カットだけでなく、マッサージも上手な美容師になれば指名や来店数が増える可能性も高くなります。しかし、中には専門学校や先輩に教えてもらった方法で何となく続けている人もいるかもしれません。今回は改めて美容師向けマッサージの方法をご紹介します。
頭皮マッサージの方法
頭のてっぺんと左右の耳の延長線上にある百会のツボは有名です。
頭のてっぺんの少しくぼんでいる部分ですが、このツボは全ての神経に繋がっており、血行が良くなるなど体に良い効果もありますので、丁寧に20回ほど押してあげましょう。頭には他にも、たくさんのツボがあるのですが、前頭部から頭頂部にかけて少しずつ頭皮を押し上げるようにしてマッサージしましょう。
そして、こめかみへのマッサージは顔のむくみ解消にも効果があり、眼精疲労も取れるツボなので、頭の後ろ側を親指で上に持ち上げるようにして、その他の指でこめかみをグルグルとマッサージしましょう。
シャンプー中にマッサージを意識している美容師さんも中にはいるかもしれませんが、シャンプーでマッサージしすぎると、頭皮の皮脂を必要以上にとってしまうかもしれませんので、できればシャンプー後にしてあげるとより良いでしょう。
肩・背中マッサージの方法
まず押し方のポイントとして肩や背中の筋肉ではなく、骨と筋肉を繋ぐ腱を指の腹で押すという事を覚えておきましょう。この腱の部分にツボが多いので心地よいと感じるポイントを効果的に押すことができます。
背面は首から降りていき、肩、背中もマッサージしてあげましょう。首の周りはツボが集中していますので、頭の付け根を首から耳にかけて親指で押してあげましょう。
次に、頭と首を縦に繋いでいる骨、頸椎の外側を上から順番に押します。下まで降りたら、そのまま両肩に向かって外側まで押し、背骨の外側の筋肉も上から下までマッサージしましょう。
そのまま背骨と肩甲骨の間の筋肉、肩甲骨の上にある筋肉、肩の後ろにある三角筋もほぐしてあげると、まんべんなくツボを押すことができるのでお客様の満足感もアップするでしょう。ただし、肩甲骨の上にある筋肉はとても繊細な筋肉ですので、少し弱めにマッサージするよう心がけて下さい。
赤ちゃんがいるママや料理人さん等は手をよく使い、肩の筋肉が凝り固まってしまっている事も多いですので、お客様の職業やライフスタイルを把握しながら1人1人に合わせたマッサージができると良いでしょう。
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マッサージはお客様の事をよく見ながらしよう
お客様は肩凝りが酷い方やそうでない方、マッサージが好きな方や苦手な方など様々です。中には美容師に気を遣って「痛い」と言えない方もいます。
美容師は整体師ではないので、筋肉の張りや疲労度を体から読み取る事は難しいかもしれませんが、お客様の表情を読み取る事はできると思います。ツボやマッサージの指使いを学ぶ事もとても大切ですが、まずはお客様の様子を見る事を前提としてマッサージをしましょう。
また、首回りや頸椎には様々な神経が集まり強く揉みすぎると取り返しのつかないような症状が出てきてしまったりと、とても危険な部位です。くれぐれも、首回りのマッサージは気を付けて行いましょう。