近年、増加している外国からの日本へ訪れる旅行客の中には、美容室を利用する人も増えています。
そのようなインバウンドのお客様は、どのようなことを求めて日本の美容室を利用しているのでしょうか。また、美容室はインバウンド対策としてどのようなことをすべきかを解説します。
インバウンドが美容室に期待することとは
インバウンドの約3割は、日本でやってみたいことの1つとして「美容室体験」を挙げます。そのため、実際に日本を訪れた外国人の多くが美容室を体験しているのだそう。
インバウンドのお客様、特にアジア圏からの訪問者の多くは「日本の美容は世界一」「日本のヘアスタイリストはプロ」というプラスイメージを持っているようです。
実際に美容室を利用した人の多くは、「施術が上手だった」「仕上がりがイメージ通りになった」と述べており、日本の美容室を利用した人の約8割が「満足」と回答しています。
また、美容室内が清潔で衛生管理が行き届いているというのも、インバウンドのお客様にとっては感動するポイントのひとつといいます。
カットした髪の毛を1日中床にまき散らしたままの状態で、仕事を続ける海外の美容室と比較すると、次のお客様が来店されるまでに掃除を済ませる日本の美容室は清潔感があることに驚くことが多いようです。
インバウンド対策として美容室ができること
日本の美容室に対して「清潔」「衛生的」「施術が上手」「丁寧」といったイメージをもつインバウンドのお客様のために、美容室はどのような準備をしておくといいのでしょうか。
インバウンドのお客様が来店された時に問題となるのは、コミュニケーションが取れないということです。来店される外国のお客様すべての国の言語を覚えるのは難しいですが、国際語である英語、そして来訪者の多くを占める中国からのお客様のための中国語がある程度分かると、コミュニケーションが取りやすくなります。
美容師が英語や中国語を話せるようになるのがベストです。しかし、習得にも時間がかかるため、「カットする」「パーマをかける」「シャンプーをする」といった美容室で使う言葉を記載したカードなどを使うと、コミュニケーションが取りやすくなるかもしれません。
またインバウンドのお客様の来店に備えて、英語や中国語などの外国語表記のメニュー表などもつくっておくといいでしょう。
満足してもらうようなサービスを
これからますます増加が見込まれるインバウンドのお客様。その多くは日本の美容室に大きな期待を抱いて来店するので、満足していただけるように美容室の側も対策をしておくことをおすすめします。
その一つとして、コミュニケーションはとても対策です。来店される外国のお客様と最低限のコミュニケーションを取るために、スタッフ同士で外国語の表現を学んでおきましょう。また、コミュニケーション用のカードやぱっと出せるメモなどをポケットに入れ、準備しておくことも大切です。