美容スペシャリストな自分になるために

更新:2022.07.14

作成:2022.07.13

美容師

働き方は人それぞれ!多様化する美容室の形態3選


 

美容室の多様化が進み、従来の働き方だけではなくなりました。従来のように、雇用されて美容室で働くというのがまだまだ主流ではありますが、自身のライフスタイルに合わせて働き方を選べることで無理なく美容師を続けられるのかもしれません。

 

美容室ではヘアスタイルの流行りが次々と移り変わるため、使用する美容機器や商材は、その都度、新しいものを導入しています。また、お客様が待ち時間に読んでいる雑誌を電子書籍に変更するなど、さまざまな変化をしている業界です。

 

そんな変化し続ける美容室ですが、従来の働き方以外にどんなものがあるのかをご紹介します。これまでの働き方に頭を抱えている美容師さんは、是非参考にしてみてくださいね。

 

INDEX
■美容室の形態とは?
■1.シェアサロンの特徴
■2.業務委託サロンの特徴
■3.美容室モールの特徴
■従来の美容室雇用のメリット
■まとめ

美容室の形態とは?


 

美容室の形態とは、サロンと美容師の関係性や働き方が多様化したことにより選択できるようになった「経営スタイル」のことです。従来のように美容室で雇用されて働く方法もあれば、フリーランス美容師として働く方法も。多様化する働き方の根源には、ライフスタイルに合わせた働き方が求められていたのではないでしょうか。

 

土日も休まずに働いているイメージがある美容業界ですが、近年では、お休みやプライベートの時間をしっかり確保しているサロンを多く見かけます。働きやすい環境を選んでスキルを身に付けていく人が多いため、美容室の形態も新しいものへと変化しているのではないでしょうか。以下のような美容室を耳にしたことはありませんか?

 

  • シェアサロン
  • 業務委託サロン
  • 美容室モール

 

どれも共通して言えるのが、「サロンに雇用されていない」ということです。サロンに雇用されていないということは、勤務時間などの就労規則はある程度自分で決めることができ、プライベートとの両立を可能にするメリットがあるのです。それでは、順に「シェアサロン」「業務委託サロン」「美容室モール」の特徴を見ていきましょう!

1.シェアサロンの特徴

美容師がシェアサロンを活用して働くことの特徴をご説明します。シェアサロンとは、店舗を持たないフリーランス美容師にシャンプー台やセット面などの設備を貸し出す施設です。その名の通りサロンを何名かでシェアして使います。日によってサロンを使用する美容師は変わり、「あの人が作り出すスタイルは、カッコイイ!」などと刺激を受けることも。一期一会で出会う美容師仲間というのも素敵ではないでしょうか。

 

サロンとの関係性
雇用関係はなく、フリーランス美容師がサロンの利用料を支払う(月額やスポット利用)

支払いや収入
月額固定利用料、固定+歩合料、時間料をサロンへ支払う
– – – – – 例 – – – – –
月額固定利用料の場合:13万〜26万円
固定+歩合料の場合:固定(3万〜6万円)+歩合60%〜80%
時間料の場合:平日800円/30分・土日祝1250円/30分
※その他、初期費用がかかる場合もある。

メニューや施術料金
自由に設定できる

集客方法
フリーランス美容師自身で行う

 

シェアサロンで働くメリット

シェアサロンで働くことのメリットは、「低コスト・低リスクで自分のサロンを持てる」ということではないでしょうか。シェアサロンの一角をスポットで借りることもできれば月額利用料を支払って借りることもできます。顧客を獲得して軌道に乗るまでは、スポットで借りて予約をこなしていくと良いのかもしれませんね。

 

また、時間や場所にとらわれずに働けるというのも良いところです。事情により現場を離れてしまった休眠美容師が、自身の都合に合わせて月に何回か施術をするというのも珍しくありません。フルで働くのは難しいという人など、シェアサロンを活用することで、腕をなまらせることがありません。

2.業務委託サロン

美容師が業務委託サロンを活用して働くことの特徴をご説明します。業務委託サロンとは、サロン側で店舗の運営や在庫管理を行い、美容師に業務を委託してお客様の施術を行うサロンのことです。フリーランス(個人事業主)で美容師を行い、サロンに雇用されずに働きます。サロンに雇用されている美容師とは就業規則が異なります。ちなみに、お給料は完全歩合制となります。

 

サロンとの関係性
雇用関係はなく、業務委託契約を結ぶ(出勤日はフリーランス美容師自身で決める)

支払いや収入
成果報酬として歩合給で支払われる(還元率はサロンにより異なる)
– – – – – 例 – – – – –
売上80万円に対しフリー40%/指名50%(税込み計算)の場合:36万円が報酬額
売上80万円に対しフリー40%/指名50%(税抜き計算)の場合:32万4000円が報酬額
※売上の内50%がフリー、50%が指名の場合とする。
※材料費込みとする。

メニューや施術料金
サロンのメニューに準拠する

集客方法
サロンで行う

 

業務委託サロンで働くメリット

業務委託サロンで働くことのメリットとして、「勤務日程の調整がしやすいこと」と「高い収入を見込める」ことではないでしょうか。サロンに雇用されて働く場合には、就業規則にそって勤務することになります。ですが、業務委託契約を結んで働く場合には、自分自身が事業主となるので出勤日時やお休みは自由に決められます。

 

また、完全歩合制で給料が支払われるため、施術をすればするほど収入を増やせるという仕組みになっています。正社員でも、基本給に歩合が追加されることもありますが、還元率が正社員と業務委託では異なるので、しっかり調査しておくと良いですよ。

 

3.美容室モールの特徴

美容師が美容室モールを活用して働くことの特徴をご説明します。美容室モールとは、1つのフロアに複数の個室型サロンが並ぶ施設のことを言います。日本では、2021年に誕生したばかりですが、アメリカでは大成功を遂げている新モデルなのです。美容室ばかりが立ち並ぶということもあり、集客面でも競争率が高そうに思いますが、既に顧客を抱えている美容師にとっては影響がないのかもしれません。

 

サロンとの関係性
雇用関係はなく、フリーランス美容師それぞれがオーナー(出勤日はフリーランス美容師自身で決める)

支払いや収入
テナントの定額賃貸料を支払う
– – – – – 例 – – – – –
東京・表参道4.5~5坪(約15~16.5㎡):月額26万5000円〜28万5000円(税別)など
※光熱費やセット面完備、レンタルタオル無料という所もある。

メニューや施術料金
自由に設定できる

集客方法
フリーランス美容師自身で行う

 

美容室モールで働くメリット

美容室モールで働くことのメリットはたくさんありますが、業務委託サロンやシェアサロンと違って「自分の好きな内装」にしたり「サロン名」を自由に決められたりといったところがあげられるのではないでしょうか。

 

美容室モールという大きなくくりの中に、自分のサロンを立ち上げられるので、独立を目指していた美容師にとっては夢のようでしょう。

 

また、美容室モールという話題性がある他、他のサロンに足を運ぶ人にも知ってもらう機会があるため、「認知度が高く」なります。「今まで、このサロンに通っていたけど、担当の美容師が退職してしまってサロンを変えようか迷っていた…」という人も少なくないでしょう。そんな時に、美容室モールに出店していることで、サロン選びの候補に入れてくれるかもしれませんね!

従来の美容室雇用のメリット

近年、美容師の働き方が多様化し、従来どおりの働き方は嫌!と感じてしまっている人もいるかもしれません。ですが、美容室で雇用されて働く美容師にもしっかりメリットがあるのです。

 
【美容室で雇用されて働くメリット】

  • 経理や仕入れなどの事務作業が少ない
  • 技術向上に没頭できる
  • 収入が安定している
  • 集客を自分でしなくて良い可能性がある
  • 美容師仲間が増える

 

経営に関することや仕入れ管理などは、店長やオーナーが行うことが多いので、お客様への接客に力を入れられるのではないでしょうか。サロンにより異なりますが、「自分にスキルが足りない…」と感じれば、研修や講習、勉強会に参加することも可能です。

 

また、何と言っても毎月の給料に波がないというのはメリットではないでしょうか。歩合制がない限り、収入をグンとアップさせることは難しいですが、毎月の収入額を把握できているだけでも安心です。その他にも、技術面で不安を感じたり、お客様から強くあたられたり、悩みがある時には同期や先輩の存在が力になります。同じような悩みを抱える人や同じような経験をした人が、相談に乗ってくれるなんてことも。「ひとりじゃない」と感じられるのは良いことですよね。

まとめ


 

いかがでしたでしょうか。

美容室の形態についてご説明しましたが、新しいから良いというわけではなく、自分に合った形態で働けると良いのではないでしょうか。

 

シェアサロンで働きたいときだけ働くのもよし、業務委託サロンで収入をあげていくのもよし、美容室モールで自分だけのサロンを運営していくのもよし。それぞれにメリットがあり、デメリットも存在します。

 

国家試験である美容師免許を持っていれば、何度でもチャレンジできるはず♪失敗してもチャレンジできると捉えて、色んな働き方をしてみてくださいね!

 

Author:美プロ編集部

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