美容室のお客様に嫌な思いをしたことは何かと聞けば、「長い時間放置された」という答えは必ず上位にあがってきます。しかし、後でスタッフに確認すると、「そんなに長く待たせていません」と驚いていることも多いのです。
ここでは「美容室での放置問題」について、皆さんとお話していきましょう。
きちんと対応した「つもり」ではダメ
最もお客様が「放置」を感じるのが、シャンプー後にカットに入るまでの時間です。
多くのお客様の予約は週末など時間帯が重なってしまうものです。1人で複数のお客様を同時に対応していれば、どうしてもお客様を待たせる時間が出来てしまいます。
このとき、多くの場合が対応した「つもり」になってしまうのです。
とくに、シャンプー後はお客様の髪が濡れたままになっています。
すぐ対応できないなら、すかさず手の空いたスタッフがお客様にドリンクを渡したり、雑誌を持っていくなどのフォローと、そして「お待たせしてすみません」というお詫びをしなくてはなりません。
お客様の気持ちを常に考え、「きちんと対応したつもり」で終わらないことが大事なのです。
お客様「ひとりひとり」のサービスを
うちの店はこういう決まりだからと柔軟に対応できないと、お客様を放置してしまうなど、トラブルにも繫がりかねません。
一度でも「放置された」と感じたお客様は、二度とお店に来なくなってしまう危険性もあります。
もちろん、カラーやパーマをする場合は、薬剤を浸透させるためにお客様に待っていただきます。
このときに、「お待たせ」を「放置」と受け止められないような声がけや対応をすることがポイント。
「カラーが浸透するまで少しお時間かかります」と一声かけておけば、相手の心持も随分と違うものになるはずです。
また雑誌を差し入れるなどのサービスもしておけば、お客様は「放置」されているとは感じないでしょう。
まとめ
もっとも注意すべきは、スタッフの手が空いているのに「放置された」とお客様が感じてしまうことです。
たとえば、資材や店頭販売商品の在庫チェックなどは、お客様からすると、いつでもできる作業であり、自分を無視しているように感じることも。
お客様の視界に入らない場所で行うか、待ち状態のお客様がおられる間は手を止めて接客に回るなど、柔軟な対応をしましょう。
空いているスタッフは誰がいるかを把握し、連携をうまくとるのがポイント。また、予め接客のルールを共有しておくと、クレームやトラブルを減らすことができるかもしれません。
お店全体がお客様を放置しない、「放置」されたと思わせない接客を自然に行えるようにしましょう。
そのために、開店前のミーティングなどでシミュレーションをきちんと行ない、行動準備を整えてお客様を迎え入れる体制作りを習慣づけるようにしてみてください。