美容師は、とくにお客様の顔の近くで接客をすることが多いため、エチケットとして口臭を注意する必要があります。しかし、困ったことに口臭は自分で気づけないものです。ここでは、口臭によってお客様にはどれくらい影響を与えているのか、口臭を防ぐにはどうすればいいのか、対策方法を紹介します。
お客様は至近距離で口臭を感じている
美容師は常にお客様の近くにいるので、呼吸や会話のたびに多かれ少なかれ息がかかってしまいます。特にシャンプーの時は顔同士が至近距離にあります。お客様は口臭を強く感じるでしょう。
ほぼ無臭であれば問題ありませんが、不快感を与えてしまうとお客様はカットやシャンプー、スタイリングの間中ずっと我慢しなければいけません。
口臭ケア「ルブレン」のアンケート調査によると、接客業の人から口臭がした経験はありますか?という質問に対して、81%の人が「ある」と答えています。なかには、「我慢できなかった」「接客業としてありえない」という回答を持った人もおり、「この人から商品を2度と購入したくない」と感じている人も。
つまり、どんなに美容師としての腕が良くても口臭によって評価は下がってしまいます。時にはお客様の足を遠のかせる原因にもなってしまうのです。せっかく技術の習得や接客で頑張っているのに、固定のお客様が付きづらいときは、自分の口臭もチェックしてみましょう。
口臭は他人に判断してもらおう
自分で口臭に気づくのは難しいものです。自己チェックの方法のひとつに、コップや袋に自分の息を密閉して嗅ぐ方法があります。しかし、それでも自分では不快に感じない人もいるようです。そのため、自分の口臭は不快に感じるか他人に判断してもらうのが一番です。
友人や同僚だと気を遣って率直に言ってくれないので、店長など上司にお願いしましょう。口臭でお客様に離れられたら店にとっては損失のため、店長や上司だと率直な意見を聞けるケースが多いです。
口臭になる2つの原因と対策
口臭は口の中の細菌が食べかすなどの残滓を分解することで発生する場合と、体の中から出ている場合の2通りあります。前者であれば、歯磨きで食べかすや歯垢を落としたり、虫歯や歯周病があれば治療することが対策になります。さらに、唾液の分泌を促すと細菌の繁殖を抑えられます。仕事の合間に水を口にしたり、ガムを噛んだり、日ごろから噛み応えのある食事をしたりするのが効果的です。
後者の場合は、仕事の前日にニンニクやアルコール、コーヒーなど臭いの原因となる食べ物や飲み物の摂取を控えましょう。これらに含まれる臭いの成分、胃で消化された後も血中をめぐり、肺から呼吸と共に排出されます。おおよそ16時間と思った以上に長く臭うものです。それでも改善されなければ胃や肝臓、腎臓など内臓の病気を疑った方が良いでしょう。
口臭管理をするのも美容師の仕事
お客様に満足してもらうためには、スキルや接客だけでなく不快感を与えない対策をすることも大切です。口臭は周囲も指摘しづらいので、自分で気にするように心がけましょう。食事をしたら歯磨きをして口の中をリフレッシュするのはもちろん、普段から食べ物や飲み物には気を遣うこともポイントです。