美容スペシャリストな自分になるために
美容師が貯金するためには
美容師が開業するのに必要な資金は最低でも600万円とされ、うち200万円は自分で貯金しなければなりません。
では、薄給の美容師が独立に向け資金管理をするためにはどうすればいいのでしょうか。
貯金用口座を作り、定期預金をする
銀行口座が1つしかない人も多いですが、その場合生活資金口座と貯金用口座に分けて「ある分だけお金を使う」「いくら生活資金に回していいのかがわからない」状況に陥らないようにしましょう。
また特にアシスタント美容師の場合、「余ったお金を貯金に回す」のではいつまで経ってもお金が貯まりません。給料から毎月天引きをすることで、確実に貯金できるようになります。
資金管理のためにやめた方がいいクセ
借金
毎月給料日になる前にお金を使い切り、給料日までは借金で食いつなぎ、給料で借金を返済するようでは貯金もできず、美容室経営もできません。
時間にルーズ
時間にルーズな人は「自分の欲を我慢する力が弱い」ですが、このような人は無駄な出費がかさみやすいので、貯金力がありません。それに加え、独立後は大事になる信頼力も失っているので、時間に厳しくなりましょう。
外食
外でランチを食べると1,000円はかかりますが、これを自炊をすれば一食300円以内に納めることもでき、食費の節約につながります。美容師の仕事は忙しいですが、食費は家計の中でも比較的削りやすい部分なので、今日から自炊を積極的にしてみましょう。
二次会に行く
独立のことを考えると「横のつながり」は大切ですが、コミュニケーションだけであれば一次会だけでも十分です。二次会以降も行くとそのときの飲み代はもちろん、タクシー代やカラオケ代、ダーツ代などもかかってしまいます。
健康にも深酒や夜更かしは悪いので、特別な飲み会でないならやめましょう。
美容師の色々な貯金方法
美容師が貯金をするためのポイントをいくつか紹介してきましたが、ほかにはどんな方法があるのでしょうか。たとえば少しでも収入を増やすために、「回転率が高いサロンで働く」という選択肢も考えられます。美容師の給料はほとんどの場合、固定給+歩合給というシステムで支給されるもの。サロンの設定している歩合率にもよりますが、基本的には担当するお客様の数が多ければ多いほど収入アップを期待できます。また多くのお客様を施術することで、より短期間でスキルを磨いていくこともできるかもしれません。
次に考えられるのは「美容師の仕事と平行して副業をする」方法。内職や深夜帯のアルバイトなど時間の都合がつきやすい仕事なら、多忙な美容師でも副業は不可能ではありません。とはいえ無理をして体を壊したら元も子もないので、あまりおススメできないという意見もあるようです。
そのほか駆け出しの頃にはルームシェアをして家賃や生活費を抑えていた、という人もいるようす。出費を削る方法には様々なものがあるので、自分が無理なく続けられそうだと思うものを探してみてはいかがでしょうか。
美容師の貯金が貯まらない理由
美容師の場合には20代後半になっても貯金がほとんどない、という人も珍しくありません。一般的な職種と比較して「金銭的にだらしない」という印象を抱く人もいるようですが、美容師が貯金できないことにはちゃんと理由があるんです。
そもそも美容師は技術職で、スキルがなければ一人前になることができません。そのためとくに美容師としてデビューしたばかりの「アシスタント」時代には、スキルを磨くために様々な出費が生じてきます。たとえばカットの練習に使う「カットウィッグ」は自費で用意する必要があり、定期的に買い替えるためさらに費用がかさむもの。またハサミなどの道具も自分で買うのが一般的ですが、1本数万円で4~6丁ほど必要になるので合わせて数十万円ほどの出費になるでしょう。
また美容師はお客様を美しくする仕事なので、自分の身だしなみにも気を遣うことが求められます。担当美容師がオシャレでなかったら「この人に任せていいのかな?」と不安に思われてしまいますよね。そのため美容師は自分に似合うファッションを心掛けるのはもちろん、最新の流行を意識することも大切。服やアクセサリーを購入するための出費がかかることになります。
さらにサロンに入社すると「新人研修」が行われるものですが、その費用を一部自己負担しなければならない店舗もあるようす。不安な人はあらかじめ研修にかかる費用を確認しておくのが良いでしょう。
独立・開業を見据えて貯金することは大切ですが、そのせいでスキルを磨くことが疎かになったら本末転倒ですよね。ある程度は将来の自分への投資だと思って、切り詰められる部分を探していくのがおススメです。
独立したら「美容師」は「経営者」になる
美容師が独立をしたら「経営者」になります。今はヘアセットやお客様に対するアドバイス、雑務をこなすだけで大丈夫ですが、開業後は労働時間のうちの雑務が今より増え、そこに店舗経営業務も加わって、ますます金銭管理力が問われます。
美容師業界ではカジュアルな感じで「独立」が使われる一方、一般社会でも美容師業界でも「経営者」は「経営」をして行かなければならないので、独立前に再度留意しておきましょう。
独立を目指すなら貯金は必須
美容室だけではなく起業では「開業資金の3分の1以上を自己資金にするべき」だと言われています。
美容室を開業する場合、開業資金として600万円は必要なので、200万円の貯金は最低でも欲しいところです。
今貯金がある人はあといくら貯金があれば開業できるかを調べ、貯金がゼロの人は今から何をできるかを考え、実行に移していきましょう。このときに鍛えた決断力がのちの美容室経営で大きな財産を生むことになります。
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