美容スペシャリストな自分になるために
高齢者施設などの訪問美容サービスには様々な種類がある!?
訪問美容サービスの種類
近年では、在宅介護を受けている高齢者向けの訪問美容サービスが増えています。こちらの項目では、訪問美容サービスの種類についてご紹介。働き方のひとつとして、参考にしてください。
訪問理美容師
訪問理美容師は、訪問美容サービスの中でも特に有名です。外出の難しい高齢者や重度の障害を抱えた人のために、理容師や美容師が直接その人のもとを訪れてカットやパーマ、ブローなどを行ないます。各家庭だけでなく、介護施設や医療機関への出張も可能です。
訪問エステティシャン
福祉皮膚美容師の免許を持った人が各家庭・介護施設・医療施設などを訪れてハンドマッサージやフットマッサージなどを施します。人の手は、癒す力を持っているといわれており、触れ合うことによってストレスを緩和。また、施術中にコミュニケーションを取ることで、心身ともにリラックス状態をつくります。
訪問ネイリスト
美容やエステに関しては、必要になるケースが訪れることが多くありました。しかし、最近では施設の利用者に対するおしゃれについても着目されるようになっています。そのひとつが、訪問ネイリストです。ネイルを施すことで、施設利用者が心身共に元気になれるといわれており、モチベーションが向上する手段となっています。
訪問美容の魅力
寝たきりの人や身体が思うように動かない人に美容を施すのは大変な面もあります。しかし、施した前後で暗かった顔が明るい顔へと変わる様子や、「ありがとう」という感謝の言葉は何よりもうれしいものです。ある事例では、うつ状態だった人が美容サービスを受けて、症状が緩和したケースもあります。さらに、外出を拒んでいた人が積極的に外出を望むという、心境に変化を与えることができる尊い仕事です。
訪問理美容の一日のスケジュール
訪問理美容では、午前中は介護施設への訪問、午後は個人宅への訪問というように区別しながら仕事をしているようです。こちらでは、訪問理美容師の一日のスケジュールをチェックしてみましょう。
訪問理美容のスケジュール
出発
前日にカットに必要な道具を自宅で準備。当日は、自宅から車で訪問先へと向かいます。
到着・準備
施設へ到着したら、まずは日程調整や施術のサポートをしてくれる施設スタッフへ挨拶をします。その後、カットの準備に取りかかります。
施設スタッフとの打ち合わせ
施設のスタッフが用意してくれたリストをもとに、変更点の有無やカットを受けるお客さんの体調に変化がないか一緒に確認します。もともと身体に障害を抱えていたり、病気を持っている方へのカットになるため、体調面の確認は入念に行うポイントだそう。
お客さんとの対面・ヒアリング
お客さんとの対面後、どのようなカットが希望かヒアリングします。本人はもちろん、施設スタッフの要望を聞きつつ手入れのしやすいヘアスタイルを提案。また、体調やケガの有無を本人に確認することも大切です。
カット開始
お客さんの体調を考えて、1人当たり15分程度と短時間で施術を済ませる必要があります。このとき、適度に声を掛けながら進めることが大切です。淡々とカットするのはやめましょう。車イスに座ったままカットを受けるお客さんが多いため、美容師は切りやすいように中腰でのカットとなります。腰痛にならないようにサポータをしておくと良いですね。
個室への移動
車イスのお客さんをカットしたあとは、寝たきりで動けないお客さんのカットへ移ります。ベッドに寝かせた状態でのカットになるため、手順を説明しながら安全面に配慮して進めることが大切です。
後片付け
カットが終わったあとは髪の毛一本残さないように、簡易モップ・粘着ローラ―などの道具を使って後片付け。カットで発生した髪やゴミはすべて持ち帰ります。
会計
報告書にカットしたお客さんの数、カット内容、料金などを記載して担当の施設スタッフへ提出します。記載された内容を確認して間違えがなければ支払いへ。会計後は、次回の訪問日を確認して退出となります。
訪問理美容の料金
在宅訪問の場合(目安)
- カット :6,000円
- カット&シャンプー:8,000円
- カット&カラー :14,000円
- カット&パーマ :14,000円
- シャンプー&ブロー:5,800円
- ヘッドスパ&ブロー:9,000円
- トリートメント :1,000円
在宅訪問でサービスを提供する場合、通常の美容室と同じくらいの価格でカットができるようです。
訪問美容師の1日の実働時間は5~8時間で土日は休みのところが多く、一般の美容室に比べて時間にゆとりがもてそうです。子どもをもつママ美容師さんにおすすめの働き方といえます。
営業で訪問理美容サービスを知ってもらう
営業のタイミング
訪問理美容サービスはまだまだ浸透していません。さまざまな人に利用してもらうためには、サービスの内容や料金を知ってもらう必要があります。そのためには、介護施設や医療関係の施設への営業が大切です。営業でサロンの訪問理美容サービスを知ってもらい、利用者を増やして行きましょう。営業へ訪れる際は、職員の手が空きやすい午前10:00~11:00、午後14:00~15:30頃が狙い目。朝早い時間や夕方の時間帯は忙しくて話を聞いてもらえないことがあります。
印象の良さで利用を促す
営業へ訪れる際は身だしなみを整えて明るく元気なあいさつをしましょう。施設の担当者だけでなく、他の職員や入居者へのあいさつも大切です。商談が始まったらあまり時間をかけ過ぎずに、分かりやすく丁寧に説明しましょう。簡潔に訪問理美容のメリットを伝えましょう。また、その場で断られたとしても、必要になったときに思い出してもらえるよう印象に残せるような提案を行うのがポイントです。
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