今どきは「レザーカット」といっても聞き慣れない美容師も多いかと思いますが、今でも通常の技法に加えてときおり使用される技法です。今回はそんなレザーカットで髪をカットするメリットとデメリットを紹介します。
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レザーカットとは
レザーとはカミソリを指す単語。つまり「レザーカット」とは、カミソリで髪をそぐようにカットする手法のことを言います。
逆に、現在主流となっているハサミを使ってカットする方法は「シザーカット」と呼ばれています。髪に対してまっすぐハサミを入れてカットしていくシザーカットと違い、レザーカットの場合は髪に対して斜めにカミソリを使うのが特徴的。髪の断面が細くなるので、自然と柔らかい毛先になりますよ。
日本でまだ髪を切る技術が確立されていなかった頃、髪専用のハサミでヘアデザインをすることは難しいとされおり、当時はカミソリを使って髪を切っていました。
今では専用のハサミを使って髪を切るテクニックが一般的になりましたが、レザーカットのみを扱う美容師やレザーカットと通常のハサミによるヘアカットを兼用する美容室も少なからず存在します。
レザーカットのメリット
柔らかい髪型を作り出せる
レザーカットのメリットとして、まず挙げられるのは専用のハサミでカットするときよも「毛先が細く、なおかつソフトになる」という点です。
そのため柔らかい印象のあるヘアスタイルや、動きのあるヘアスタイルを作ることができます。
髪の毛が多い・髪が太いお客様も毛先が丸くなるため、毛先をボリュームダウンしながら希望の髪型を叶えることが可能に。それぞれのコンプレックスが気にならないボリューム感や雰囲気を演出できます。
女性ならば「フェミニンな雰囲気にしたい」「パーマをかけていなくても、毛先が柔らかくカールするような髪型にしたい」といった希望にぴったり。
男性ならば、しっかりとセットをしなくても毛先が自然に流れるような髪型を作ることができるのがレザーカットのメリットと言えるでしょう。
カットの時間短縮になる
また、シザーでカットする場合にはカットをしてからハサミを変えて髪の量を調節しますが、レザーカットの場合は一度で長さの調節と量の調節が終えられるという点もメリットの1つ。
髪を切る角度さえ身につければ効率がよくなり、お客様が急いでいたり、次のお客様が待機していたりして時間短縮をしたいときに便利です。
腱鞘炎の予防になる
美容師が悩まされることの多い腱鞘炎。毎日長時間ハサミを握る美容師ならではの職業病ですが、これもレザーカットを習得することによって予防に繋がります。
シザーカットとレザーカットを交互に用いることによって手への負担を分散させることができるので、「腱鞘炎にかかってしばらくカットが出来ない…」という悲劇も生まれにくくなるはず。
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レザーカットのデメリット
レザーカットは毛先を細く、丸めるため、髪が細い・毛量が少ないお客様をレザーカットでスタイリングするとそれが強調された仕上がりになってしまうことがあります。
くせ毛のお客様に対して使うと、時間が経過すると毛先が跳ねて、まとまらなくなってしまうことも。
また、レザーカットは髪に対して斜めにカミソリを使うため、切れ味の悪いカミソリで切ると髪が痛みやすくなってしまうというデメリットもあります。
カミソリの刃を定期的に変えることに加え、お客様の髪の状態に合わせて全体をレザーカットにするのではなく、仕上げの時の表面だけ動きを出すために取り入れても良いかもしれませんね。
基本的にレザーカットによるトラブルは、技術が完成されていない美容師が施術したり、カミソリのお手入れがされていないまま、お客様の髪をカットしたかのどちらかです。
もしレザーカットをするのであれば、練習を積み重ねて、しっかりカミソリのお手入れをしてからしましょう。
レザーカットも覚えておこう
これまでの髪型よりも柔らかい印象に変えたい場合、レザーカットを指定するお客様もいます。
そのため通常のヘアカット技術に加えて覚えておいても損はしませんし、いつもの接客で提案できるようになればバリエーションが広がりますよ。
レザーカットは普通のヘアカットでは出せない魅力がありますが、その分使いどきによってはクレームの元(デメリット)になります。知識面でも、技術面でもしっかり習得してから使っていきたいですね。
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