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フケのあるお客様への対応

頭皮トラブル
 

お客様がフケを気にしているなら、何らかのアドバイスをしてあげたいところです。けれども曖昧に答えたのでは不信感を持たれるし、伝え方によっては傷つけてしまいます。美容師の立場から、どのようにアドバイスするのが望ましいのでしょうか。

「病院に行ってください」と言うのは簡単だけど

フケには主に、白くてサラサラしている「乾性フケ」と黄色くベタついている「脂性フケ」の2種類があります。さらに炎症や病気によるフケがあります。同じフケでも原因が異なるため、それぞれに合った対策をしないと却って悪化する恐れがあります。本来なら皮膚科で診てもらい、原因を特定するのが改善の早道です。

 

だからと言って、いきなりそのように結論づけてしまうと、お客様は突き放されたと感じて心を閉ざしてしまいます。フケはデリケートな問題です。お客様はその美容師を信じて、勇気を出して相談しています。まずは話に耳を傾けて、自分ができることをしてあげるのが一番です。

フケの種類と原因をおさらいしよう


 

乾性フケは頭皮の乾燥が主な原因です。ターンオーバーの乱れで古い頭皮が塊になるため、フケになって目立ちます。頭皮が乾燥するのは体内の水分不足や冬場など季節の影響もありますが、特に多いのが髪の洗い過ぎによる保湿能力の低下です。

 

脂性フケは皮脂が過剰に分泌されているサインです。頭皮が不潔になっていたり、雑菌が繁殖していたり、脂っこい食事を摂り過ぎたりするとできやすくなります。頭皮を清潔にするのはもちろん、髪をしっかりドライヤーで乾かすのも大事です。

 

フケにかゆみを伴う時は、頭皮が炎症を起こしている可能性があります。カラーやパーマで頭皮がダメージを受けていたり、「マラセチア菌」という皮脂をエサにする雑菌が繁殖して脂漏性皮膚炎になっていたりするかもしれません。

お客様の悩みを改善できるのは「チャンス」


 

ある程度お客様のフケの原因が特定できたら、正しいシャンプーやドライヤー、頭皮ケアの方法をアドバイスすると共に、最適なサロンの商品やサービスを勧められます。値段が高めなので普段ならお客様は躊躇しがちですが、自分の悩みを改善してくれるとなれば別です。

 

そのような悩みに対応できるよう、乾性フケ・脂性フケそれぞれに合った知識や商品、サービスは充実させておきたいところです。お客様も安心して相談できるようになり、サロンや美容師のニーズはさらに高まるでしょう。

髪や頭皮の専門家になってニーズを高めよう

お客様は髪や頭皮に悩みを抱えていても自分では状態を十分に確認できず、誰かに相談するのも憚られます。美容師はそんな悩みに誰よりも早く気づける存在です。だからこそ常に力になれるよう備えたいものです。

 

フケに限らず悩みに応じた商品やサービスの提案ができれば売り上げにつながり、それで悩みが解決すれば揺るぎない固定客になってくれます。カットやスタイリングの腕だけでなく、お客様のコンディションに気を配るのも美容師には大切です。

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