係を悪くしているのは自分自身かもしれないと、まずは人を責める前に自分を見つめ直す事が必要です。就職や転職するたびに新たな人間関係を築かなければなりません。どこへ行ってもついてくることなので、良好な人間関係を築いていくためにも社員の悪口を言わないように徹底しておきましょう。
24時間以内にあった出来事を共有して会話練習
良い事・新しい事を手短にシェア
会話の練習としてお題は何でも良いのですが、自分に起きた良い出来事や新しいニュースをシェアすることで、職場の雰囲気は良くなりその日のパフォーマンスも上がります。
職場には、必ず同僚や上司がいます。人間関係を良好に保つ事で良い仕事ができるので、会話練習とはいえポジティブに捉えられる話題で練習するのがベストです。24時間以内に起きた出来事と期間を定め、会話をしていくと良いでしょう。さらには、この会話練習で相手と自分にもたらす効果も良い方向に出来てきます。
相手と自分にもたらす効果と、会話練習の実例をご紹介しますので、就職や転職により入社したての人がいる場合には、試してみて下さいね。
相手と自分にもたらす効果
ポジティブな会話をするだけで、良い効果が沢山みられるのです。普段、意識はしていませんが、会話をしている相手と自分との間に自然と人間関係が築かれていきます。それでは、どのような効果がみられるのでしょうか。
- 仲間の良い出来事を、共に喜び協力関係が生まれる
- 仲間の価値観や物事の捉え方を知ることができる
- 相手の目を見て話す環境作りになる
- 自分に起きた良い出来事に意識が向き、前向きな気分になれる
- 良い出来事をシェアする事で、職場が明るくなる
ポジティブな会話をするだけで、このような効果がみられるのは驚きです。会話練習を繰り返し、慣れてきたらこのような効果を感じられているかどうかなども、同時に考えていけると良いですね。
会話練習の事例
それでは、実際に行われた会話練習を見てみましょう。普段の会話の中では暗いニュースを聞かなければならない状況もありますが、会話練習では明るいニュースを題目にしていきます。
質問:「24時間以内にあった良い出来事や新しい出来事は何ですか?」
Aさん:「今朝は、子供がぐずらずに起きてくれて、朝の支度がスムーズでした。」
Bさん:「朝の時間は貴重ですよね、良いスタートを切れたのですね!」
Cさん:「ワンコインで美味しいランチが食べられるお店が、今日オープンしましたよ。」
Dさん:「そうなんですね!どのへんですか?」
Eさん:「今日の打ち合わせに向けて、良い案が思いつきました。」
Fさん:「それは楽しみです!今日の打ち合わせ、期待していますよ。」
このように、日常で起きたことをシェアして相手の回答をもらう。ただ、その繰り返しですが意外と難しいことでもあります。頭の中では「こんな内容を話しても相手は楽しくないのではないか」など考えてしまいますが、あくまでもコミュニケーションの練習です。内容がどうこうではなく、伝えたいことをわかりやすく伝えるという事に注視して会話文を瞬時に組み立てましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初めての就職や転職で、新しい環境に慣れていくにはコミュニケーションの見直しが必要不可欠とも言えますね。
失礼な態度や自慢話など自分ではそんなつもりはなかったと思う事も、言ってしまった後では取り返しのつかない事に発展してしまいます。そうなる前に、言葉の使い方や控えるべき話題などを頭に入れて行動していきましょう。
正しい姿勢で人と接していれば、自ずと人が集まり信頼される人材になれますよ。社員全員と仲良くするというよりも、自分の周りにいる人を敬い失礼の無いように接する事で、働きやすい環境となるはずです。
上手にコミュニケーションをとって、失敗しない人間関係を築いていってくださいね。
関連記事:期待される人材になるためには?