お客様の髪に夢中でカラー剤を塗布している時、ふと見ると自分の着ている服にもカラー剤がべったり・・・。美容師ならそんな風に、仕事中にカラー剤が服に付いてしまったという経験を持つ人は多いはず。
きちんとエプロンをしていたりサロンから支給されている制服だったらまだ良いものの、買ったばかりのお気に入りのシャツにカラー剤が付いてしまったらどうにかして落としたい!と考えますよね。
そのような場合、どのようにして落とすのが良いのでしょうか。今回は、服にカラー剤が付いてしまった時の落とし方に付いて紹介していきます。
INDEX
■カラー剤が付いてしまった時の3つの対処法
■時間が経ってしまったシミの落とし方
■カラー剤の種類って?
■カラーリングをする時の注意点
カラー剤が付いてしまったら、すぐに対処!3つのやるべき事
服に付いてしまったカラー剤は、時間が経てば経つほど落ちにくくなります。そのため、付いてしまったことが分かったら早めに対処することが必要不可欠です!
一刻を争う事態なので、やるべき3つのポイントをご紹介します。
- まずは水で洗い流す
- 漂白剤で落とす
- それでもダメならクリーニング屋さんへ
近年、市販でもカラー剤が販売されているため美容院に行かずに自分でカラーリングをする人も増えています。美容師の場合、ある程度、想定してカラーリングをおこなっているのですが、自分でカラー剤を塗布するのはなかなか難易度が高いもの。
気付いたら、そこらじゅうにカラー剤が飛び散っているなんてこともあると思います。まずは水洗いをして落ちないようであれば、衣類の素材に合わせて漂白剤を使用してみてください。つけおきで30分から2時間で衣類の状態を見ながら調整してくださいね。
【漂白剤の種類】
特徴:綿や麻、ポリエステル、アクリルといった素材を使用し、真っ白な衣類に使える。
特徴:色柄物の衣類に使える。
漂白剤でカラー剤が落ちれば一安心。仕上げに洗濯機に入れて洗ってくださいね。もし、残念なことに、落ちなかったのならばクリーニング屋さんへ早めに持っていき相談してみましょう。
時間が経ってしまったシミの落とし方
美容師の場合、付いたカラー剤を職場ですぐに落とせないまま、帰宅してしまうという事がほとんどだと思います。自宅に戻るころには、カラー剤が酸化してはっきりとしたシミになっていることでしょう。
そのような場合、シルクやウールなどのデリケートな素材の服はすぐにクリーニング屋さんに出す必要がありますが、コットンやポリエステルなどの素材の場合は、次のような方法を試してみてください。
【用意するもの】
- 除光液
- 歯磨き粉
- タオル
- 要らない歯ブラシ
- 酸素系漂白剤
- クエン酸
【シミの落とし方】
- まず、カラー剤がついた部分に除光液をつけます。
- その後、タオルで叩くようにしてシミを落としていきます。
- シミが薄くなってきたら、歯ブラシに歯磨き粉をつけてシミの部分をやさしくこすります。
- その後、お湯で軽く洗い、水ですすぎます。
これである程度のシミは取れるはずです。もしそれでもシミが取れないという場合は、シミの部分に酸素系漂白剤をつけ、歯ブラシでこすってください。
その後、シミの部分をドライヤーで乾かし、そこにクエン酸水(水コップ1杯にクエン酸小さじ1を混ぜたもの)をかけます。お湯で洗い、その後水ですすいでください。
多くの場合、上記の方法でシミは目立たなくなるはずです。ただし、時間が経ってしまったカラー剤のシミはなかなか取れないということもあります。またクリーニング屋さんに出してもシミが取れなかったというケースもあるでしょう。そのような場合は、シミ抜き専門のお店に相談してみてください。
カラー剤の種類って?
美容師の服にカラー剤が付いてしまった場合は、できるだけ早めに対処するようにしましょう。なぜなら、カラー剤は時間が経つと徐々に酸化していき、変色してしまうからです。
そもそもカラー剤には一体どんな種類があるのでしょうか?カラー剤の種類を見ていきましょう。
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永久染毛剤
一般的なカラーリングに用いられるカラー剤。おしゃれ染めとも言われ、様々な色味や明るさを楽しむことができます。アルカリ性のカラー剤なので何度も繰り返し使用することで髪が痛んでしまう他、アレルギー反応が出る場合もあります。
カラースプレーなど、一時的着色料
一時的に髪を染めたい時、一部分だけ髪を染めたい時に使用されるもの。黒染めスプレーもこれに値します。髪や肌への負担がほとんどなく短時間で染めることができますが、雨にぬれたり乾いていない内に手で触れると色落ちしてしまうことも。
半永久染毛剤
ヘアマニキュアという呼ばれ方もされます。脱色するのではなく髪の表面部分に色素を沈着させるため髪へのダメージも比較的少なく、美しい髪を維持することができます。その分色の持ちは短く、3週間前後で色落ちするのが特徴的。
ブリーチ剤
髪の中のメラニン色素を分解し、黒の色味を取るもの。脱色し、金髪に近い状態に持っていきます。通常の永久染毛剤では出せないような明るい色を出すことができますが、その分髪や肌へのダメージもとても大きくなります。
カラーリングをする時の注意点
忙しく1日働いている美容師さんにとってはカラー剤がついた服のケアをすぐに行うのは難しいことでしょう。そうならないためにも事前の準備が必要です。美容師は1日で何人ものカラーリングを担当する事もあります。カラーリングを多くおこなう人は、次の点に注意しておきましょう。
汚れても良い服を着る
万が一、カラー剤が付いてしまっても目立たない色の服を着るか汚れても良い服を用意しておくと良いでしょう。
色褪せしてしまったものや、すでに汚れを付けてしまった服などを仕事着として使っても良いですね。袖もなるべく短いものが良いでしょう。塗布する際に、袖口を汚さずに済みますよ。
前開きの服を着る
自宅などでセルフカラーリングをする際には、前開きの服を着ておきましょう。というのも、自宅にはシャンプー台がないので髪を洗い流すのに、一度服を脱いでシャワーを浴びる必要があります。
その時に、Tシャツなどを着ていると脱ぐ時に襟元にカラー剤が付いてしまいます。ケープを付けているとは言え、付いてしまう確率は高いのです。前開きの洋服であればその心配がないので、自宅でのカラーリングには必需品となります。
また、なるべくカラー剤を服につけないようにエプロンをするなども効果的です。仕事の時には汚してもよい服を用意してそれに着替えるようにして、大事な私服はロッカーにしまっておくというのも良いですね。
美容師にはファッションセンスも大切なので、仕事着だとしてもお客さんに憧れられるようなお洒落なものを選ぶようにしましょうね。
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